松 翁 論 語
           (松下幸之助翁 述 * 江口克彦氏 記)より

       巻十 世の中というものは 

          
       
   


            馬 治


今日の言葉(目次)へ



2004.11.5    巻十 世の中というものは           938   
 調和と進歩は相反するものではなく、真に調和すれば進歩し、真の進歩は調和なくして本来ありえない。

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 松下さんの考えは、常に自然の流れに逆らわず、大宇宙の動きの中で、進歩発展していくものだ。というのが基本でした。だから自分も止まることなく、時代の流れに遅れないように心懸けていました。

2004.11.4  巻十  世の中というものは       937

 人間の究極の祖先は、宇宙根源である。

コメント

 人間は、宇宙根源の力によって創られ、そして宇宙根源の力によって生かされているのだから、究極の先祖は、宇宙根源ということになる。

2004.11.3  巻十  世の中というものは      936

 生命力は永遠である。

コメント

 その人の生命力は肉体が消えても永遠に生き続ける。正道を懸命に生きた人は、生き様や考え方が、後生の人に語り継がれ参考にされる。ということですね。

2004.11.2  巻十  世の中というものは       935

 生命力は、肉体の形成とともに、宇宙根源の力によってつくられ、肉体の消滅とともに宇宙根源に帰り、一体化する。

コメント

 生命力は肉体が生まれた時、宇宙根源の力でつくられる。そして人間は、宇宙の大いなる力によって生かされている。松下さんの考え方です。

2004.11.1  巻十  世の中というものは      934

 万物は、人間を中心にそれぞれの生命力も異なり、したがって使命も異なって存在しているのだから、役割が異なるだけで、価値に軽重はありえない。

コメント

 万物の霊長といわれる人間は、リーダー的存在ではあるが、それぞれの生命力や使命が異なっているだけで、価値には軽重はない。松下さんは、人間同士だけでなく、すべての万物にも役割が異なるだけで、価値の軽重をつけなかったのです。素晴らしい考え方ですね。

2004.10.31 巻十  世の中というものは      933

 宇宙に存在するすべてものは、宇宙根源の力によって、生命力が与えられている。

コメント

 私達人間も大宇宙の大いなる力によって、生かされている事に気付き、感謝の気持ちを忘れず、精一杯毎日を生きなければなりません。

2004.10.30 巻十  世の中というものは       932

 知恵には、天知、叡知、衆知、個人知、がある。個人知とは、個々の人の個々の知恵であり、衆知とは、個人知が集まった知恵であり、叡知とは、衆知を素直な心で融合した知恵であり、天知とは、恒久不変の真理をいう。

コメント

 天知とは、恒久不変の真理をいう。いつも衆知を集め、考えて考えて考え抜いて、正しい事を実行した、松下さんの素晴らしい考えです。今朝は、何回も何回も読み返しています。

2004.10.29 巻十  世の中というものは      931

 自然の理法は、実に整然と、一部の隙なく、生成発展の姿で、宇宙のすみずみにまでゆきわたっている。

コメント

 宇宙に存在する物は、すべて常に生成発展している。だから蟻馬君、3分前の考え方はもう時代遅れかも知れないのだよ。よく教えられました。

2004.10.28 巻十  世の中というものは      930

 人間は生まれながらに罪深く弱い存在ではない。人間は本来力強く偉大な存在である。その認識から出発し、行動をおしすすめなければ、繁栄も平和も幸福も実現しないだろう。

コメント

 人間は本来力強く偉大な存在である。この松下さんの考え方が、私は大好きです。自信を持って毎日行動しましょう。

2004.10.27 巻十  世の中というものは      929

 宇宙根源の力は、宇宙の森羅万象・・・・・自然界、人間界を問わず、万物すべてを支配し、規制し、調和を保たしめている絶対無限の力である。

コメント

 万物すべてを支配している絶対無限の力を、宇宙根源の力と松下さんは、説明しています。私達人間が、呼吸をするのも心臓が鼓動を打ち続けるのも、大宇宙の大いなる力に支配されているとしか考えられません。

