松 翁 論 語 (松下幸之助翁 述* 江口克彦氏 記)より 巻九 素直な心になれば 2004.8.3 巻九 素直な心になれば 844 われわれがいくら一所懸命働いても、政治が悪かったら、その成果がみな消えてなくなってしまう。 コメント 日本の国を良くするのは、まず政治だと考えていた松下さんは、自分の事しか考えない政治家でなく、日本の将来を真剣に考える、いい政治家を育てる為に、七十億円の私財を使って昭和55年に松下政経塾を創りました。なんと85歳の時です。 2004.8.2 巻九 素直な心になれば 843 自分の考え方に間違いがあれば、志を継ぐ人はできない。しかし、間違いがなければ、必ず自分以上の人があと継をやってくれるだろう。 コメント 松下さんは、正しい考え方で仕事に取り組まなければ、志を継ぐ後継者が出てこない。と経営者に教えています。私は、45年間の證券営業・保険営業を通じて、“
正しい考え方 ”で営業をしなければ、取引は出来ないし、出来た契約も続かないという事を実感しています。 信頼しあい、しかも依存心をもたないということであってはじめて、信頼というものが信頼として生きてくる。 コメント 信頼とは、信じてたよりにすること。信用して任せること。信頼しあっても、依存心を持ってはいけない。松下さんの教えは、常に自分に厳しさを持つという事なのです。 社長が得心しないものは、絶対売らない。いちいち点検して、これなら売ってもいいというものでないと出すべきでない。 コメント 新製品の第一号は、本宅に届けられて松下さんが自分で使ってみました。得心しないものは、絶対販売しませんでした。 間口を広げたら弱体化する。 コメント 多角経営も一つの考え方だが、本業を弱体化さすようでは意味がないとの教えです。 商品を売ったということは、自分の娘を嫁にやったようなものである。買ってくださった家を親戚のように認識して信じることができるかどうか。 コメント 人との縁を大事にして、感謝の心が素晴らしかった松下さんの基本的な考え方です。お客様は、親戚になったようなもの・・・・。 商品を売ったということは、自分の娘を嫁にやったようなものである。買ってくださった家を親戚のように認識して信じることができるかどうか。 コメント 人との縁を大事にして、感謝の心が素晴らしかった松下さんの基本的な考え方です。 2004.7.29 巻九 素直な心になれば 839 事業には大小があっていい。大小はそれぞれの特色である。城の石垣でも、大きな石ばかりで出来ていない。それが同じように、よくかみ合ってお互いに調和し、その社会を形成していくというところにおもしろみがある。だから大きいほうがよいとか、小さいのは弱いとかいうことは、簡単に言えない。 コメント 城の石垣を見ても、大小がよくかみ合っているから崩れない。人間社会でも大と小がお互いに調和し合って社会を形成し、うまくいく。万物から学ぶ松下さんの素晴らしい発想です。 人から高く評価してもらうことばかり考えている人は、心貧しい人だ。私は、人を高く評価する人間になりたい。 コメント 松下さんは、部下でも取引先の人でも、他人の良いところを見付けて高く評価しました。この世の中に無駄な人間は一人もいない。の信念で付き合ってきました。私は人の欠点はすぐ目につきますが、他人の長所が見えるような人間にならなければ・・・・今日の言葉で目が覚めました。 大言壮語して夢を見てはいけない。夢を見て現実を忘れるようなことがあってはならない。やはりその日の仕事を大事にしていこうではないか。あすはあすの風が吹く。きょうを大事にしようではないか。 コメント 大きな夢を見ることもまた楽しい。しかし現実を忘れてはならない。今日一日、そして今、目の前の仕事に集中していこう。 なんとかして立派になりたいと、いろいろな方法を考えるのも悪いことではない。しかし、そういうことを突き抜けて、ひたすらにその仕事に打ち込んで、知らず識らずに上達の道に入っていくという姿が望ましいのではあるまいか。 コメント 蟻馬君、世の中に無駄な仕事は一つもない。全部必要なものである。