ビフォア・サンセット
(2001・米) 監督・脚本:
リチャード・リンクレイター 脚本:ジュリー・デルピー イーサン・ホーク
Celine: There's been so much water under the bridge, it's not even about you anymore.
It's about that moment in time that's forever gone.
water under the bridge 「もう元には戻らない」
流れ行く川のように「過ぎてしまった」こと。それはもう元に戻そうとしても戻れない「どうにもならないこと」をも意味します。「腹水盆に帰らず」です。(↑この解釈に関しては下の木庭さんのコメントをお読み下さいね。あ、そうか〜と納得できます。使ってみたくなる表現です。)
「お久しぶり」の返事として
Yes. A lot of water under the bridge.「ホント、お久しぶりです」
なんて場合にも使えるみたい。
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| <例>
I assured him that you were a big girl now
and that what happened between us is strictly water under the bridge.
君は大人だし過ぎ去ったことは水に流してくれるだろうとヒューズを説得したんだよ。
(『赤ちゃんはトップレディがお好き』
【訳】
Celine: 時は流れたわ。あなたのことだけじゃなく、あの瞬間が二度と戻らないことが悲しいの。
フランス人女子大生セリーヌ(ジュリー・デルピー)と貧乏旅行中の
アメリカ人ジェシー(イーサン・ホーク) が列車の中で出会って意気投合。黄昏ていくウィーンの美しい街の風景で綴られる14時間だけの恋
の物語、『恋人までの距離』。二人は、半年後に会う約束をして別れたのですが、その後、再会したか、それともしなかったかその余韻を残したまま映画は終わりました。その思いは、9年後に二人がこの映画で再会を果たすまで、みなの心に残り続けたはず。
作家となったジェシーの本の出版記念で訪れたパリで再会を果たした二人。帰国時間の迫るジェシーに残された時間はわずか。そこで、二人はパリの街を歩きながら、しゃべり倒すのです。
この監督はとにかく会話を得意とする人で、出演者セリフ覚えるの大変だろうなって思うぐらいしゃべらせる。『ウェイキング・ライフ』など多少理屈っぽいと感じることもあったのですが、今回は違う。イーサンとジュリーも参加した脚本。別の人生を歩んできた時間を縮めるためにしゃべり続ける二人の会話の中の、ふとしたしぐさや、表情、間、言葉のはしばしに、二人の心情が痛いほど伝わってくる。
刻々と迫る時間とともに繰り広げられる絶妙な会話。9年前の出会いは、いろんな意味で今も皆の心の中でつながっていた。まさしく、そのことが実感できる。9年後の今だからこそ、できた話。余韻を残したラストもお見事。歌い、ギターまで奏でるジュリーの魅力に圧倒された85分。思わず、胸が熱くなります。
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Tell me about it.
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ウィーンでの一夜の思い出を綴った本を出版したジェシー。パリの
書店でインタビューを受ける彼の前に現れたセリーヌ。
Celine: How long did it take you to write it?
Jesse : Three or four years, on and off.
Celine: Wow, that's a really long time to
be writing about one night.
Jesse : Yeah, I know. Tell me about it.
Tell me about it.「全くその通り」
今更そんなことを言われなくても分かりすぎているくらいわかってる。
だから君に代わってこっちが説明したいぐらいだよ。「ッタクね」。
これには、ちょっとうんざりした気持ちも含まれています。
on and off「断続して」
【訳】----------------
Celine: 書くのにどれぐらいかかったの?
Jesse : 3,4年、断続的に。
Celine: 一夜を書くにしては長いわね。
Jesse : ああ、まったくだ。
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screw up
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セーヌ川を行く遊覧船に乗った二人の会話は続きます。二人が再会
場所に行ったかどうか、微妙にネタばれかな。
Celine: I guess when you're young you just believe
there'll be many people you'll connect with.
Later in life you realize it only happenes a few times.
Jesse : And you can screw it up, you know. Misconnect.
Celine: The past is the past. It was meant to be that way.
screw up「ヘマをする」
大事なシーンで思わぬ失敗。あーあ、嘆いても遅いか。
これは「駄目になる」とか「ドジを踏む」とか言いたいときに
よく使う表現。screw-up 「しくじり」のようにハイフンで
つなげれば名詞としても使えます。
be meant to... 「...になる運命だった」
【訳】----------------
Celine: 若いころはいくらでも自分に合う人と出会えるって信じてた。
ほんとうはそんな出会いなんてめったにないって。
Jesse : そのうえ、つぶしてしまう。せっかくの出会いを。
Celine: 過去は過去よ。そうなる運命だったの。
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【念には念押し!】今日の復習クイズ!
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◇長い二日間だったわね。
It's been a long couple of days.
まったくだわ。
( ) ( ) ( ) it.
境遇も性格も全く違う3人の女性たちがひょんなことから一緒に
旅に出る。同性愛、HIV、殺人、妊娠、暴力とそれぞれ悩みを
抱えた彼女たち。反発しあいながらも徐々に友情を深めていく。
W・ゴールドバーグ、D・バリモア『ボーイズ・オン・ザ・サイド』
◇まずいな あのミグのせいで奴はおかしくなった。あいつ帰還できないぞ。
We've got a little problem up here.
That MIG really ( ) him ( ).
I don't think he can make it back.
トム・クルーズ『トップ・ガン』
◇長いつきあいだよな。
That's a lot of ( ) ( ) ( ) ( ), eh, Jack?
ああ、本当に。 Lotta water.
兄弟でジャズピアノを弾き続けてきたフランク(ボー・ブリッジス)
とジャック(ジェフ・ブリッジス)にボーカル(ミッシェル・ファイファー)
が加わって・・『恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ』
◇あなたと私は永久に結ばれる運命だったのよ。
You and I ( ) ( ) ( ) be together forever.
キャシー・ベイツ『ミザリー』
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DVD/ワーナー・ホーム・ビデオ
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Before Sunrise & Before Sunset/Alfred a Knopf
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CD:サントラ/Before Sunset and Before Sunrise/Milan
もう、続編はいらない Before Sunset はお好き?
*武蔵野市・木庭邦夫さん(M)
There's been so much water under the bridge.・・・ですが:「もう元には戻らない」・・・「覆水盆に返らず」・・・・の意味ではなくて・・・・「二人が最初に会ってから今までに二人にはそれぞれ色々なことがあったんだろうなあ !!」・・・と言った意味の方が正解ではないでしょうか? A lot of water under the bridge.・・・は私の大好きなフレーズで久しく会っていなかった友人などと再会した際には良く使っておりますが・・・・・やはり「再会するまでの長い間には色々な出来事があったなあ !!」・・・と言った意味で使って
おります。 私の意見が正解ではないかもしれませんが一言。
↑どうもありがとうございました!!
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