さやまの会 №83   19/10/17
 最後の山場に向け団結~夏の交流会~
盆間近の8月10日、恒例の石川さん夫妻を迎えての「夏の交流会」が、居酒屋「寓坊」において19人が参加して開催されました。いつも、地元徳島で狭山闘争を支援している多くの仲間と再会し、懐かしく楽しい時間を過ごしました。
狭山事件を考える徳島の会のMM事務局担当の司会で交流会が進められ、臼木県議の音頭で乾杯した後、さっちやん、一雄さんから「弁護団は、新証拠を絞る方針だ。再審決定もこれから本当に最後のヤマ場となる。更なる支援をお願いしたい。」と訴えがありました。
この後、参加者の自己紹介でそれぞれが狭山への思いを語り合いました。
参加者が、互いに近況を語り合い交流を深めました。「みどりの広場」で交流会ができなくなり今年も居酒屋での交流会となり、中・高校生の参加がなかったが少し残念でした。
 第40回三者協議
9月9日に第40回三者協議が行われ弁護団は検察側が下山第2鑑定、福江意見善に対する反証を提出するとしているが、いまだに提出がないことへの説明を求めました。
また、弁護団は寺尾判決が有罪証拠としたスコップ、血液型、足跡に閲する鑑定書を新証拠として提出することを裁判所に伝えました。次回の三者協議は12月中旬に開かれる予定です。
 新証拠を提出~鴨居の上に万年筆はなかった~
4月1日に弁護団は、新証拠として駿河台大学の原聰教授と日本大学の厳島行雄教授による「狭山事件に捜索・差押に関する心理学実験」と題する鑑定書を提出しました。
この鑑定では、狭山現地に復元された石川さん宅のお勝手場を使っって大学生による捜索実験を行っています。お勝手内に、鴨居の上の万年筆を含めてボールペン、財布、大学ノート、腕時計の5点を置き、被験者の大学生に警察の捜査マニュアルに基づいて捜査のやり方を事前に説明したうえで、5点を探す心理実験です。
その結果、実験に参加した身長が170cm以下で狭山事件の内容について知らない大学生12人全員が30分以内に鴨居の上の万年筆を発見することができました。
家宅捜索の経験もない素人の大学生でも30分以内に鴨居の上の万年筆を発見した実験結果を踏まえれれば、狭山事件の実際の捜索において、複数の警察官が石川さん宅の万年筆を探す目的で2時間も捜索していることから、1、2回目の家宅捜索の時に鴨居に万年筆があったとすれば発見できたはずです。発見されなかったことは捜索時において万年筆は鴨居になかったことを証明することになります。
確定判決で「鴨居の上は見えにくい場所なので捜索時に万年筆が発見されなかった」という裁判所の判断が目的物を探す行為において見えにくい場所かどうかは問題ではないことを示した新証拠と言えます。
また、事件当時、家宅捜索に従事した警察官らに弁護団が面会調査したところ「鴨居に手を入れて調べたが何もなかった」、「あとから万年筆が発見されたと聞いて不思議に思った」という証言も明らかとなっています。
 狭山県内集会
日時 10月31日(水)
     午後6時~
場所 労働福祉会館別館(旧同対センター)
※会員のみなさんの参加をお願いします。