君が何を選んでも良いが、一生通じて打ち込めるものを選ぶことだ。決めたらまず、その仕事を好きになることだよ。最初からプロはいない。一所懸命になれば、研究心も出てくるし、一流になっていくのだよ。 ともかくも自分のつくったものを、お客様が一個でも二個でも買ってくださるということがなによりも感激であった。儲けも考えねばならないけれど、それ以上に、自分のつくったものを買ってくださるということに非常に感激をした。 コメント 松下さんは、日本中のお客様が松下製品をご愛顧いただいたお陰で、松下電産がここまで成長することが出来た。(日本中のどの家庭でもナショナル製品の入ってない家は一軒も無い)常にお客様への感謝の気持ちを忘れませんでした。 心はいつもここにある。 コメント 今日の言葉に私は、ハッとしました。真剣にとか、集中するとかよく使いますが、この心はいつもここにある。これが、ミスを無くして物事が巧く運ぶコツだ!今朝は大きな気付きでした。 全力を出し切って、最善と思う方法を一所懸命やって、そして事が成らないということもある。しかしそういう場合には、みずからもって瞑すべしという気分になれる。 コメント やれなかったのか、やらなかったのか?という言葉がありますが、一所懸命やれば、たいてい成功するものです。もし事が成らなかっても、自分は納得できるものなんですね。 それは間違っていると言ってくることは、そこに縁が結ばれるということである。そういう人たちに共鳴してもらうことは、反対も何もしない人、路傍の人に賛成してもらうことよりは容易に出来る。 コメント 縁が出来た人を総て松下ファンにしてしまう魅力の人、松下さんは、どんなことで出会う人も縁が結ばれる、有難いことだ。と考えてクレームがあっても、共鳴者になって貰うチャンスと捉えていたのですね。とにかく縁を大事にした人です。 われわれの日常生活に生じているところのすべての現象は、先哲諸聖の方々の数知れないほど多くの知恵の集積である。 コメント あらゆるものに感謝する松下さんは、数多くの先哲・諸聖たちの知恵の集積が、今日の豊かな社会を作り上げている。と特に感謝していました。 大きな希望をもってコツコツとやる。そして一歩一歩その希望を実現していく。その実現していく過程が楽しみなのである。 コメント 松下さんは、何事も真剣に一所懸命にやりました。結果より、実現していく過程を楽しみながら仕事に打ち込みました。 お金というものは、使う人に人間としての深みがなければ、単なるお金にすぎない。世の辛酸をなめて、人情もわかり、ものの道理もわかるという立派な人が使うと、そのお金は非常に大きな力となって働く。 コメント 蟻馬君、お金はなあ、貯めるより使う方が難しいんだよ。とよく聞かされましたが、私は貯めるのが難しいと思っていましたが、使う人間が立派にならないといけないという意味なんですね。 人の言うことを、聞くようで聞かない、聞かないようであって聞くというのが、私のやり方である。これを融通無碍という。 コメント 融通無碍とは、考えや行動が何ものにもとらわれることなく自由であるさま、とあります。松下さんは、誰の話を聞いても、それを鵜呑みにするのでなくて、自分の頭で考えて考えて、自分で結論を出しました。 2004.7.17 巻九 素直な心になれば 827 ほんとうの成功は、自分の与えられた運命を活かすことである。 コメント 自分に忠実に、運命に逆らわずに、一所懸命に生き抜くことが人生の成功者になるのですね。日々コツコツと地道な努力です。 人がいろいろな話をする。それを心を込めてよく聞いてあげる。すると、話し相手は話がいがあっておもしろい、とますます熱を入れて話をする。そのうちに非常にいい話が飛びだす。そのいい話をキャッチしていくところに、聞き上手のプラスがある。 コメント 松下さんは、心を込めて話を聞いて呉れました。本当に聞き上手な人でした。 どんな上質の人間でも、何らの掟もなく、何の歯止めもせずに自由自在に放任して、みずからを正していくということはむずかしい。そのできないことをやっているのが、日本のいまの教育の姿である。 