インドへの道
(1992・米)
監督・脚本:デヴィッド・リーン 原作: E・M・フォスター
Adela : It makes me quite ashamed.
Fielding : It's awkward, I agree, here at the Club.
インド人に理解を示す、国立大学の学長フィールディング(ジェームズ・フォックス)と話すアデラ
(ジュディ・デイヴィス)。せっかくインド人たちを招きながら、誰もが彼らを対等にもてなさないことを奇妙に感じていた。
なんだか「間の抜けた」シラーとした空気が流れる。ま、そんな「気まずーい」雰囲気になること。awkward は「やりにくい」とか「困った」とか「きまりが悪い」状況に陥ることです。
ashamed「恥ずかしい」
Club「英国人たちが作った閉鎖的なクラブ」
【訳】 Adela : なんだか私まで恥ずかしいわ。
Fielding: 確かに困ったことです。
映画で英会話の本
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舞台は1920年代の英国植民地のインド。ミセス・モア(ペギー・アシュクロフト)
は息子ロニーのフィアンセ、アデラを伴い息子の赴任地を訪れる。
しなやかにインドの文化を受け入れようとする彼女たちに対して、
ロニーを含めて威圧的な態度でインド人と接する英国人の姿に、
アデラは失望感を覚え始める。ふとしたことで知り合った現地の
医師アジズと交流を深めていくアデラとミセス・モア。
彼女たちをもてなそうと滑稽なほど(実は列車のシーンでは大受けしてしまった)
献身的に務めるアジズ(←ホント、いい人)。
だが、異国の地で神秘の風あたり?をした、アデラは情緒的に大混乱をおこし、
とんでもない行動に出てしまう。そのことが、好意的な者同士だった彼らの間に、
修復できない亀裂を生じさせてしまう。ただ一人、事の成り行きを静観し、
大局を見ていた、哲学者(アレック・ギネス)の存在がユニークだ。なんだか、お互い、
無理しちゃダメっていってるようで。
ガイドと共に名所めぐりを終えたミセス・モアとアデラは、仕事を終えた
ロニーとやっと、ゆっくり対面できそうです。
Ronny : Well, how did it all go?
Adela : We must have seen everything.
Mrs. Moore: Yes, the church, the hospital, the war memorial,
the barracks. Mr. Hadly was most thorough.
Ronny : Splendid. Now you're off to the Club.
* thorough「至れり尽くせりの 徹底した」
* be off to...「?へ出掛ける」
----【訳】----
Ronny : で、どうでした。
Adela : 全部回ったわ。
Mrs. Moore: ええ、教会、病院、大戦記念碑、兵営。
ハドリーさんの案内は完璧よ。
Ronny : それはよかった。今度はクラブだ。
> come off
アジズ医師に信頼を置くアデルと母に対して、洞窟を見に行くなんて約束
はあてにならないというロニー。なんだか雲行きが怪しい気配。
Ronny : You can't take it from me,
that picnic will never come off.
Like that fiasco this morning.
He'll forget he invited you.
Adela : I think you're wrong.
come off は計画がうまくいったり、実現することを意味します。
* take it「理解する」
* fiasco「大失態、へま」
ここでの、fiasco this morning はインド人夫婦
がアデルたちを誘っておきながら、朝から待って
いた約束をすっぽかしたことをさします。
----【訳】---
Ronny : 僕の言葉を信じないだろうが、洞窟への旅行は実現しない。
今朝の一件のように、
彼は誘ったことすら忘れている。
Adela : そんなことないわ。
ロニーの言葉とはうらはらに、洞窟へ向かうのだが・・・。
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