武器商人ユーリー・オルロフ(ニコラス・ケイジ)は一人つぶやく。
circulation 「流通」 血液の循環を意味するこの言葉。新聞や
マガジンなら「発行部数」例: This paper has a circulation of 35,000.
「この新聞は発行部数が3万5千もあるんですよ」(
ドクター・ジャガバンドー dvd)
arm 「武装させる、武器を供給する」
【訳】Yuri: 今、世界には5億5千万の銃がある。ざっと12人に1丁の計算だ。残る課題は1人1丁の世界。
売れるなら、誰にでも売る。右派も左派もない。同胞を殺す銃さえ売るのが国際主義だ。こう冷静に言ってのけるウクライナ出身のアメリカ人ユーリー。死の商人と軽蔑されても、彼が商売を続ける理由はただ一つ。その才能があるからだ。
法の抜け穴を巧みに利用し、軍部や警察内部の人間を抱き込み銃を売り続けてきた男。ソ連が崩壊し冷戦が終わったことを飛び上がって喜んだのは、さらに商売が拡大できるから。事実、旧ソ連の膨大な兵器や武器がアフリカなどに流出。内戦やテロの温床となっている。
−架空であって、架空でない−
そんなユーリーの姿は、3人の実在の武器商人に基づいて作られた実在に限りなく近い存在である。
この映画を作るにあたり、武器の輸出に大いに加担しているアメリカの実態を抜きにできないのが現実。さらにイラク戦争の1週間前に脚本が出来上がるというタイミングの悪さから、監督のアンドリュー・ニコルは資金調達に苦労。だが、彼の脚本の正当性と力に賛同する者は各国から現れた。結局、超大作でありながら、アメリカ、ハリウッドの資金を離れたインディペンデント系の大作として製作が始まったのだ。
ユーリーを執拗に追い詰めるインターポールの刑事をイーサン・ホークが、弟役にジャレッド・レトーが好演。
−最大の武器供給者は米・英・露・仏・中 国連安保理の常任理事国でもある-
と映画は最後に締めくくっています。
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DVD/日活
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BOOK:ロード・オブ・ウォー―史上最強の武器商人と呼ばれた男
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