コメント 教育とは、人間として他人に迷惑を掛けず、世の中の役に立つ事をする。この正しい考え方の出来る人作りでなければならない。 2004.7.14 巻九 素直な心になれば 824 北海道がもし独立国家であったならば、北欧三国にまさるとも劣らぬような発展をしているのではないか。 コメント 今日は松下さんの言わんとしている真意が残念ながら十分理解できません。日本人は優秀な民族だということでしょうか。 塩酸や硝酸などの劇薬も人の世に必要である。だから大事にしなくてはならない。しかし、これを床の間に飾ることはしない。危なくないところへそっとしまっておく。悪もまた、存在は認める、けれどもそれを、うかうかと床の間においてはいけない。そのように配置を決めて、そのままの姿において活かしていくところに、真の平和がある。 コメント 劇薬も、悪も存在を認め、その特性を活かして使わなければならない。松下さんは、この世の中に不必要なものは一つも無いが使い方を誤ってはいけません、と提唱しています。 自分の子も叱らない、他人の子はなお叱らない。それでは健全な社会ができるはずがない。 コメント 人を育てる事、部下指導に情熱を燃やした松下さんは、いつも日本の国をよりよい国にする為には、どうすればよいか。が頭から離れませんでした。 日本人は優れた生産能力をもっているが、原料は全部外国からもらっている。もうここらで、逆に日本人が外国に与えるものをもたねばならない。 コメント 松下さんの素晴らしいところは、現状を正しく見つめ、物事に感謝の心で接するが、今よりもっともっと高いところを目指して改善しようと、努力を重ねたことです。これで良いという自己満足は決してしませんでした。 是非はともかく、あの戦争で、日本が三年余りの長きにわたって戦い抜いたということによって、世界の多くの植民地が独立国家になることができたのである。尊い血を流した方々は、決して犬死にではなかった、そう考えたい。 コメント 何があっても、良かった!意味のあることだ! “それはええなあ ” が口癖の松下さんの前向きの発想は、素晴らしいと感心させられます。 経済が正しく行われ、政治が正しくすすめられれば、物価は下がってくる、賃金は上がっていく、そして誰も困るものがない、という結果が生まれてくる。 コメント 松下さんは、何事もシンプルに考えました。まさに シンプル イズ ベストです。複雑に複雑に考えると、基本が見えない場合が多いのですね。 社会開発も必要だが、人心開発はもっと大切である。つねに何が正しいかというものの見方のできる、高い心の開発がなくては、社会開発に結びつかない。 コメント 人育てに力を入れた松下さんは、損得でなくて善悪でものを判断できる人創りでした。何が正しくて何が誤っているかを常に価値判断の尺度に出来る部下育てに全力で取組みました。 賃金以上の働きをし、利益以上のサービスをする。そういう心がまえが国民のすみずみに充満しないと、日本のほんとうの経済発展は生まれてこない。 コメント 賃金以上の働き、利益以上のサービス、これが当たり前の考えになった時、真の経済発展が生まれてくる。松下さんの素晴らしい教えです。 政府を頼り、他人を頼り、責任を他に転嫁するというかたちにおいては、健全な経済の安定と繁栄というものは、生まれてこない。 コメント 松下さんの言葉に、失敗の原因を他に求めがちだが、成功も失敗も自分次第!というのがありますが、私の大好きな言葉です。 日本には土地は余るくらいある。しかしそれを使えなくしている。網の目のように道路をつくったならば、住宅も建てられる。 コメント 松下さんの発想は、現状維持でなく、より便利にするには?どうすればいいか!常に止まるところのない、前向きの心から生まれます。 自分を愛するごとく他人を愛する、自国を愛するごとく他国を愛するという高い道徳が、当時の日本にあったならば、あの戦争は起きなかった。だから道徳というものは、戦争に結びつくものではない。道徳のない姿が、戦争を起こしたのである。 