松 翁 論 語

                      

(松下幸之助翁 述 * 江口克彦氏 記)より


巻一  事にあたって 

          


         

蟻馬 治

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(次へ)巻二 成功は運  


2005.2.15      巻一  事にあたって     102 
 人は誰でも自分の会社の悪口を外で言うべきではない。悪口を言えば、そんな悪い会社の商品は買わないと人びとは思うし、そんな悪い会社には就職したくないと力ある後輩たちは考える。そうなれば会社はジリ貧しかない。

コメント

 世間がそんな悪い会社かと思うだけでなく、自分も働く意欲が無くなるし、良いことは一つもない。不平、不満、悪口、愚痴からは、何も生まれない!

2005.2.14      巻一  事にあたって     101

 善悪は対立するものでなく、相通じているものである。善もあるときには悪になり、悪もあるときには善になる。

コメント

 柔軟な松下さんの頭(考え方)には、いつも感心するばかりです。

2005.2.13      
巻一  事にあたって     100

 善とは何か。善とは繁栄、平和、幸福を進めるもの。悪とは何か。悪とは繁栄、平和、幸福を妨げるもの。

コメント

 松下さんのP H P は、この考えから生まれたものです。

2005.2.12      巻一  事にあたって     99

 人間の本能は宇宙の根源の力から与えられた基本的な力である。ただし、本能には正常本能と異常本能がある。理性によって正常本能を伸ばし、異常本能は矯正(きょうせい)することに努めるべきだ。

コメント

 宇宙の根源の力から与えられた本能を、理性によって正常な本能に高めるのが人間としての値打ちです。

2005.2.11      巻一  事にあたって     98

 税金を国民から取るのは当然と考えるばかりか、増税することに痛みを感じない為政者は失格である。

コメント

 政治家を選ぶ我々国民は、選挙の時よく考えて投票しなければなりません。本物のリーダーを選びましょう。

2005.2.10      巻一  事にあたって     97

 為政者は国費の徹底的合理化をはかり、ムダをなくし、税金を可能な限り低率にし、それでも国庫の収入が増大する、そもような工夫をしなければならない。

コメント

 政治を志す人は、自分だけの事を考えるのでなくて、大きく国の経営を考えて欲しいものです。


2005.2.9       巻一  事にあたって     96

 いかなる場合であっても重税は避けなければならない。重税は国民をして国家社会に対する義務感を弱めさせ、加えて道義道徳を軽視させることにつながる。

コメント

 国民が喜んで税金を納めるような国にしたいものですね。

2005.2.8       巻一  事にあたって     9

 文化国家とは人びとに自由が与えられ、秩序が整然とし、社会が生成発展している国家である。

コメント

 何回も何回も読み返していますが、現在地球上に松下さんの言う理想の文化国家は何カ国あるのでしょうか?何か人類の行き詰まりを感じる今日この頃です。

2005.2.7       巻一  事にあたって     94

 国家を運営する責任は国民一人ひとりにある。国民の程度が政治のよし悪しを決める。

コメント

 国民一人ひとりが自覚して、責任を持った正しい行動をしなければならないのですね。


2005.2.6       巻一  事にあたって     93

 自然の理法にかなった道徳でなければ、道徳とはいえない。

コメント

 宇宙の秩序、宇宙の法則を松下さんは、自然の理法と表現します。大宇宙の法則に従わない道徳は、間違っている・・・・・松下さんらしい考え方です。

2005.2.5       巻一  事にあたって     92

 教育の目的は、知情意の調和と育成によって人間性を高め、豊かな人生を築き、社会の繁栄をもたらすところにある。

コメント

 知情意の調和とは、人間性、人間力豊かな魅力ある人を作ること。教育は大切です。


2005.2.4       
巻一  事にあたって     91
貧困は罪悪だ。ゆえに貧困をなくすために人類は闘わなければならない。

コメント

 松下さんは、人類が平和で、豊かな生活が出来るようにと考えていました。社員には地球上から貧乏をなくす為に、松下電産は安くていい製品を世の中に送り出すように全員で頑張ろう≠ニ呼びかけました。