2004.10.26  巻十 世の中というものは      928

 経営が好きで、辞を低くして知恵を集めることができるものは、誰でも経営者になれる。

コメント

 言葉だけでなく物腰の柔らかい人は、他人から好感を持たれて人も集まり、情報や知恵も集まってくる。人生は、どれだけ多くの人の協力が得られるかの差かも知れません。

2004.10.25 巻十  世の中というものは      927

 完全な自由は、自己破滅への道。

コメント

 上司や、他人の意見を聞いたり、周囲の人への気遣いをすることで人間が成長する。単なるマイペースやワガママだけでは、自己破壊への道なんですね。

2004.10.24 巻十  世の中というものは      926

 人は、厳に過ぎると耐えられない。寛に過ぎると育たない。

コメント

 部下を育てるポイントですね。人を育てるのは、難しいものなんですね。

2004.10.23 巻十  世の中というものは      925

 どんないいことでも、経営がなければ失敗する。

コメント

 プロ野球界でも、コクドでも今は、トップの経営者のモラルが何か狂ってきた感じですね。善か悪かで判断する人が少なくなって淋しいです。

2004.10.22 巻十  世の中というものは      924

 一度築いた陣地であっても、もったいないからとそれに固執し、保持しようとするようで(いくさ)には勝てない。

コメント

 撤退する決断の難しさを教えてくれています。

2004.10.21 巻十  世の中というものは      923

 責任者は現場を見よ。

コメント

 社員に仕事を任せるのが、部下を育てるのに一番だが、責任者は現場をよく見て、常に現状を把握していなさい。との教えです。

2004.10.20 巻十  世の中というものは      922

 一回叱るためには、普段から五回はほめるようにしなさい。

コメント

 人使いの名人(私は思っています)の松下さんは、叱るのも、ほめるのも、場所や相手を見て、上手に効果的にやりました。基礎には、松下さんの真剣さが、相手に理解されたのでしょう。

2004.10.19 巻十  世の中というものは      921

 テレビがなくても生活はできるが、政治がなくては生活はできない。

コメント

 松下さんは、政治は日本国をリードする最も大切なもので、政治家は国のために正しい方向付けをしなければならない重要な仕事だから、政治に携わる人達に大きな期待をしていました。

004.10.18 巻十  世の中というものは      920

 政党は、互いに避難中傷する競争をするより、国民にいい政策を訴える競争をするべきだ。

コメント

 今、国民は政治家に本来の政治家になって貰いたいと熱望しています。政治に携わる人達よ、目を覚まして欲しい!

2004.10.17 巻十  世の中というものは      919

 商売とは、いかに多く売るかでなはく、相手がどれだけ買う能力があるかを判断することである。

コメント

 商売をするは、市場調査を正確にする事が第一。それと買う人の立場に立って考えなさい。という事でしょうね。

2004.10.16 巻十  世の中というものは      918

 正しい進言を大将に用いさせることのできない軍師は、立派な軍師とはいえない。

コメント

 下意上達・・・風通しの良い組織にするのには、心遣いの出来る参謀が必要なんですね。

2004.10.15 巻十  世の中というものは      917

 部下の言葉に耳を傾ける人のところでは、比較的よく人が育つ。

コメント

 他人の話を聞く能力は、人を動かす原動力になります。自分の話を真剣に聞いてくれて、悪い気がする人はありません。

2004.10.14 巻十  世の中というものは      916

 いい経営には、衆知が集まりやすい。悪い経営は、衆知が逃げていく。

コメント

 正しい経営には、すべての人が心から協力してくれる。仕入れ先、販売先、従業員からの衆知が集まるということです。

2004.10.13  巻十  世の中というものは      915

 共産主義も行き詰まる。資本主義も行き詰まる。第三の思想が生まれる時代がやがてくるだろう。

コメント

 松下さんの考えは、物事は総て進歩発展して止まる事がない。考え方も、常にこれで良いのか?反省し改善しなければ、時代に遅れる。ということですので、共産主義も資本主義も行き詰まる時が来るかも知れない、と思っていなさい、との教訓です。