コメント 日本国民一人ひとりに、高い道徳がなければならない。自分だけとか、自国だけを考えているのでは困る。世界の平和と繁栄を考えて行動をしなければならない。松下さんは、常により良いもの、より高いものを追求し続けました。 国立大学の学生は、尊い国費によって学んでいる。国費は言うまでもなく税金である。税金を、その働きによって納めている人びとに対する感謝の念を忘れてはならない。 コメント 国立大学に学ぶ学生が、税金を納めている人々に対して感謝の念を持っているだろうか。学生だけでなく、いま全ての国民が、他人のお世話になってい生きているという、感謝の念を忘れているのではないでしょうか。反省しなければいけませんね。 それほど大それた欲をもったことはない。遠い先の欲より、仕事をするにつれて出てくる、一段上の欲をもってやってきた。欲は社会を進歩させる力となるものだが、それだけに、一歩一歩着実に高めたほうが安全なのではないか。 松下さんは、一足飛びとか背伸びをした経営は、決してしませんでした。一歩一歩着実に一段上の欲をもってやる。この堅実さが成功の秘訣なんですね。 一所懸命にやって成功しても、税金でごっそりもっていかれてしまう。働いて儲けて、やれやれこれで一服と思ったら、全部取られてしまう。鵜飼いの鵜のようなものである。これで働く意欲がわくかどうか。 コメント 34年間所得番付トップ1〜10位を続けた高額所得者の松下さんでも、税金が高すぎると思ったこともあったのですね。
きょうという日は帰ってこない。一日一日を大切に使って欲しい。毎日充実するように努力しないと、一年はあっという間に過ぎてしまう。 コメント 今年も半分過ぎました。本当にあっという間に過ぎてしまいます。松下さんは、一分一秒も無駄に過ごさず真剣に人生を歩んだ人でした。 人情の機微を知ることは、人生でいちばん大事なことである。事をなそうとする者の要諦はそこにある。人情の機微を知っていたら、天下でも取れる。 コメント 人情の機微を知る・・・・松下さんは、いつも相手の人の立場で物事を考えていました。決して自分の損得だけで判断をしませんでした。 九十であろうが百であろうが、生きている間は、やるべきことをやる。人間は行き詰まるということは絶対にない。行き詰まるということは、自分で“行き詰まった”と思うだけのことである。 コメント 自分で行き詰まったと思うだけだ!人生に行き詰まるということは、絶対に無い。生きている限りやるべき事は、無限にある。素晴らしい教訓です。 一匹の犬が尾を振るのを見ても、何か一つの新しい発見をすることがある。 コメント 松下さんは、いつも探求心、追求する心が旺盛な方でした。“語らぬ木石、流れる雲、無心の幼児、他人の叱責、万物万人から素直に学びたい”
私の大好きな松下さんの言葉です。 経営者は、事を誤って事業が失敗したような場合には、自分が破産しても、たとえ一円でも従業員に渡すということを考えなくてはいけない。それが経営者の心がまえである。 コメント このような経営者の下では、社員が心から動く会社になるのです。会社の発展は経営者の考え方、力量にあるのですね。 困難に出逢ったときには、自己観照をすればよい。自分の外へ出て、自分をみてみる。自分で自分を励ます、自分で自分を叱る。それがいちばん間違いない。 コメント 自分で自分を励ます、自分で自分を叱る。松下さんは、すべて原因は自分にある!と教えて呉れました。 困難に出逢ったときには、自己観照をすればよい。自分の外へ出て、自分をみてみる。自分で自分を励ます、自分で自分を叱る。それがいちばん間違いない。 コメント 自分で自分を励ます、自分で自分を叱る。松下さんは、すべて原因は自分にある。と考えていました。 2004.6.24 巻九 素直な心になれば 804 私のような、何も知らない、しかも半病人に等しかった人間が、それなりに仕事ができたということは、われわれの仕事は貧乏を克服して、人々を富ましめ、国を富ましめるものであり、それがわれわれの使命であるという思いがあったからだと思う。 