2005.2.3       巻一  事にあたって     90

 生産を高め、分配を豊にして、すべての人の消費を不自由にさせないことが経済の目的である。

コメント

 総ての国民が、豊になるようにするのが経済の最終目的なんですね。

2005.2.2       巻一  事にあたって     89

 政治家は国民の人間性を素直に認めこれを重んじ、無理のない政治をしなければならない。国民もまた、お互いの人間性を高めなければ衆遇政治に陥るだろう。

コメント

 政治家を選ぶ国民は、人間性を高め、人を見る目を養い正しい政治家を選ばなければなりません。

2005.2.1       巻一  事にあたって     88

 すべての国民が生き生きと仕事に励み、生活を楽しむようにするのが、政治の目的である。

コメント

 政治に携わる人は、すべての国民や、50年後、100年後の国家の為に、今何を考え何を為すべきか、を第一に考えて行動しなければなりません。


2005.1.31      巻一  事にあたって     87

 素直な心になるためには、まず素直な心になろうと強く願い念ずること。そしてきょう一日素直な心で過ごしたかどうか、反省することである。

コメント

 素直な心とは、自分独自の先入観で物事を判断しないことです。素直な心!素直な心!


2005.1.30      巻一  事にあたって     86

 赤字のツケを他に転嫁してはならない。別の仕事で吸収できるからというやり方ではなく、一件ごとに採算を合わせよ。

コメント

 松下さんは、いつも責任者に厳しく経営の基本を指導しました。

2005.1.29      巻一  事にあたって     85

 私のいうとおりにやるのなら、きみはいらない。

コメント

 自分で考え、自分しかできない仕事をしなければ、生きている値打ちがないのですね。


2005.1.28      巻一  事にあたって     84

 この品物を勧めてあげればこの人のためになる、という気持ちがあったら、必ず先方の心を動かせる。たとえ口のきけない人でも、立派に商売が出来るものである。

コメント

 松下さんは、いつもお客さんの為になるものを作り、販売してきました。


2005.1.27      巻一  事にあたって     83

 商売とは、感動を与えることである。

コメント

 私は松下さんから “商道”を学びましたが、感動を与えることは大きな要素です。

2005.1.26      巻一  事にあたって     82

 聞かせてもらう意見は賛成でも反対でもよい。賛成意見があれば非常に勇気づけられるし、反対意見があれば注意してやっていけばいい。意見を聞きつつ、(いくさ)にいかに対処するかが大将の仕事である。

コメント

 賛成意見は非常に勇気づけられるし、反対意見は注意してやっていく。素直な気持ちで前向きに対処することが大切です。

2005.1.25      巻一  事にあたって     81

 経営がうまくいくのもいかないのも、国がうまくいくのもいかないのも、外部ではなく内部に原因がある。

コメント

 原因を外に探すのでなく、内に原因があると考えないと物事の解決策は見つかりません。

2005.1.24     
巻一  事にあたって     80

 第一線で商売をしていれば、半年先、一年先が読めるのは当たり前。それくらいのことがわからないようでは、ほんとうの商売などできない。

コメント

 先を読むのは、難しいが訓練をして、自分を磨くことが大切なんですね。

2005.1.23      巻一  事にあたって     79

 経営者の立場に立つ人は、“先憂後楽”という考え方をもっていないといけないと思う。人と共に憂い、人と共に楽しむということではいけない。人よりも後に楽しむという志がなければならない。

コメント
 人を使い、人の上に立つ経営者は、何倍もの努力が必要なんですね。

2005.1.22      巻一  事にあたって     78

 きょうの成功があすも継続されるという保証はない。きょうの成功を喜ぶと同時に、新たな努力をつけ加えることも忘れてはならない。

コメント

 これでよい。と自己満足するだけでなく、さらに新たな努力をつけ加える事。此が松下さんの他の人との違いです。

2005.1.21     
巻一  事にあたって     77

 私は、初めからいいと思って決裁したのは四割ぐらいで、あとの六割は気に入らないところがあっても了承してきた。命令して自分の思うように事をすすめるのもひとつの行き方であるが、一応決裁はするが、そのあと徐々に自分のほうに近づけるのも、責任者としての一つの行き方だと思う。