2004.10.12  巻十  世の中というものは      914

 万物の王者たる人間が、人を殺し、人の物を盗み、いさかいをするというようなことは、本来あってはならない。

コメント

 万物の王者たる人間が、今の世は、他の動物以下のことを平気でやる時代が来ています。人間としての自覚を持って生きなければ、松下さんが悲しみます。

004.10.11  巻十  世の中というものは      913

 白いものを白いと見ることが大事。ところが今日の人は、白いものを白いと見ることができず、黄色がかって見えるというような、目の栄養失調になっている。

コメント

 目の栄養失調になっている・・・・・日頃から正しくものを見る目を養う訓練を怠ってはいけません。と人生修行の基本を教えてくれています。

2004.10.10  巻十  世の中というものは      912

 日本の税金は苛斂誅求(かれんちゅうきゅう)であるが、取るほうは誰かというと、われわれが選挙した政府である。だから、苛斂誅求をするのも自分であれば、されるのも自分、恨みのもっていきようがない。そこに民主主義の危険性がある。

コメント

 苛斂誅求=税金などをきびしく責めて取り立てること。政治家を選んだのは、自分たち国民である。政府が悪い、やり方がまずいと、恨み辛みを言うのでなく、政治家を選ぶ選挙の時には、もっと真剣に自分に責任を持つべきだ。との教えですね。

2004.10.9   巻十  世の中というものは      911

 金づくりに妙案というものはない。ないのがほんとうで、あっては危険である。

コメント

 松下さんは、投機とかギャンブルには、一切手を出しませんでした。石橋を叩いて渡るような堅実な経営を心掛けていました。

2004.10.7   巻十  世の中というものは      909

 国土が狭いということは、経済的だということである。たとえば、六畳一間であれば、きっちり掃除して働きにでることが出来るけれど、五百坪の家に住んでいれば、戸を開けるだけで半日かかってしまう。国土が狭いということを、繁栄の基であると考えたい。

コメント

 素晴らしい前向きの発想!

2004.10.6   巻十  世の中というものは      908

 良心は、人間の知性によって生みだしたものでなく、人間の本能である。

コメント

 良心は、人間の本能である。とすれば、人間の欲と業によって間違った考え方(悪い心)が生じてくるのですね。

2004.10.5   巻十  世の中というものは      907

 美しいものを美しいと感じ、人がいじめられていれば気の毒だと感じる。本来、良心は放っておいても素直に出てくるものである。

コメント

 良心。新島 襄先生の言葉「良心の全身に充満したる丈夫の起こり来たらんことを」を思い出しました。良心!他人は騙せても自分の心は偽れません。良心は持ち続けなければと決意を新たにしました。

2004.10.4   巻十  世の中というものは      906

 夢のない人間は、死せる人間である。

コメント

 夢も希望もない人間は、生きていく資格がない。という事でしょう。

2004.10.3   巻十  世の中というものは      905

 経営学は、教えることも習うことも出来る。しかし、生きた経営は教えることも習うこともできない。みずから体得するしかない。

コメント

 自ら体得するしかない!何事も教えて貰うのでなくて、自ら習おうと思い、学ぼうとする意欲が、身に付くことになるのですね。

2004.10.2   巻十  世の中というものは      904

 “ こうなるだろう ”というのでなく、“ こうあってほしい。こうあるべきだ ”というビジョンを描いて、それを経営努力によって実現させていく。いいかえれば、未来を不確実なものでなく、確実なものにしていくということ、それが経営者にとっての真の先見性である。

コメント

 「こうあるべきだ」「これは正しいことだ」を実現させる経営努力が経営者の真の先見性である。この考え方が松下さんの経営哲学の基本にあったから、松下電産が大発展したのです。

2004.10.1   巻十  世の中というものは      903

 この世に存在する一切のものに不要なものはない。どのような毒物でも、使い方と処置の仕方によっては、全部役に立つ。

コメント

 この世に存在するものに不要なもの、ムダな物は、一つもない。この松下さんの考え方が、私は大好きです。

2004.9.30   巻十  世の中というものは      902

 日本は山や渓谷、海や川、あらゆる景観の美がそろっている。声にたとえれば、ただ単にいい声というだけでなく、七色の声をもっているようなものである。

コメント

 それぞれの物が、個性と特性を持って存在し、うまくバランスが保てるという松下さんの考え方です。

2004.9.29   巻十  世の中というものは      901

 死後の世界は、現世に生きる人間がこれを認めるのであって、あるかないかは、別の問題である。あると認めていくほうがより深い人間生活ができる、現世にプラスするとして、死後のことを考えているのである。そこに人間の深さがある。

