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 ◆今年、国内で流行している主な感染症

 ★百日咳(5類全数把握感染症)  
 NHK 感染症情報と医療・健康情報 ⇒Webサイト
 
 国立健康危機管理研究機構 ⇒感染症情報提供Webサイト
 
 東京都感染症情報センター ⇒感染症ひとくち情報クリック

  2024年末から、6年ぶりに全国で大流行しています。
 2025年の累積患者総数は、7月27日までに
 全国で56,664人、愛媛県1,130人、宇和島32人でした。
 2025年7月21日〜27日の1週間の感染者報告総数は
 全国で3,399人、愛媛県で52人、宇和島で3人でした。
 全国では流行が続いています。

 潜伏期は通常7〜10日で、初発症状は発熱。
 その後、咳が3〜4週続きます。
 治療は抗菌薬(マクロライド系など)が用いられます。
 大人では、発症児童の親世代である 30歳〜49歳に多く
 この年代の方の長引く咳には注意が必要です。
 重症化することはまれですが、
 ワクチン未接種の乳幼児に感染させる危険があります。
 患者さんの年齢は、5〜15歳が75%と多く、
 次いで発症児童の親世代である 30歳〜49歳も多いため、
 この年代の方の長引く咳には注意が必要です。

 百日咳の診断は、以下の2つの方法があります。
 @遺伝子検査(LAMP法)
  発症早期に、鼻汁で検査ができます。
 A血清抗体価
  発症後2〜12週間に、血液で検査ができます。
愛媛県週別COVID-19患者発生状況
 現在、日本では生後2か月から、百日咳を含む
 「5種混合ワクチン(DPT-IPV-Hib)」の定期接種が
 実施されており、4回の接種が推奨されています。
 *日本小児科学会の推奨スケジュール ⇒リンク


 ★マイコプラズマ肺炎
   (5類基幹定点把握感染症)
  国立健康危機管理機構  ⇒感染症情報提供Webサイト

  厚生労働省 ⇒ Webサイト

 2011年と2013年に大きな流行があって以降、
 大きな流行はありませんでしたが、
 2024年、久しぶりに全国で大流行しました。
 潜伏期は通常2〜3週間で、初発症状は発熱。
 その後、咳が3〜4週続きます。
 治療は抗菌薬(マクロライド系やテトラサイクリン系、
 ニューキノロン系薬剤)が用いられます。
 2024年11月をピーク(3.05)に減少していますが、
 2025年7月現在、1医療機関あたりの1週間の患者数は、
 全国で0.91で、愛媛県で1.00、宇和島管内で4です。
 宇和島ではまだ多いようです。

 ★リンゴ病(伝染性紅斑)
   (5類小児科定点把握感染症)
  国立健康危機管理機構  ⇒感染症情報提供Webサイト
  厚生労働省     ⇒Webサイト
 約10〜20日の潜伏期間の後、
 微熱やかぜの症状などがみられ、
 その後、両頬に赤い発しん(紅斑)が現れます。
 これらの発しんは1週間程度で消失します。
 大人が感染する場合もあります。
 特に、これまで伝染性紅斑に感染したことのない女性が
 妊娠中に感染した場合、胎児にも感染し、
 胎児水腫などの重篤な状態や、
 流産のリスクとなる可能性があります
 2020年3月以降、流行はありませんでしたが、
 2025年4月より全国的に流行しています。
 特別な治療法はなく、
 水分補給など対症療法が中心になります。

 ★日本紅斑熱およびつつが虫病
 (4類全数把握感染症)
 日本紅斑熱の届出が、第17週に1例、
 第20週(5月12日から5月18日)に2例、
 第21週(5月19日から5月25日)に1例ありました。
 その後も県内での発生は続いており、
 2025年1〜7月累計で、愛媛県内9例、
 宇和島保健所管内3例が報告されています。
 草むらや藪などのマダニの生息する場所に入る際は、
 肌を露出しない服装を心がけマダニに効果のある
 防虫スプレー(ディート含有)を使用しましょう。
 病気の説明と愛媛県内の発生状況 ⇒愛媛県Web

 
 ★重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
  (4類全数把握感染症)
 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは、
 マダニによって媒介されるウイルス感染症です。
 主に西日本を中心に患者報告が続いています。
 今年も県内での発生は続いており、
 2025年1〜7月累計で、愛媛県内で4例の報告があり、
 そのうち3例が宇和島保健所管内での発生であり、
 宇和島では特に注意が必要です。
 マダニにかまれた後、潜伏期は通常6〜14日で、
 初発症状は発熱、下痢、頭痛、筋肉痛、出血などで、
 重症化すると死亡することもあります。
 マダニにかまれた場合は、
 早めに皮膚科などを受診してください。
 病気の説明と愛媛県内の発生状況 ⇒愛媛県Web

   ★手足口病(5類小児科定点把握感染症)
 国立健康危機管理機構⇒感染症情報提供Webサイト

 厚生労働省Webサイト ⇒クリック

 5歳位までの幼児を中心に夏季に流行が見られます。
 大人はすでに免疫を持っていることが多いため、
 感染することは少ないのですが、
 2024年、愛媛県で大流行しました。
 10〜20歳代の若年成人の方の受診があります。
 特別な治療法はなく、
 水分補給など対症療法が中心になります。
 2024年は、流行していましたが、
 2025年5月は,全国0.08、愛媛0.14と減少しています。

 ●RSウイルス感染症(5類小児科定点把握感染症)
 ●国立健康危機管理機構⇒感染症情報提供Webサイト
 
 ●厚労省:RSウイルス感染症Q&A⇒クリック

(令和6年5月31日改訂)
 乳幼児における肺炎、細気管支炎の原因として多く
 乳児では重症になりやすく要注意です。
 感染後も十分な免疫はできないため、
 何度も感染します。
 成人では重症化はまれですが、
 家庭内で、子供や孫から感染することがあります。
 ただし、高齢者やCOPDなどの慢性呼吸器疾患の人では
 重症化率が高く、注意が必要です。
 2024年、60歳以上の方には予防接種が認可されました。
 本院での接種は、まだ検討中です。
 接種費用は、26,400円(税込)程度かかるようです。
 2024年から2025年3月まで流行していましたが、
 2025年7月は、全国0.50、愛媛1.05と減少しています。

  ■厚生労働省:感染症情報(⇒クリック)
 ※各種感染症の総合サイトです。
 ※最新のトピックスが、掲載されています。
 ※インフルエンザ・新型コロナ感染症の推移など
 頻回に更新あり。
  ■国立健康危機管理機構⇒感染症情報提供Webサイト
 ※日本国内の主な感染症発生動向報告
 毎週金曜日更新。