コメント

 この考え方、やり方が、部下が全力で働き、人が育ち、物事が巧く運ぶ成功の秘訣なんです。


2005.1.20      巻一  事にあたって     76

 何か事をなすにあたって、命を捨ててあたるというような考え方は貧弱である。

コメント

 命を捨てては何にもならないのです。


2005.1.19      巻一  事にあたって     75

 自分だけが儲けようと考えてはいけない。それでは世間は成り立っていかない。半分を自分が儲けるが、あと半分は世間に差しあげる。それではじめて社会は繁栄する。

コメント

 共存共栄。松下さんは、いつも相手の立場を尊重していました。

2005.1.18      巻一  事にあたって     74

 お互いに思ったことをどんどん言えない組織は崩壊する。

コメント

 下の人が意見を言えないのは、上に立つ人が聞く耳を持たないからです。

2005.1.17      巻一  事にあたって     73

 滅私奉公という言葉を私は、あまり好きではない。自分を犠牲にして社会のために尽くすという考えより、自分も生きながら社会のために尽くす。その道を探し努力することの方が、はるかに尊いことである。

コメント

 自分を犠牲にしてまで社会のために尽くすのでなく、自分も生かしながら社会のために尽くす事が、尊い!・・・なるほど!なるほど

2005.1.16      巻一  事にあたって     72

 個人と全体が調和のとれた状態が、私の言う共同生活ということだ。個人が犠牲になるのも好ましいことではないが、全体が犠牲になるのも好ましいことではない。

コメント

 個人と全体が調和のとれた状態、どちらかが犠牲になってはダメだ。松下さんは、社会が、日本が、世界中が良くなる事をいつも考えて行動しました。

2005.1.15      巻一  事にあたって     71

 よりよき共同生活を生みだすために、政治があり、宗教があり、経済があり、教育があり、学問、芸術、道徳、思想がある。共同生活を損なうようなものは政治でもなければ、宗教でもなければ、経済でもなければ、教育でもない。また、学問、芸術、道徳、思想でもない。

コメント

 総てのものは、よりよき共同生活を損なうものでは意味がない、ということなんですね。

2005.1.14      巻一  事にあたって     70
 衆知を集めて、事を決するということと、多数決によって、事を決するということとはまったく異なることである。

コメント

 多数決で決めるのとは、全く違うわけです。

2005.1.13      巻一  事にあたって     69

 衆知を集めるときに、素直な心がなければならない。素直な心がなければ、好ましい衆知が集まってこないし、適切な知恵も生みだされてこない。

コメント

 素直な心がなければ、好ましい衆知が集まってこないのですね。


2005.1.12      巻一  事にあたって     68

 衆知こそが最高最善の知恵である。

コメント

 多くの人の考え方を素直な心で聞き、参考にして自分の考えをまとめる。松下さんは、決して自分の独断と偏見で意見は述べませんでした。

2005.1.11      巻一  事にあたって     67

 自分一人の知恵だけを頼りにして、問題を解決しようとするのは愚かなことである。可能な限り多くの知恵を集め、その知恵を融合し高めて適切な知恵を創造することが肝要である。

コメント

 松下さんの言う「衆知を集める」ことです。


2005.1.10     
巻一  事にあたって     66

 根源は根源力を有し、根源力は自然の理法となって宇宙万物に働いている。

コメント

 松下さんは、根源が総てを生み出す基本と考えていました。

2005.1.9      巻一  事にあたって     65

 宇宙人間万物は、根源から生みだされたものである。

コメント

 京都の別邸「真々庵」にある(ほこら)の前に座り、松下さんは瞑想をしましたが、祠のご神体には 根源 と書いてありました。

2005.1.8      巻一  事にあたって     64

 素直な心とは、自然の理法に従う心である。

コメント

 天地自然の法則に従う心。これが頭で理解できても、なかなか身に付かない私です。


2005.1.7      巻一  事にあたって     63

 素直な心とは、何事にもとらわれず、かたよらず、こだわらず、見て考えて行動する心である。

コメント

 何回も何回も読み返しています。先入観をもたずに、素直な心になるように努力していきたいです。


2005.1.6      巻一  事にあたって     62

 素直な心が何よりも大切である。人間が個々の知恵才覚、あるいは利害得失、愛憎、不信などにとらわれれば必ず失敗するだろう。

コメント

素直・・・松下さんの大好きな言葉です。素直な心!素直な心!