コメント

 より深い人間生活をする為に、現世にプラスして死後のことを考える・・・・・そこに人間の深さがある。素晴らしい松下さんの考え方ですね。

2004.9.28   巻十  世の中というものは      900

 外交が必要な国ほど、よくない国である。日本の言うことはつねに正しい、信頼できる国だとなれば、みんな日本の言うとおりにしてくれるから、外交は必要でなくなってくる。

コメント

 信頼される国になる為には、国民一人ひとりが常に正しいことを考え、正しい行動をする習慣が必要ですね。いま全く信頼できない国がありますが、我が国はあのようになりたくないです。

2004.9.27   巻十  世の中というものは      899

 宇宙は規則正しく活動している。その活動は衰退ではなく、生成発展である。したがって、その中にある人間もまた、日に新たであり、生成発展しなければならない、それが原則である。

コメント

 松下さんは、山にある石や岩でも生成発展しているのだから、人間も立ち止まることは、退化である。常に生成発展しなければならない。と教えてくれました。

004.9.26   巻十  世の中というものは      898

 宇宙の動きには何の狂いもない。狂いのあるのは、人間の心である。人間の心がたえず動じているのである。

コメント

 狂いのあるのは、人間の心である。冷静沈着に対処できるような心を鍛えなければならないのですね。

2004.9.25   巻十  世の中というものは     897

 千差万別という言葉があるが、人間の心は千差万別どころか万差億別といってよい。だから、教育も千差万別ではない、万差臆別の教育をしなければならない。一律にやっていては、人は決して育たない。

コメント

 人を使う経営者は、人間を研究しなければならない。人間の心は100人100様という事を知らなければなりません。松下さんは、羊飼いの名人は、羊のことを行く知っている人だ。と表現していました。

2004.9.24   巻十  世の中というものは     896

 世界では、繁栄が回っている。エジプトからローマに、そして、ヨーロッパ全体に広がって、次にアメリカに移った。次の繁栄は日本にくる、アジアに来る。その繁栄を受けて立つだけのものを、今から用意しておかなければならない。

コメント

 21世紀は日本の時代だ!いい時代になるよ。これは松下さんの口癖でした。いま生きて活動している者が頑張らねば、アジアの中で日本が取り残されてしまっては、松下さんが悲しむことになります。

