さやまの会 №86 20/9/14 |
|
226点目の新証拠を提出 ~裁判所は事実調べを行え~ |
狭山弁護団は6月15日付で腕時計についての再審請求補充書と新証拠を提出し、これにより第三次再審請求で提出した新証証拠は226点となります。 |
腕時計は、石川さんの自白どおり被害者の所持品が発見されたとして、有罪判決の根拠の一つとされています。 |
しかし、腕時計の発見経過は事件当時、石川さんが被害者から奪った腕時計を捨てたという自白後、警察は6人で2人ずつ捜索範囲を分担し2日間にわたって相当念入りに棒を使って茶垣なども探したと供述していますが発見できず、数日後に近所の人が散歩中に「別に探すという気もなくただ歩いていてチラッと金色に光るものが見えた」ので発見したと述べています。 |
複数の警察官による捜索で発見されなかったことの不自然さや、自白がウソである疑いを検証せず石川さんが犯人であるという結論ありきでの決めつけであり、腕時計の発見は自白が真実であることを補強する「秘密の暴露」には当たらないと主張しています。 |
|
第43回三者協議~次回は9月下旬から |
第43回三者協議が6月18日に行われ、検察官は三者協議に先立って、弁護団が提出した下山第2鑑定など万年筆に関する新証拠に対する反論を提出し、 |
さらに①スコップに関しての平岡第2鑑定に対する反証を次回三者協議をめどに提出する。②死体運搬の自白の虚偽を示す流王報告書に対する反証を次々回の三者協議に提出するとしました。弁護団はこれらの反証、反論が提出されれば再反論することとしています。 |
また、狭弁護団は現在準備中の新証拠として、3次元スキャナを用いた計測にもとづく足跡鑑定、コンピュータによるデータ分の手法を用いた取り調べテ-プ分析鑑定、福江鑑定に対する検察側意見書への反論などを提出する予定であることを伝えました。 |
次回の三者協議は9月下旬に行われます。 |
この間、再審ををめぐる情勢として、東京高裁による袴田事件の再審開始取り消し・棄却決定、最高裁による大崎事件の再審開始取消し・棄却決定など不当決定が相次いでおり厳しい状況となっています。 |
狭山事件の再審開始に向け、鑑定人尋問、再審開始を求める世論を一層大きくすることが求められています。 |
|
ドキュメンタリー番組で放送 |
映画「SAYAMA 見えない手錠をはずすまで」、「獄友」などの監督である金聖雄さんが撮影したNHKのETV特集「雪冤~ひで子と早智子の歳月~」が7月18日、22日に放送されました。 |
2014年の再審開始決定で半世紀ぶりに釈放された袴田巌さんの姉、ひでこさんと「狭山事件」の殺人犯として無期懲役となった石川一雄さん妻、早智子さんの二人の女性を追ったドキュメンタリー。 |
石川一雄さんとともに集会で無実を訴え、現地調査を受け入れる早智子さん、浜松で暮らすひで子さん、巌さんの日常生括とたたかいの日々を描いた作品が放送されました。 |
|
担当裁判長が交代~新裁判長に私たちの声を届けよう~ |
狭山事件の担当裁判長であった東京高裁の後藤眞理子裁判長が6月24日付で定年退官しました。 |
定年退官前に何らかの再審開始につながる判断が出されるのではないかといった期待もありましたが、鑑定人尋問なども行わないまま退官となりました。後任は前新潟地裁所長の大野勝則裁判長が就任しました。 |
新しく就任した大野裁判長に対し、証人尋問、事実調べの実施。再審開始決定を求め粘り強く取り組みを続けていく必要があります。 |
|
「獄友」上映会のこ案内 |
NPO法人みずすましの主催でドキュメンタリー映画「獄友」の上映会および金監督による講演会が10月4日(日)に藍住町総合文化ホールの大ホールで行われます。 |
入場は無料で申込不要となっています。詳細は別添のチラシをご参照ください。 |
|
|
|