CODE46
(2003・英)
監督:マイケル・
ウインターボトム 脚本:フランク・コットレル・ボイスー
Maria : Come in.
William: Beautiful. You have green fingers.
Maria : Everything's controlled scientifically.
調査の結果、違法『パペル(都市間を結ぶ滞在許可証)』の発行者とみなされたマリア(サマンサ・モートン)。にも関わらず、会社にウソをついた調査員ウイリアム(ティム・ロビンス)は彼女とともに街へ。そして、夜(といっても実際は昼。オゾン層の破壊で日光に当たることは禁じられている)彼女の部屋を訪れる。
have green fingers 「園芸が上手である」
指が緑に染まるぐらい植物をいじるのが好きってことから、園芸の才能がある人をこう呼ぶようになったそうな。
have a green thumb(親指)ともいいます。反対に植物を枯らしてしまう人は、
I have a brown thumb. 枯れ葉色の茶色の指を持つ人です。
【訳】 Maria : 入って。
William: 美しいな。植物が好きなんだね。
Maria : すべて科学的に管理されてるのよ。
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マイケル・ウィンターボトム初のSF・・・と聞いただけで胸がざわめいた。ここに描かれた近未来の風景は、世界で最も現代的な高層ビル群の陰に貧窮した第三世界がうごめく上海と、高層ビルの真後ろに広大な砂漠の広がるドバイを中心に、現実にある風景を切り取りコラージュされ作られたもの。それは近未来の姿をより、リアルに映し出すことに成功している。
ところどころにちりばめられた近未来的要素も、興味をそそる。例えば、他人の感情を読み取る「共鳴ウイルス」の服用だとか、記憶を指先一つでアルバムに移植することとか…。そう「指」には実は、特別な意味が。
誕生日のたびに見る同じ夢に悩まされるマリアは運命の男性ウイリアムに、運命に引き寄せられるように出会い恋に落ちる。だがそれは禁断の恋だった。
『ブレード・ランナー』でレプリカントを追う男と追われるレプリカントの女が恋に落ち逃走するときのあの悲壮感漂うラストシーンとはうって変わって、嬉々とした笑顔で荒廃した砂漠の中を車でひた走る二人。管理された都市部での幸せに何かしら閉塞感を抱いていただろう二人は、このとき、全てのことから解き放たれたのだろうか。だが、二人は思わぬ事で引き裂かれる。
I miss you. 哀しいほど淡々と描かれた世界にひっそりと涙する。
CODE46 - 同じ核遺伝子を持つ者は遺伝的に血縁とみなされる。同一性を知りながらの妊娠は重大な犯罪行為である。
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CODE46 スペシャル・エディション [DVD] /ハピネット・ピクチャーズ
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Music from the Film Code 46
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