さやまの会 №91   22/2/9
 今年中に最終意見書提出~2年ぶりの市民集会
10月29日、日比谷野外音楽堂において、狭山事件の再審を考える市民集会 「不当有罪判決から47年!東京高裁は鑑定人尋問・再審開始を!」 が感染防止対策で規模が縮小された中、全国から1000人の仲間が集まって開催された。
開会あいさつとして、部落解放同盟中央本部の組坂中央執行委員長から 「石川さんの無実を何としても勝ち取るため、オンライン開催ではなく2年ぶりの中央集会を対面で開催した。来年は証人尋問、鑑定人尋問を実現するため大きな世論を巻き起こそう」 とあいさつされた。
石川一雄さんからは 「私は元気。鑑定人尋問は私の権利」 とアピールがあり、「83歳になろうとしているが元気であり、無実をかちとるために第3次で勝利したい」 と力強く話された。
さらに 「弁護士も 画竜点睛 逼迫に 司法の閑却 儒々を許さず」 と詩が披露された。
また、早智子さんからは 「闘いの場で元気に再会できた喜びと感謝でいっぱいです。闘いは最終段階、みなさんの温かい心、一つひとつの闘いが狭山の闘いを支えている。無罪判決のために皆さんの声を裁判所に届けてもらいたい」 と訴えられた。
弁護団報告では中山主任弁護人、中北事務局長から第3次再審請求で弁護団が提出した新証拠により確定判決である寺尾判決が完全に崩れていることを再確認し、寺尾判決以降47年間行われていない事実調べや鑑定人尋問を東京高裁に強く求めることが報告された。
基調提案では、部落解放同盟中央本部の片岡狭山闘争本部長から 「弁護団は、鑑定人尋問を求め最終意見書を遅くとも来年中に提出する。東京高裁に決断を迫るため、最終意見書を提出する際は全国的に大規模集会を開催していきたい」 と提案された。
市民の会アピールでは、事務局長の鎌田慧さんから 「47年前の悔しさを忘れず、冤罪という不正義をただし、狭山再審を勝ち取りたい」 とアピールされた。
集会後、参加者によるデモ行進を行った。声をあげることができず、プラカード・横断幕を用いた短時間のデモ行動となったが、2年ぶりの中央行動を締めくくった。
 東京高検・高裁に要請
狭山市民集会に先立ち、午前中に東京高裁、東京高検に要請行動を行った。徳島からは自治労・国保労組が代表して要請を行い、各団体の署名を担当官に手渡した。
 狭山事件の現状を確認~大きな世論形成を
10月29日に約50人の参加のもと 「寺尾判決47ヶ年糾弾・狭山事件の再審開始を求める県内集会」 が開催された。
10月の県内集会で恒例となっている本会の木村代表による 「狭山事件を取り巻く情勢と課題」 と題した講演が行われた。
講演では、冒頭に三者協議での証拠開示をめぐる攻防から検察から190点余り証拠開示が行われたが、いまだに不十分である。弁護団が第3次再審請求で提出した新証拠は246点に及んでいると現状の説明を行った。
続いて昨年の県内集会での講演以降に行われた第45回から48回三者協議の説明を中心に行い、3次元スキャナを用いた石川さん宅から押収された地下足袋の石こう型等を立体計測し有罪証拠の誤りを指摘した新証拠。
検察官が新証拠に対する反証、反論の意見書に対する誤りを指摘した意見書などについて丁寧に説明を行い、石川さんを犯人とした寺尾判決が崩壊していることを指摘した。
また、布川事件において警察・検察の違法な取り調べを認める判決が出された。再審開始を勝ち取るためにも、徹底した証拠開示 (証拠開示の立法化)、検察の特別抗告を認めない再審法の改正が求められている。
最後に結びとして、鑑定人尋問等の事実調べ、再審開始へ向けての大きな世論形成が必要であると参加者に訴えた。
 地方研究集会の案内
2月17日から18日にかけて、部落解放・人権徳島地方研究集会が開催されます。
17日の全体集会については、会場とZoom配信 (WEB開催) によるハイブリッド開催となりますが、18日の分科会はZoom配信のみとなっていますので狭山・共同闘争の視聴をよろしくお願いします。
 定期総会のお知らせ
第26回定期総会を開催いたします。多数の会員のご出席をよろしくお願いします。
*部落解放・人権徳島地方研究集会に石川一雄さん、早智子さんが出席できなくなったため新型コロナの感染状況を考慮し3月に開催します。新型コロナの感染状況が落ち着いておらず中止等の判断をした場合は改めて通知します。
日時 2022年3月18日(金) 18時30分~
場所 徳島県徳島市幸町9-38 自治労プラザ