コメント 松下電産の社員は、世界中から貧乏を無くし、人々に豊かな生活を提供していく為に、安くて性能の良い製品作りに全社員が努力するという崇高な使命がある。単に金儲けの為に働いているのではない。 国民は国の将来よりも、まず自分の利害を考えるから、要求ばかりする。それに対して政治家が簡単に、「わかりました、やりましょう」という。国民を甘やかすというか、迎合もはなはだしい。だから日本の政治はいくらでも国費がかかる。 コメント 政治家も、国民も自分個人の事だけを考えるのでなく、日本国の将来のことを考えて行動するべきである。松下さんは、晩年は特に“日本国の将来はどうすれば良くなるだろうか”真剣に考えていました。 大学の数は何倍にも増えたのに、犯罪は減っていない、むしろ増えている。したがって、警官も増やさなければならない。一方において教育で金を使い、一方で警官も増やさなくてはならないというのだから、国の財政が赤字になるのも当然である。 コメント 昨今の犯罪の多さを知ったら、松下さんはさぞ驚かれるでしょう。教育とは、単に上の学校に進ますだけでなく、家庭でも、学校でも道徳心を教えることが基本だと思います。他人に迷惑を掛けない!人の役に立つ事をする!人間としての「生き方の基本」を親は子供に教えることを忘れてはいけませんね。今を生きる日本国民への松下さんからの警告です。 今日われわれがうけているいろいろな恩恵は、全部過去の多くの人が犠牲をはらってくれた結果である。 コメント 現在、我々が平和で豊かな生活を楽しむ事が出来るのは、過去の人々の犠牲のお陰という感謝の気持ちを忘れてはいけませんね。 会社は俸給だけを与えれば、それで事足れりというのではなく、社員一人ひとりに対して、その人の力をどのようにして伸ばしてゆけばよいか、ほんとうにものの役に立つ、世の役に立つ実力を身につけられる仕事をどのように与えてゆけばよいかを、たえず配慮せねばならない。 コメント 経営者、人を使う立場の人達への心構えを教えてくれています。 私は、部下が一枚の紙をムダにしたようなときは叱ったが、一つのことを任せた者が、一所懸命やったけれど失敗して百万円という大きな損をした、というようなときには、むしろできるだけ、「きみ、そんなことで心配したらいかんぞ」と慰め、元気づけてきた。 コメント 一枚の紙、一本の鉛筆でもムダにしないように部下指導をしました。これはケチで無くて、社員の心掛け教育でしたが、任せた者が、大失敗しても一所懸命やった人には、逆に励ましの言葉で慰めた。松下さん流の部下育て法です。 商品がたとえ五個でも売れれば、売り方によってはさらに千個売れるとみてよい。 コメント 製品を作る人は、よりよい物を考えて製造する。販売する人は、如何にすれば多くの人に買って貰えるかの努力を怠ってはいけない。各人の仕事に向上心を持って日々精進しなさいとの教えです。
2004.6.17 巻九 素直な心になれば 797 もし、自分が社長であったなら、はたして自分を雇うだろうか。 コメント 自分が “ 会社を辞めさせてもらいます ”と辞表を提出した時、君に辞められると我社は潰れてしまうから困る、是非わが社に残って頑張って欲しい。と社長や上司が慰留してくれる自分だろうか?常に自分の働きぶりを自問自答していなければいけない。 誰もが学校での優等生になれるとは限らない。しかし、誰もが人間としての優等生になることはできる。 コメント 人間としての優等生になる!これがこの世に生まれた人間としての最大の目標です。すべては、本人の志と努力次第です。 多くの体験をもつということは貴重である。小さな経験、平凡な経験であっても、それを自分なりにかみしめ、深く味わうということが大事であろう。 コメント 多くの事を体験しなさい!小さな経験でも、平凡な経験でも、自分の身体で覚えたことは、大きな力になります。松下さんの素晴らしい教えです。 意欲なくしては、進歩も成功もありえない。しかし、意欲をたくましくしすぎると、往々にして失敗する。 コメント 松下さんは、考えて考えて考え抜いて、石橋を叩いて渡る様な慎重さがありました。