2005.1.5      巻一  事にあたって     61

 人間一人の知恵には限りがある。だから自分だけの知恵にとらわれて、ものを考え、事を処そうとしてはならない。

コメント

 松下さんは、他人の意見をよく聞きました。衆知を集める!大好きな言葉でした。多くの人の叡知を集め、自分の考え方の参考にしました。情報集めの名人でした。

2005.1.4      巻一  事にあたって     60

 処遇するときに礼を忘れてはならない。礼を知らない人間は下品だ。

コメント

 新任地への辞令は、松下さんが直接本人に手渡しました。この任務は君に頼むしかない、頑張って欲しい。


2005.1.3      巻一  事にあたって     59

 人間には、万物いっさいにものの天与の使命、特質を見きわめつつ、自然の理法に則して適切な処置処遇を行い、すべてを生かしていく責任がある。

コメント

 すべてを生かすことは、人間の責任であり、全社員を生かすのが、経営者の責任であります。

2005.1.2      巻一  事にあたって     58

 われわれは人間万物いっさいを、あるがままに認め、容認しなければならない。それが人間の道である。なぜならば、人も物もすべては自然の摂理によって存在しているのだから、一人一物たりといえども、これを否認し排除することは、人間として許されない行為である。

コメント

 万物いっさいをあるがままに認め容認する。否認したり排除する事は許されない。松下さんの総ての物、すべての人に無駄なものはいない、という考え方はここからきているのです。

2005.1.1      巻一  事にあたって     57

 人間の天命は、万物の王者として存在させられることであり、またそれがゆえに万物を支配活用しつつ、宇宙全体のよりよき共同生活を生みださなければならないということである。

コメント

 万物の王者としての自覚を常に忘れずに、毎日正しい道を全力で歩まなければ松下さんの教えに背くことになります。今年も心機一転頑張ります。

2004.12.31     巻一  事にあたって     56

 人間には人間道がある。人間道とは、人間をして真に人間たらしめ、万物をして万物たらしめる道である。

コメント

 私は、松下さんから商道を教わりましたが、やはり人間道が基本にあると思います。


2004.12.30     巻一  事にあたって     55

 人間が自分をつまらない存在であるとか、卑小で他の動物となんの変わりもないなどと思っているようでは、自然破壊や公害はなくならない。人間の偉大な力は、間違えば地球や自然を破壊させるほど大きいからだ。

コメント

 他の動物とは違い、人間の偉大な力を宇宙や地球や自然を守る為に、正しい行動をしなくてはならない。松下さんの提唱です。

2004.12.29     巻一  事にあたって     54

 いっさいは人間のために存在する。にんげんがそう考えてこそ、宇宙、自然、万物は本来の姿を維持発展させることができる。

コメント

 いっさいは人間のために存在する。人間は、自惚れてはならないが、謙虚に、万物のリーダーとしての自覚と責任を任さなければなりません。

2004.12.28     巻一  事にあたって     53

 王者としての人間は、万物に従いつつ、万物を導き生かす心がまえがなければならない。

コメント

人間は、大宇宙に存在する万物のリーダーとしての自覚を持たなければならないのです。


2004.12.27     巻一  事にあたって     52

 人間はこの宇宙においては、いわば王者である。王者であることの強い自覚を持ち、その責任を敢然と守り貫く強さがなければならない。

コメント

 最近の多くの出来事を見ますと、王者としての誇りと自覚を失った人間が、出てきたような気がします。悲しいことですが、獣以下の事を平然とやってる人間がいます。世の中どうなってしまったのでしょうか?