2004.9.23  巻十  世の中というものは      895

 政治家は尊敬されるべき人である。政治家を軽視する国でうまくいったところはない。

コメント

 政治を志す人達は、特に自己研鑽を怠りなく国民から尊敬される人になって欲しいですね。

2004.9.22  巻十  世の中というものは      894

 東京でも大阪でも、ゴミの放出量は増加の一途をたどっている。けれど、ゴミの山はお金の山である。あのゴミが三分の一になれば、物価は下がってくる。

コメント

 松下さんは、今のゴミ問題に早くから警鐘を鳴らしていたのですね。

2004.9.21  巻十  世の中というものは      893

 九歳で奉公に出たが、それから二十歳ぐらいまでの生活が、自分の魂をつくりあげる一つの道場であった。

コメント

 社会に出て最初に出会う人からの影響が大きいのですね。しかし、本人の心懸けと受け止め方が人生を決めるのです。

2004.9.20  巻十  世の中というものは      892

 三人の賢人が寄っても、良い仕事はできない。賢人は一人でよし、あとは凡人であるほうがうまくいく。これは人間の原則である。

コメント

 組織の問題を提唱してくれています。トップが複数では巧くいかないという事です。

2004.9.19  巻十  世の中というものは      891

 学者は過去を分析して、それによって将来はこうなるだろうと予測する。しかし、経世家ならば、人間の幸福のために、“ こういう世の中をつくろう ”と考える。

コメント

 経世家・・・・世を治める人。今の政治家の皆さん!国民の幸せの為にどのような世の中にすれば良いかを真剣に考えて下さい。

2004.9.18  巻十  世の中というものは      890

 人間というものは、神様ではないからみな迷っている。自分の迷いは、迷いのとおり人に話して、安心の道を求めるのが一つの姿である。

コメント

 松下さんは、多くの人に教えを求め意見を聞きましたが、これらをあくまでも参考意見にして、考えて考えて考え抜いて自分で結論を出しました。

2004.9.17  巻十  世の中というものは      889

 「好きこそものの上手なれ」というが、やりたいと考えている人にやらせるのがよい。

コメント

 蟻馬君 “ まず自分の仕事を好きになることだ ” 好きになれないのなら今の仕事を変えなさい。松下さんの教えです。

2004.9.16  巻十  世の中というものは      888

 地位を与えれば、必ずそれを裏書きするような物資を与えなければならない。そうすると、その権力は正当に行使される。ところが、地位を与えて物を与えないと、その権力は乱用される。

コメント

 権力が乱用されるのは、相当な物資が与えられていないだけでないと思います。私はその人の人間性も大きな要因と思います。人間の考え方は、常に善か悪かで判断する・・・・これが正しい人の道。

2004.9.15  巻十  世の中というものは      887

 困難に直面し、身を切られるような思いに悩みつつ、勇気を鼓舞してやってきた。崩れそうになる自分を自分で叱りつつ、必死で頑張るうちに、知恵才覚というものが必ず浮かんできた。

コメント

 松下さんは、いつも「僕は運が強いから、かならず巧くいく。」信念は固く、成功するまでやり抜いた人です。

2004.9.14  巻十  世の中というものは      886

 世間というものは甘くない。世間の目は神のごとしである。特定の人はだませても、世間大衆をだますことはできない。自分はそうした考えを胸にもちもちつづけている。

コメント

 世間の人はおおむね正しい判断をしてくれる。人間の値打ちは、他人が決めて呉れるのだよ。松下さんから教わりました。

2004.9.13  巻十  世の中というものは      885

 商売というものは、売るほうも買うほうも、双方が喜ばなければならないものである。

コメント

 売る側、買う側、双方が喜ばなければならないものである!これが松下商法の真髄です。

2004.9.12  巻十  世の中というものは      884

 欲望は無限である。尽きることのない欲望が存するかぎり、よりよい製品に対する需要が必ず生まれる。

コメント

 人間は、より豊かで楽しい生活をしたいという欲望がある。だから、よりよい製品に対する需要が必ず生まれてくるのですね。

2004.9.11  巻十  世の中というものは      883

 指導者とは、責任をとるということである。責任をとれないものは、指導者たる資格はない。

コメント

 他人の悪口を言ったり、批判をする事は誰でも出来ますが、他人の意見を冷静に聞き、自分のものとして受け止め、まとめる事が出来る人がリーダーである。なるほど!なるほど!

2004.9.10  巻十  世の中というものは      882

 光明のないところに光明を見いだそう。そのためには、心眼をひらき、肉眼では見えない光明を見ることである。

コメント

 心眼をひらき、肉眼では見えない光明をみることだ!これが松下さんの「真剣さ」です。ゾクゾクしてきます。

2004.9.9   巻十  世の中というものは      881

 厳しさというものを十分意識し、認識しつつ、基本的には楽観していこう。そうでないと精神が萎縮(いしゅく)してしまう。

コメント

 現状の厳しさは十分認識して、必ず成功するという信念を持って、松下さんは、成功するまでやり続けました。

2004.9.8   巻十  世の中というものは      880

 一日の遅れは一年の遅れ。一歩一歩先手を打っていかねばならない。

コメント

 蟻馬君、世の中は、進歩している。自分の考え方が止まっていたら、それは退化していることだよ。僕の3分前の考え方は、もう間違っているかも知れないのだ。懐かしく思い出されます。