決して単なる思い付きや、空元気では行動に移しませんでした。 人間が誇りをもつということは大事だが、しかしそれは、謙虚な誇りでなければならない。 コメント 誇りや自信は持たなければ、人生前に進みません。しかし松下さんは、自信過剰は困るし謙虚さを忘れてはいけないと、教えてくれました。 感謝とこわさを知らぬものは、人間にあらずして、動物である。 コメント 蟻でも燕でも、どんな動物でも、子供を育てるだけなら出来ます。自分は人間らしい生き方をして、家族には人間らしい生活をさして、はじめて人間としての値打があるのですよ・・・・むめの夫人から教わりました。 ときには、ムダと思えるようなこともやってみなさい。 コメント ムダの効用というか、この世にムダなものは一つも無いという松下さんの人生観からの言葉でしょうか。私は1日24時間しかないのに、食事、睡眠、トイレの時間はムダな時間だ、と真剣に考えた時がありました。しかしこの三つが人間として生きていく為に最も大切な事であると気付きました。 正しいことを正しいこととして主張し、それを人々に受け入れてもらうためには、やはりそれにふさわしい配慮というものが必要である。 コメント 松下さんは、普段から人間関係の気配りに努力されていたのですね。これは相手を尊敬し、一目置いて付き合う松下さんの人生観から身に付いたものなんでしょう。 封建的なものですら、すべてを否定するというのでなく、よきは取り、悪しきは捨てるという態度で逐次是正していく。そういう姿が、より好ましい進歩につながる。 コメント 松下さんは、古いものでも新しいものでも、若い人の意見でも年輩者の意見でも、すべて善悪で判断してよきものは取り、悪しきは捨てるという事でした。先入観にとらわれず、素直な心で物事を判断しました。素晴らしい人です。 ツバメにしても、子供のときは親にエサを取ってきてもらうが、大きくなれば、自分自身でエサを取りにいく。 コメント 松下さんは、9才から働きに出ました。私達は自主独立出来ているか?いつまでも親を当てにしていないだろうか?反省! ツバメにしても、子供のときは親にエサを取ってきてもらうが、大きくなれば、自分自身でエサを取りにいく。 コメント 松下さんは、9才から働きに出ました。私達は自主独立出来ているか?いつまでも親を当てにしていないだろうか?反省! 私自身、いわば平凡な人生を平凡に歩んできた。なすべきことをなし、なすべからざることをなさないように努めてきた。 松下さんは、努力に努力を重ね、全力で人生を歩んだ人です。と私は思いますが、なすべきことをなし、なすべからざることをなさないように努めてきた。これが人生の達人の真髄なんですね。 常識というものは、やはり多くの真理を含んでいる。 コメント 松下さんは、特別な事や特殊な考え方で成功したのではありません。一般人の考える常識を成功するまでやり続けたのです。 きょう考えたことは、すべてその日のうちに実行するというぐらいの心がまえをもつことが大事。 コメント 即 実行!これが物事を達成する大きな要素というのは、理解していますが、私如き凡人には、また後で!となりがちで、いつも反省ばかりしています。 若さとは、つねに何ものかを求めている姿をいう。 コメント 松下さんは、何故?何故?と追求する心を持ち続け、常によりよきものを求め続けた人でした。若さ、永遠の青年の志を感じる人でした。 世の中には、他の人から見ればまことに結構な身分でありながら、自分では不幸だ不幸だと思っている人が案外多い。 コメント 自分の不幸を探して探して、悩んだり愚痴を言っている人が以外と多いです。不幸の中にも幸せという字があります。プラス(+)の中にもマイナス(−)の字があります。どう思うかで自分の人生が大きく変わります。 2004.6.2 巻九 素直な心になれば 782 人を見て言うべきことを変えるのは、よほどの知識体験と余裕がなければできるものではない。 コメント すべての人やあらゆる現象から学ぼうとする心で接した松下さんは、その時その人に適した話が出来たのですね。 一つの思想でいっさいのことを律しようとすれば、必ず無理が起こる。 