2004.12.26     
巻一  事にあたって     51

 宇宙に存在するすべてのものは、つねに生成し、たえず発展する。万物は日に新たであり、生成発展は自然の理法である。

コメント

 宇宙に存在するすべてのものは、つねに生成発展する。3分前の考え方は正しくないかも知れない、もう時代遅れかも知れない。松下さんから何回も聞かされました。

2004.12.25     巻一  事にあたって     50

 人間には宇宙の動きに順応しつつ、万物を支配する力がその本質としてあたえられていると考えるべきだ。

コメント

 松下さんは、大宇宙の法則に逆らわず、順応しながら行動しなければならないと考えていました。

2004.12.24     巻一  事にあたって     49

 経営者は、社員に経営の成果を知らせる責任がある。社員の働きがあればこその成果である以上、それが社員に対する礼儀というものだ。

コメント

 社員の働きがあればこその成果である。この考え方だから松下さん社員は、陰日向無しによく働くのです。


2004.12.23     巻一  事にあたって     48

 心を許して遊ぶようでは、経営者とはいえない。

コメント
 松下さんは、遊ぶ時でも寝る時でも、いつも仕事の事を頭から離すようでは、いい経営はできない。と考えていました。


2004.12.22     巻一  事にあたって     47

 世の中にぬれ手にアワといったことは実際にはないし、許されない。ボロい話には大きな反動があって、往々にしてせっかく得たものまでうしなってしまうことになりやすい。

コメント

 松下さんは、商売上でも、自分の資産運用にも決して投機的な事は一切せずに、常に堅実な道を歩み続けました。


2004.12.21     巻一  事にあたって     46

 対立しつつ調和し、調和しつつ対立するところに向上発展がある。

コメント

 松下さんは信念の人ですが、頭の柔軟さは、また人一倍・・・・これが大成功する為には必要な事と思います。

2004.12.20     
巻一  事にあたって     45

 部下を恐れさせる経営者は、愚かと言わざるをえない。恐怖政治では、部下が育つはずがない。

コメント

 これは日常よく感じています。自分には厳しく、他人(部下)には優しさをもって接することに心懸けている経営者の企業では、社員がいきいきと働いている姿があります。

2004.12.19     
巻一  事にあたって     44

 社員一人ひとりが自分の仕事でお店を開いているという、いわば一人一業、社員稼業の自覚がなければ、会社は発展しない。

コメント

 すべての社員が、経営者の自覚を持って仕事に取り組む。これが、会社の発展につながるわけですね。


2004.12.18     巻一  事にあたって     43

 “足を知る”その心がなければ、いつも不平や不満で心を暗くすることになる。

コメント

 朝は希望に起き、昼は努力に生き、夜は感謝に寝る。


2004.12.17     巻一  事にあたって     42

 悩みのない人間に成長はない。悩みのない人間に私はあまり魅力を感じない。

コメント

 悩みやストレスは、他人が呉れるものでもないし、どこにも売っていない。自分自身がかってに感じているだけだ。と私は考えていましたが、悩みはその人を成長さす為にある、と考えると気が楽になるし、有難いものですね。


2004.12.16     巻一  事にあたって     41

 正しさに命を()ける覚悟がなければならない。たとえその為に命を落としたとしても、もって(めい)すべし。人間として価値ある死といえるのではないだろうか。

コメント

 損か得かでなく、正しいか間違いかで考えて行動した松下さん、まさに命懸けだったのですね。


2004.12.15     巻一  事にあたって     40

 とらわれて決断してはならない。名誉にとらわれ、お金にとらわれ、世間の評判などにとらわれて、正しい判断ができるはずはない。笑わば笑え、(そし)らば誹れ、自分は正しい道を行くのだという強さがなければならない。

コメント

 信念の人松下さんは、他人の意見は、真剣に耳を傾け多くの情報を集めましたが、それらを参考にして、決断はすべて自分が正しいと思う道を歩みました。

2004.12.14     巻一  事にあたって     39

 意見や文句を言ってくださる人をとりわけ大事にしなさい。その意見や文句に素直に心を込めて耳を傾け、真剣に考えなさい。そうすればあの人はよく言うことを聞いてくれる、というこになって、逆にあなたに好意をもつということになるだろう。