2004.9.7   巻十  世の中というものは      879

 軍師と大将を兼ねれば、どうしてもスケールが小さくなる。だから、大将は軍師でない方がいい。軍師を百人ほど使えば、偉大な作戦ができる。

コメント

 大きな仕事をしようと思えば、人を使わなければならない。心か人を動かす人使いの名人だった松下さんは、大企業に発展しました。

2004.9.6   巻十  世の中というものは      878

 国民の間に不信感の高い国ほど能率は上がらない。不信感でお互いが喧嘩(けんか)をしていれば、経済も不経済になってしまう。

コメント

 企業でも、家庭でも国家においても、総ての組織というものは、信頼関係があって初めてうまく運びます。人間関係の基礎は、不信感があればだめですね。

2004.9.5   巻十  世の中というものは      877

 世間というものは正しい。だから、世間を見ていていれば、それにどう(こた)えるべきかがわかってくる。

コメント

 世間の人はおおむね正しい判断をしてくれる、というのが松下さんの基本的な考え方です。

2004.9.4   巻十  世の中というものは      876

 生きがいは、無限にある。

コメント

 この世は、生き甲斐の尽きることはまずありえない。よく教えられた言葉です。

2004.9.3   巻十  世の中というものは      875

 幸福感というものは、その人その人によって違うが、結局、自分でつくり出すしかしかたがない。

コメント

 幸せとは、他人がどう思うかでなく、自分自身が幸せと感じるかどうかです。

2004.9.2   巻十  世の中というものは      874

 笑顔のサービスが一番金もかからず、他人に喜びを与えることができる。

コメント

 笑顔は最善のサービス。お客様にも、職場でも、家庭でも。直接教わりましたが、私は家庭での笑顔がなかなか出来ないダメ男です。

2004.9.1   巻十  世の中というものは      873

 人為で起こった社会現象は、必ず人為で消すことができる。

コメント

 私は、この世で起こったことは、必ずこの世で解決するということを教わりました。

2004.8.31  巻十  世の中というものは      872

 一歩だけ先を見ればいい。三歩も四歩も先を見ようとすると失敗する。

コメント

 この慎重さこそ、松下さんの経営の基本でした。大成功の秘訣でした。

004.8.30  巻十  世の中というものは      871

 調和しつつ進歩すること。あくまで調和が先にあるのであって、進歩が先にあってはいけない。

コメント

 この考え方が、考えて考えて石橋を叩いて渡る、松下さんの行動の基本になっていたのです。

2004.8.29  巻十  世の中というものは      870

 芝居では、殿様になる人と侍従になる人とがあり、役者としてはむしろ偉い人が、芝居の場では侍従になることもある。人間の社会も、一種の芝居をしているようなものである。人間の等差というものは本質的にはありえない。

コメント

 松下さんは、世の中に無駄な職業は一つも無い、どんな職業も全部必要で、重要な仕事と考えていました。人間の値打ちは職種によって判断すべきでない。その職種は芝居の配役と同じであると考えていました。職業に貴賤無し!

2004.8.28  巻十  世の中というものは      869

 自分の生涯を考えてみれば、不思議なことにあらゆることがプラスになっている。貧乏したことも、学問がなかったことも、体が弱かったことも、不幸だと思ったことでも、みなプラスになっている。

コメント

 これは何があっても、よかった!自分の為になることだ!と思って取り組んだ松下さんの考え方が素晴らしかったのです。

2004.8.27  巻十  世の中というものは      868

 何もしない平凡ではいけない。なすべきをなし、なすべからざるをなさないという平凡、それが大事。

コメント

 善を行い、悪は行わない。他人の為になり、世の中の為になることを行い、世間に迷惑のかかることは一切行わないこと。これが、商売でも人生でも基本です。との教えです。

2004.8.26  巻十  世の中というものは      867

 不平をもって暮らすのも不幸であるし、あまり満足して暮らすのもよくない。やはりその中庸を行かなければならない。

コメント

 不平不満の毎日では困る。自己満足しきっての暮らしもよくない。やはり現状維持に満足するのでなく、自己改善、自分を向上さす事を常に目指しなさい。との教えでしょうか。

2004.8.25  巻十  世の中というものは      866

 本能は動力、理性は(かじ)

コメント

 動力、パワーが必要ですが、舵取りを間違えると困る事になります。

2004.8.24  巻十  世の中というものは      865

 人間の本質は、悪でも善でもなく、白紙と考えられる。その白紙に人間の五感で色をつけていく。赤い色をつけられる者もあれば、黒い色をつけられる者もある。けれどそれは人間の本質とは違う。のちに人間の感情によってつけられたものである。