コメント 松下さんは、他人の考え方や誰の意見でも、素直な気持ちで真剣に聞きました。成る程そういう考え方もあるのだなあ!柔軟な頭の持ち主でした。 世の中は、なかなか自分の思うようにならないというけれど、見方によっては、自分の思うようにならないほうがいいのかもしれない。 コメント 精一杯努力して、結果が自分の思うようにならなくても、そのほうがいいのかも入れない!この結果が自分に一番よかった!と思える人は、楽しい人生そして成功への道を歩む人です。人生では、自分に一番良いことしか起こらないのだそうです。ありがたいことです。 見る人が見れば、履物の脱ぎ方だけでも、その人の人柄や心がけがわかる。 コメント 松下政経塾では、自分の身の回りの掃除や整理整頓すら出来ない者が、何で日本国の大掃除が出来る人間になれるか!まず身の回りの小さな事から教育したと聞いています。 行き詰まりは、みずからを省みる心が失われたときに表れる。 コメント 道は無限にある。万策尽きた、なんて決して言ってはならない。と教えられました。 何ごとにおいても、三べん続けて成功したら、それはまことに危険である。 コメント 常にこれがベストか?反省しながら物事に取り組みなさい。松下さんは、成功の中に失敗の芽が潜んでいる。安心したり、気を緩めたりすると危険!と教えています。 よく聴こうと思えば、自然に体が前に出る。 コメント 何事も真剣だった松下さんは、人の話を聞く時は、特に真剣に聴きました。 涼しい山坂も結構だが、山坂にはやはり汗が欲しいような気がする。 コメント 努力!一所懸命!真剣!熱心!集中力!すべて松下さんから学んだことです。 たとえ三日間の手伝い仕事であっても、その仕事を生涯やるようなつもりで、刻一刻に精魂を込める。そんな真剣な心根があったなら、三日の期間を越え、手伝いの範囲を越えて、そこから得るものは、はかりしれないものがある。 コメント 刻一刻に精魂を込める!真剣な松下さんらしい表現です。昨日より今日、今日よりも明日、日々成長をめざして仕事に取り込んできた松下さんに学びましょう。 降らば降れ、吹かば吹け。雨も風もいつかはやむ。 コメント 何事が起きようとも、決して逃げてはならない。真正面から受けて立ちなさい。朝の来ない夜はないのだから・・・と教わりました。 謝らなくてもよい人は、この世の中に、誰ひとりとしていない。 コメント 反省してみれば、必ずと言っていいほど過ちを犯しているものである。知らず知らずのうちに、他人にそして世の中に迷惑を掛けているものだ。いつも正しいかどうかを考えて行動するように意識しよう。 妙なもので、人間、心が弱くなった時には、言い訳をしたくなってくる。 コメント 心が弱くなると、後ろ向きになり、愚痴を言ったり言い訳ばかりの人生になってしまう。松下さんから役に立つ愚痴は無いよ!と教わりました。一度しかない人生です常に明るく、前向きの人生を歩みたいですね。 決断は、一瞬にして生まれるものである。 コメント 真剣に考えて考えて考え抜くと、これだ!と閃きがある。これが天の声であり、正しいと判断すれば、決断すればいい。松下さんの教えです。 人の心が乱れてくると、ともすれば耐えることを忘れ、讃えることを忘れ、いたわりと励ましの思いやりも忘れがちになる。 コメント 世界中の人々の心が乱れてきたような気がします。自己反省して、自分の行動は損か得かでなく、正しいことをしたいものです。 “ べからず ”とか、“ すべし ”とか、“ ねばならない ”というような、命令的で強制的で禁止的な言葉は、どうしても心に重たく、人から敬遠される。 コメント 君ならやれる!いや君しか他にやる人はいない!是非頼む!蟻馬君、人使いにコツは無い、祈りだ。と教えてくれました。 素直な心になれば、心の目がひらけて、自然の理法を感得できるようになる。感得できれば誰でも無理のないものの見方ができて、正邪善悪の区別も明確になる。 コメント “素直”とは、松下さんの大好きな言葉です。素直な心で物を見たり、他人の話を聞いたりしたいものです。 |