コメント

 素直に心を込めて耳を傾け、真剣に考えなさい!これは松下さんが常に実行していたことです。だから多くの情報が集まりました。

2004.12.13     
巻一  事にあたって     38
 決断することが経営者の仕事である。だからといって先頭に立つ必要はない。最後部で指揮を執る。先頭に立ったら、ただの一人にすぎない。

コメント

 部下が気持ちよく働けるように、松下さんはいつも気遣いを怠りませんでした。


2004.12.12     
巻一  事にあたって     37

 物事が成功したときは、幸いに運が良かった、多くの人達のお陰と感謝して報恩を誓った。しかし失敗したときは、その原因はすべて自分にあるのだと、思いつつ日々を過ごしてきた。

コメント

 この考え方が、部下を動かし、協力者を増やし、成功に導く基本ですね。

2004.12.11     
巻一  事にあたって     36

 感動のない経験を何十回何百回重ねても価値ある経験とはいえない。感受性の乏しい、感動もしない先輩よりも、感受性豊かな、感動する若者の経験のほうが、かえって経験としては価値があり、優れている。

コメント

 感動は若者の特権と考えます。気持ちに若さが無くなった時、人は無感動になります。小さな事でも感動する毎日でありたいものです。


2004.12.10     巻一  事にあたって     35

 まず熱意を人並以上に持ち続けられるかどうかが、経営者としての必修条件だ。これに知識をかけ算し、経験を足し算せねば真の知恵はわいてこない。

コメント

 人並以上の熱意と真剣さがなければ、知恵もわいてこないのですね。


2004.12.9     巻一  事にあたって     34

 経営を預かる者に必要なものは知恵と知識である。しかし、往々にして知識だけで経営を試みる無謀者がいる。

コメント

 知恵が大切です。松下さんは、素直な心で、考えて考えて考え抜いて、浮かんだ発想、これが素晴らしい知恵となって成功につながったと思います。


2004.12.8     巻一  事にあたって     33

 きみは上の人を使いなさい。上の人が下の人を使うように、下の人も上の人を使わなければならない。上の人は下の人に使われるためにもあるのだ。

コメント

 上の人は、下の人の協力がなければ仕事が出来ない、と同様に下の人も上司の協力が必要です。と解釈しています。

2004.12.7     巻一  事にあたって     32

 布団に入ってすぐ寝てはいけない。しばらくのあいだ、きょうの仕事を振り返って反省してみることだ。そしてあすへの大きな夢を見ることだ。夢がなければ真に生きる意欲はわいてこない。

コメント

 一日の反省をして、明日への大きな夢を見なさい!松下さんの言葉に「朝は希望に起き、昼は努力に生き、夜は感謝に眠る。」があります。

2004.12.6     巻一  事にあたって     31

 一生を通じて一つのことに打ちこみ、そこに生き甲斐を求め続けることは、きわめて価値ある生き方である。

コメント

 やる限りそこに生き甲斐を求め続けなければならない。一生涯一つのことに打ち込める仕事を見付けた人は、幸せであると思います。

2004.12.5     巻一  事にあたって     30

 指示をして説得し納得させるまでは簡単だ。しかし、そのことに共鳴させ、感動させ、実行してもらうことはむずかしい。

コメント

 共鳴させ、感動させ、実行してもらう。人を動かすポイントです。

2004.12.4     
巻一  事にあたって     29

 大きな仕事をするのが尊く、小さな仕事をするのがつまらないとはいえない。物には大小はあるが、仕事には大小はなく、貴賤もない。仕事そのものに成功することこそが尊いのである。

コメント

 仕事に大小も、貴賤もない。どんな仕事もすべて必要なものである。成功さすには、まず自分の仕事を好きになる事だ。嫌々するのは、人生の無駄。嫌ならその仕事を辞めなさい。と教わりました。