コメント

 白紙の状態で生まれた人間が、親の躾や家庭教育、学校での教育、友達関係などで、色分けされていくという考え方です。後天的な環境で悪にもなり、善人にもなっていくのですね。子育ては人間の一番大切な仕事です。

2004.8.23  巻十  世の中というものは      864

 悟りとは、真実の姿を知ることである。

コメント

 先日、座禅に行った時、住職に質問しました。悟りとは、立心偏に吾と書いてありますが、吾の心はなかなか悟りには程遠いのですが?それはまだ我の心だからです。我は捨てなさい!との答えでしたが、今日の松下さんの言葉でよく解りました。

2004.8.22  巻十  世の中というものは      863

 生死について、思い悩んではならない。悩んではならないことを悩んでいるということは、夜空の星がきれいだから取りたいと悩んでいるのと同じである。それほど愚かなことはない。

コメント

 思い悩んでもどうにもならない事を、悩んではならない。人生は過去を悩んでみても、決して変わらない。前へ向いて歩むしかないのだ!松下さんの教えです。

2004.8.21  巻十  世の中というものは      862

 最高の国は、いちばん繁栄し、いちばん平和であり、いちばん幸福な国である。しかし、その国をとってみても、やはり悪人はいる。ただその比率が適正だと言うことである。悪は絶無にならないことを知らなければならない。

コメント

 ヤクザも泥棒も世の中から無くならない。善人ばかりでは世の中は成り立たないだろう。悪人がいるから、小説やドラマも面白い。ただ、蟻馬君が悪人になるかどうかは、自分自身が決めなさい。松下さんからよく聞かされました。

2004.8.20  巻十  世の中というものは      861

 いくら自分が真剣にものを言ったとしても、それを聞かない人が必ずいる。そのことを知らずして、ものを言っているのであれば、うかつ千万と言うほかない。

コメント

 話は相手が聞いてくれて、納得してくれて初めて説得できた事になります。営業46年目の私の毎日心しているところです。

2004.8.19  巻十  世の中というものは      860

 人間には、限りない繁栄、平和、幸福が原則として与えられている。

コメント

 PEACE and HAPPINESS through PROSPERITY これがPHPの考え方です。

2004.8.18  巻十  世の中というものは      859

繁栄の軌道は、バランスの軌道である。繁栄を実現していこうと思えば、あらゆる面でバランスをとらねばならない。

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 松下さんは、決して片寄った物の見方や、考え方をしませんでした。好き嫌いで判断せず、誰からでも意見を聞き、あらゆる考え方を参考にしました。柔軟な頭と、幅広い物の見方、すべてバランス感覚が必要と考えていたのですね。

2004.8.17  巻十  世の中というものは      858

 人間はみずから自分の環境ををつくることができる。しかし、他の一切のものは、みずからの力で環境をつくることはできない。人間を通してしか環境をつくることはできない。だから、人間は宇宙根源の力の代行者である。

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 宇宙根源の力の代行者である人間は、大宇宙の運行に逆らうような行動をしてはならない。常に人間らしい、正しい行動をしなくてはならない!とすべての人々に提唱していました。

2004.8.16  巻十  世の中というものは      857

 精神的に豊かなだけの社会ではない、同時に物的にも豊かな社会をつくらねばならない。そういう社会が真に豊かな社会というのである。

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 世界中の人々が、より豊かな生活が出来るように、安くて性能の良い電気製品を作ることを目指して、全社員が全力で頑張ったお陰で、松下電産は発展しました。

2004.8.15  巻十  世の中というものは      856

 犠牲は知恵なき姿である。もし次代のために犠牲になることが正しければ、すべての時代の人は、みな次代のために犠牲になることになる。そうすると、人の世は犠牲の連続になる。そのような貧困なことはない。

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 次代の為の犠牲になるのでなくて、次代の人に生きる為の大切な財産を残しているのですね。正しく、精一杯、自分の人生を生ききりたいものです。

