さやまの会 №82 19/7/8 |
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無実は明らか~狭山現地調査で確信 |
今年で狭山現地調査を始めて20回目となります。狭山現地調査をとおして事件を検証し、石川さんの無実を確証するため2000年11月に第1回目の現地調査を行って以来、毎年、現地調査を行っています。今年も6月15日に現地調査を12人で行いました。 |
埼玉県狭山市・狭山現地事務所では、石川一雄さん、早智子さんがいつもの笑顔で出迎えてくれました。昼食後、早速、激しい雨と風の中、現地調査を行いました。 |
事件から56年が経過し、現地の状況は当時とはすっかり変わっています。しかし、強制・誘導による「自白」に基づいて現場を歩いてみると時間的にも「自白」に疑問が生じます。 |
地元神社の祭りで人通りもあったのに、誰も石川さんを見ていません。見知らぬ人(石川さん)に被害者の女子高校生が黙ってついて行ったのも不自然です。 |
2回の徹底した衰宅捜査で発見されなかった鴨居の上の万年筆が、3回目の簡単な家宅捜査で発見できたのも不自然です。疑問が次から次へとわいてきます。裁判官に現地を「自白」にそって調べてもらえれば石川さんの無実がわかってもらえると思います。 |
また、当時の新聞には「被差別部落の者ならやりかねない」「(被差別部落を)悪の温床」と決めつけ、差別と予断によって事件が報じられていました。 |
現地調査のあと、富士見集会所で学習会を開催し、石川一雄さんから「殺害現場される場所のすぐ横でで農作業していたOさんは、その時刻に人影も見ていないし、声も聞いていないと証言している。まず証人尋問をしてもらいたい。様々な無実を証明する弁護側鑑定人の尋問も行ってもらいたい」と公正な裁判が行われるよう訴えられました。 |
早智子さんからは「今まで、いろいろな差別と出会ってきた。労働組合の運動の中で狭山と出会い、差別と闘う生き方ができた。徳島の仲に感謝している。石川一雄は仮釈放されているが、未だ犯罪者であり、法務局の監察下に置かれている。第3次再審を最後の闘いにしたい」と挨拶がありました。 |
その後、現地案内人から「第3次再審で石川さんの無実を証明する専門家の新証拠を提出している。狭山事件では証人尋問が一度もされていない。証人尋問されれば無実は明らかになる」と述べられました。 |
狭山事件を理解するには、背景にある部落差別についての理解が必要と思います。 |
証拠開示や裁判所による事実調べや証人調べにより多くのえん罪事件の再審開始が行われています。自白偏重の取り調べのあり方や「可視化」が問われてきました。 |
不十分でありますが、一部の事件では、取り調べの「可視化」が法律で義務付けられました。税金で収集された警察・検察の持つ証拠が全て開示され、公正・公平な裁判が行われ、石川さんの無罪を1日も早く勝ち取れるよう頑張りましょう。 |
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いよいよ最終決戦~狭山事件の再審を求める市民集会 |
5月23日、東京・日比谷野外音楽堂において狭山事件の再審を求める市民集会が開催された。 |
組坂部落解放同盟委員長は「石川さんが元気なうちに証人調べ・証拠調べを行わせ、再審のみちが開かれるよう頑張ろう」と挨拶された。 |
石川一雄さんからのアピールでは「えん罪が晴れるまで命をかけて活動していく。まだまだ80歳。第3次再審で勝利できるよう皆さんの力をお借りしたい」と訴えられた。 |
早智子さんからは「第3次再審請求で隠されていた証拠が出され、狭山は大きく前進している。第3次再審で勝利するためにも皆さんの大きな支援が必要」と訴えられた。 |
中山主任弁護人からは「第3次再審では、うその自白が維持された背景にある部落差別を裁判長に理解してもらう。191点の証拠開示、221点の新証拠によって再審は前進している。全証拠開示と事実調べを求める世論を高めよう」と弁護団の決意を述べられた。 |
基調提案で片岡狭山闘争本部長は「朝日新聞370万部に狭山事件の全面意見広告を掲載した。東京高裁の後藤裁判長任期中に証人尋問・鑑定人尋問の道筋をつける。弁護団最終意見書を来年5月頃に提出する。いよいよ最後の決戦である。最後まで闘い抜こう」と訴えられた。 |
この後、都内をデモ行進し、都民に狭山事件の支援を訴えた。 |
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東京高検・東京高裁へ要請 |
狭山市民集会に先立ち、午前中に東京高裁、東京高検に要請行動を行った。徳島からは11団体の署名を担当官に手渡した。 |
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夏の交流会~今年も居酒屋で |
恒例の石川一雄さん夫妻を囲んでの交流会は、今年も居酒屋・寓坊(藍住町)で開催します。多くの仲間の参加をお願いします
狭山の勝利を確信しよう!
たくさんの仲間の参加をおねがいします。 |
差別問題を考える藍住の会 狭山事件を考える徳島の会 |
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