2004.12.3     巻一  事にあたって     28

 大勢の人びとに公言したことでも、正しくないとわかれば、いつでも取り下げる素直さと勇気を持ちたい。

コメント

 松下さんは、損得でなくて、正か悪かで判断して行動し続けた人生でした。これが成功し続ける基本です。

2004.12.2     巻一  事にあたって     27

 かってない困難からは、かってない革新が生まれ、かってない革新からは、かってない飛躍が生まれる。

コメント

松下さん程、プラス発想の人は他にいないと思っています。そして、考え抜いて正論を実行した人です。学ぶべきところの多い、素晴らしい人生の師です。

2004.12.1     巻一  事にあたって     26

 自分のところの商品についてまわれ。「その後調子はいかがですか。お使い具合はどうですか」と。

コメント

 松下さんは、自社製品は嫁に出した子供と同じだ。いつも気にかけています。よく口にされていました。

2004.11.30    巻一  事にあたって     25

 すべての人を自分より偉いと思って仕事をすれば必ずうまくいくし、とてつもなく大きな仕事が出来るものだ。

コメント

 すべての人を自分より偉いと思って仕事をする・・・・松下さんは、いつも相手に人をその道のプロと認めて接していました。だから松下さんの為に人が動いたと思います。

2004.11.29    巻一  事にあたって     24

 どんな仕事でもそれに徹すれば、その仕事を中心に無限といっていいほど広がっていくものだ。もう進歩発展の余地がない、もう終わりだということは決してない。

コメント

 松下さんは、これでよい、もう終わりだ。という考えは全く持ちませんでした。仕事は勿論ですが、自分の人生も無限の可能性に挑戦し、決して自己満足して立止まる事は無く、より良い道を追求し続けました。すごい人です。


2004.11.28    巻一  事にあたって     23

 喜びはともに分かち与えることができても、苦しみは自分ひとりで背負わなければならない。だから人間はいかに苦しいときがあっても、それをひとりでのり越える勇気と気力と忍耐がなければならない。

コメント

 苦しみは自分ひとりで背負わなければならない!乗り越えるのは自分自身だ!心して読み返しています。


2004.11.27    巻一  事にあたって     22

 困難な仕事を避けてはいけない。困難な仕事に立ち向かい克服してこそ、真の経営者といえる。

コメント

 経営だけでなく、人生は困難に立ち向かい克服していく毎日ですね。だから生甲斐も生まれ、面白いのでしょう。


2004.11.26    巻一  事にあたって     21

 もの知りだけでは経営はできない。山野をのり越え苦境を切り抜けた、その汗と涙のなかから知恵を生み出した者でなければ、経営を成功させることはできない。

コメント

 体験の貴さ、身体で覚えたことの大切さを教えてくれています。


2004.11.25    
巻一  事にあたって     20

 なぜ経営者として成功したのか私にもわからない。しかし強いて考えられることは、自分が凡人だったからだ。

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 自分が凡人だった。と言い切るところが、松下さんの偉大なところです。松下さんの決して偉ぶらない、素晴らしい人間性が部下を動かしたのです。


2004.11.24    巻一  事にあたって     19

 成功は部下の努力のお蔭。失敗は経営者の判断ミスによる結果。

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 この考え方は、部下を持つ人の一番大切な心得です。

2004.11.23    巻一  事にあたって     18

 経営者は事にあたり、まず冷静に判断し行動しなければならない。そしてそのうえでそっと情を添えることが肝要である。

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 そっと情を添えることが肝要である・・・・・・松下さんは、超一流の思いやりの名人でした。


2004.11.22    巻一  事にあたって     17

 今日一日を振り返ってみると、反省すべきことがいくらでもある。その反省に徹したとき、あらゆる面に革新が生まれてくる。

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 今日一日、反省すべき事がいくらでもある。中村昌宏徳島文理大学教授から教わった “ 反省すれども後悔せず ” を思い出しました。

2004.11.21    巻一  事にあたって     16

 戦の最中、いちいち部下の声を聞き、情勢をゆっくり分析する間のないときは、大将は聞こえざる声を素直に聞き、見えざる戦況を素直に見て、即断即行しなければならない。

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 松下さんは、素直という言葉をよく使われますが、素直とは、自分の先入観で判断したり、片寄った独断で物事を捉えたりせずに、本当の意味を正しく理解する事だと思います。

2004.11.20    巻一  事にあたって     15

 仕事を部下に任せることは大事である。しかし、その仕事を、自分が知ったうえで任せなければならない。そうでなければ部下から軽んぜられるであろう。

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 部下育ての為に仕事を任す。しかし、その仕事を自分がよく知っていなければならない。なるほど!