2004.8.14  巻十  世の中というものは      855

 松の木とわれわれ人間とは非常な差異がある。しかし、見方によれば、これは同等である。我になきものを彼は持っている。彼になきものを我は持っている。こう観じれば、そこに平等観が成立する。まして人間どうしはいっそう平等である。仕事の役割は違っても、基本的に人間の間に尊卑はない。ともに尊いのである。

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 森羅万象何からでも学ぼうとする松下さんは、松の木を見ても、人間に置き換え、自分に置き換えて、仕事の役割は違っても、仕事に尊卑はなく、人間の間にも尊卑はない。共に尊いという平等観に気付くのです。

2004.8.13  巻十  世の中というものは      854

 天皇制は日本の宝である。日本に天皇制があるということはプラスになっても、決してマイナスにはならない。

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 日本の宝である!こういう松下さんの考え方が、私は大好きです。

2004.8.12  巻十  世の中というものは      853

 蒸留水は水として最も純粋である。しかし、蒸留水には味がない。あらゆる要素を含んだ自然の水のほうがうまいということを知らなければならない。

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 常に完璧を求め、完璧を目指した松下さんですが、この頭の柔軟さには本当に頭が下がります。

2004.8.11  巻十  世の中というものは      852

 万巻の書物で真理は探求されている。だから、普通は本を読んで真理を研究するが、それ以上によく説明している姿がある。それは現実という書物である。

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 本を読んで真理を研究するのも良いが、現実がそれ以上によく説明している、と松下さんは考えていました。真理は現実のただ中にあり!

2004.8.10  巻十  世の中というものは      851

 われわれは、長久な過去、未来をつなぐ一部分を背負っている。短期間であるけれども、そのつなぎめに故障があってはいけない。最善のつなぎめにならなくてはいけない。われわれのやり方によって、未来は変わってくる。

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 二度とない自分の人生。正しい道を精いっぱい生きる事は、自分個人の為だけでなくて、長久な過去未来をつなぐ一部門を背負っているのだ。大きく人類の為である。この素晴らしい松下流の考え方に感動しました。

2004.8.9  巻十  世の中というものは      850

 絶対の悪もなければ、絶対の善もない。あるものと比較して、いい悪いとなるだけである。

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 柔軟な頭で物を見る習慣を付けなさい。悪の中にも良いところもあるし、善の中にも改善の余地があるところも、気が付かなければいけない、と解釈すればいいのでしょうか。

2004.8.8  巻十  世の中というものは      849

 天地自然の運行を見ていたら、三日雨が降ったら、四日も降らない、四日降っても、五日目は降らない。いつかは必ず晴れになる。そしてしばらく晴れになったら、また雨が降る。晴れる日もあれば、雨の日もある。それが自然の摂理というものだ。

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 雨ばかり降り続く事もなければ、晴れた日ばかりでもない。自然の摂理とは、バランスが取れている。松下さんは、朝の来ない夜はない。悪いことばかりは続かない。しかし、良いことばかり続いても決して油断はしないように、と教えています。

2004.8.7  巻十  世の中というものは      848

 今の日本の政治は、行き当たりばったりである。日本は将来こうあるべきだ、世界にあって、こういう地位に立つべきである、という、いわゆる百年の計を持っていない。

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 政治家は五十年後、百年後の日本をどうすべきかを考えていなくてはならない。日本の将来は、政治の力にかかっている。と松下さんは提唱していました。

2004.8.6  巻十  世の中というものは      847

 経営者でも、政治を知らない人はダメである。政治家でも、経営を知らない人はダメである。

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 他人の心をつかみ、心から動いて貰う事が、人を動かす松下流の会社経営の真髄と思います。政治家も経営者も、まず他人の心をつかむ事が基本なんですね。

2004.8.5   巻十  世の中というものは      846

 世の中というものは、個々の人間は間違っていることはあっても、全体は間違っていない。だから、大衆の意見はおおむね正しい。こちらが正しく、当を得ていたならば、世の中は、必ず支持してくれる。

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 松下さんは、世間の人はおおむね正しい判断をしてくれる。と考えていました。蟻馬君、大衆に支持されない商売は、成り立つ筈ないよ。とよく教えられた事を、思い出しました。

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