2004.11.19    巻一  事にあたって     14

 成功を邪魔するものは、結局は自分自身である。世間は誰ひとりとして邪魔はしない。

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 結局は自分自身の責任です。厳しいが、心して言い訳人生を歩まないようにしたいです。


2004.11.18    巻一  事にあたって     13

 物をつくる前に人をつくる。いい人材からしか、いい物ができないからだ。

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 松下電産は人を作る会社です。また一方で電気製品も作っています。工場見学でよく聞かされた言葉です。

2004.11.17    巻一  事にあたって     12

 強固な信念がなければ価値ある生き方はできない。柔軟な融通さがなければ、心豊かな生き方はできない。

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 強固な信念と、柔軟な考え方の出来る頭が必要なんですね。


2004.11.16    巻一  事にあたって     11

 失敗するのは成功するまでに努力を放棄するからだ。成功するまで続ければ、事は必ず成功する。

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 成功するまで続ければ、必ず成功する!必ず成功する!途中で諦めるから失敗したんだ。松下哲学の真髄です。


2004.11.15    巻一  事にあたって     10

 人びとに理念と目標と理想を提示できない指導者は、指導者を名のる資格はない。

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 人を動かすリーダーの要件です。指導力のなかで人間性も大きな要素だと思います。


2004.11.14    巻一  事にあたって     9

 商いの原点は、どうしたら売れるか儲かるかではなく、どうしたら人びとに心から喜んでもらえるかである。

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 商売の原点を教えてくれています。


2004.11.13    巻一  事にあたって     8

 自分の力に相当した待遇は堂々と受けてよい。しかし自分の力の及ばない待遇を受けることは恥である。

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 人生は、自分の魂を磨き、実力を付ける修行の場なんですね。


2004.11.12    巻一  事にあたって     7

 仕事は自分のものではない。世の中にやらせてもらっている仕事である。そう考えてこそ責任感と使命感と謙虚で力強い活動が生まれてくる。

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 いい加減な気持ちで、いやいや仕事をしてはいけない。責任感と使命感を持った仕事ぶりでなければ、いい仕事が出来る筈がない。今日は特に心にしみる言葉です。

2004.11.11    巻一  事にあたって     6

 風の音を聞いても悟る人がいるように、聞く人に聞く心があるならば、どのような話からもそれなりの価値を汲み取ることができるだろう。

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 聞く人に聞く心があるならば・・・・・・全部自分の心掛け次第なんですね。


2004.11.10    巻一  事にあたって     5

 人の上に立つ者には愛嬌(あいきょう)がなければならない。人が近づきやすい表情でなければ人が集まらない。人が集まらなければ、どうやって生きた知恵を集めようというのか。

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 松下さんの所には、人が集まり、多くの情報や、生きた知恵が集まり、仕事も集まってきました。

2004.11.9     巻一  事にあたって     4

 願いが深く強ければ、念波となって必ず相手の心に届くだろう。

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 願いとか(おも)いは、強く深いものでなければ相手の心に届きにくいのですね。 念波! いい言葉です。

2004.11.8     巻一  事にあたって     3

 話をしている人の顔を見なさい。そして、(うなず)きなさい。なっぜならば、肯くことによってきみの心にその人の話が入り、また話をする人に励ましを与えることになるからだ。

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 松下さんは人の話を聞く名人でした。人間関係の基本がここにあると思いました。

2004.11.7     巻一  事にあたって     2

 一を聞いてすぐに十を知る時代になった。十すべてを聞いて、ようやくなるほどと合点するようでは手遅れである。一を聞いて十を悟り、悟ったならば直ちに実行に移す。そういう人材でなければ役には立たない。

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 自分は役に立つ人材だろうか?直ちに実行に移す人にならなければ・・・・・
 
2004.11.6     巻一  事にあたって     1

 事にあたって、行き詰まるということはない。行き詰まるということは、行き詰まるようなものの考え方をしているからである。

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 人の考え方、それが問題だ!責任は全部自分にあり

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