声 が れ
2008年1月21日更新
このサイトによく遊びに来てくださる「うさぎのミミさん」からのお手紙を紹介します。
注意:
ここに記載した内容は,あくまで喘息患者さんで声がれに苦しんでいる一人の方の事例です。全ての声がれの人に対応するものではありません。お薬について学習し,自分に適したものを探したのです。お薬の固有名詞が出てきていますが批判するつもりはありませんのでご了承下さい。
うさぎのミミさんの喘息発症から現在までの経過と声がれに気づいた経緯についてお手紙から紹介します。,
約8年前に喘息を発症し,当初は,ノイターゼ,ムコダイン,エパステルOD錠,クラリス,吸入薬としてセレベント50ディスカス,フルタイドロタディスク(一番最初はアルデシンだったと思います。)のお薬が処方されて治療を開始しました。そのころは声がれはありませんでした。そのうち周囲から「声が変」とか,「声がかれているね」と言われるようになり,自分でも歌うことが苦しいと感じ始め,特に人との会話は必死で声を出すという努力を必要とするようになりました。2年前くらいから特に嗄れ声をを自覚しています。2年前にはすでにフルタイド100エアー(400μg/日)だけでコントロールできるまでになっていました。一時,声がれに困って,吸入薬をキュバールにしてみましたが,コントロールが上手くできなくなったので元に戻しました。また,セレベントも1年前に中止となっています。
喘息BBSの投稿記事紹介
2007年12月25日掲示板から 投稿者:うさぎのミミさん
フ○エアーを使っている方は 使用前に振っていますか?
使用前のボンベの中では薬剤の層とガスの層が分かれているなんて 意識していませんでした。
以前 薬剤師さんに注意された気はしますが、、
この一年は声嗄れがひどくて 元の自分の声はどんなだったかも忘れるほどです。
会う人ごとに その声どうしたの?と言う質問に答え続けましたが、しばらく会わないと又同じ事を聞かれるのには 閉口します。
それも 喘息の調子がよいと 普通の声が出るようになってきました。耳鼻科の診断では、声帯の一部にわずかな変形があるそうです。
2007年12月30日掲示板から 投稿者:うさぎのミミさん
私は 前回に書いた声がれに困って、リンク先のHPを参考にして「声がれ一掃作戦」を始めました。
吸入薬400μg/日を中止しています。
その分といっては なんですが、お酢と黒ごまの摂取量を増やしました。
飲むお酢と黒ごまは、ものすごく疲れやすかったのを防いでくれています。
後から つけがこないことを願いつつですが、、今のところなんともありません。
2008年1月2日の掲示板から 投稿者:うさぎのミミさん
今年もどうぞ宜しくお願い致します。
吸入薬による声がれは、フ○エアーになって数年後ですか。今から2年ほど前からだったと思います。
自分の感じとしては 一時的ではなく いつも声がれしています。人との会話の際に 特に声を出すのが苦しく かすれたような声しかでません。
歌をうたうことが困難で 音域も狭くなりました。
私の場合は フ○エアーで画期的に 喘息は良くなったと思われますが、残念です。
一掃作戦4日目ですが 朝方に気管支が苦しくなってきました。声は楽ですね~
吸入はスペーサーを使い、うがいにイソジンや塩水も利用していますが なかなか難しいです。
2008年1月5日の掲示板から 投稿者:うさぎのミミさん
声嗄れについてのメモですが Sazaeさんのアドレスのどれでも送れなかったので、きっと以前のアドレスかと思われます。、、で 郵送しました。
薬剤の種類によって 肺内到達率が違うのですね。
フルタイド 約 15% 、 パルミコート 約 30%
キュバール 約 40% オルベスコ 52%
パル○コート、キュ○ールは肺内到達率が高いため、抗炎症作用がフル○イドより弱くても十分な効果を発揮するようなので コントロールできたら 変えてみようかと思うのですが、私の場合は キュバでは喘息のコントロールができませんでした。
これは どういう個人差なのか?すぐに苦しくなって元のフ○エアーにしました。
先生のご意見に従って、吸入薬を400~200μgに減量開始しました。
ステロイド筋症は 簡単には治らないようですが 気長にゆっくり吸入をしていきます。
オルベスコについても 使用している方があったら、教えてほしいですね。
声がれに困ったうさぎのミミさんは,声がれの原因やお薬について,声がれ対策についてネットで勉強したりDrに相談されました。その経緯
うさぎのミミさんのお手紙から
声がれは吸入したステロイドが声を出すのに使う声帯の筋肉に付着することによって,ステロイド筋症が起こり出現するといわれています。ドライパウダー製剤で多く出現し,エアゾール製剤では少ないと思います。
声がれ対策としては
●吸入ステロイド薬の変更
1.ドライパウダー製剤を使用している場合はエアゾール製剤に変更
2.エアゾール製剤を使用している場合は他のエアゾール製剤に変更
オルベスコという新しい吸入ステロイド薬が発売されましたが,フル○イドエアーに比較して声がれの出現率は低いと報告されています。ただしオルベスコはキュバールと似ていますので,コントロールがどうか問題もあります。
●吸入手技のチェック
エアゾール製剤を使用していても速く吸うと声がれは出現します。エアゾール製剤は強く吸うと口頭,咽頭に付着しやすくなりまし,治療効果も悪くなります。したがって,エアゾール製剤では急がずにゆっくり吸うと言うことが大切になります。なおオルベスコを使用する場合はデュオペーサーを利用して吸入する方がよい。
●のどの安静
大声を出さない,声を使いすぎない
●吸入ステロイドの減量
喘息のコントロールが不良になることも十分に考慮する。
2008年1月8日掲示板より 投稿者:うさぎのミミさん
私なりに声嗄れ対策に減量しましたが、400μ以下は無理だったので 吸入薬をオル○スコ体験しています。
夜1回の吸入だけです。明日専用のスペーサーが届くことになっています。
オル○スコの特徴ですが•ステロイド(副腎皮質ホルモン)の一種 シクレソニドを主成分とするエアゾール式吸入薬です。 エアゾールの微粒子化により、薬剤の肺内到達率が52%と高いです。また、有効成分が肺内で長時間滞留する性質があります。これらの特性により、1日1回の吸入で十分な効果が得られます(ただし、1日800μg の場合は1日2回吸入)。
薬剤が肺で活性化される局所活性化型のプロドラッグです(主成分のシクレソニドは、肺のエステラーゼにより加水分解され、肺内で活性代謝物に変換されます)。さらに薬剤の口腔内付着率が低いことからも、嗄声や口内炎など口腔咽頭部トラブルの軽減が期待されます。
タンパクへの結合親和性が高く、肝臓での代謝も速いことから、全身性の副作用がでにくいとされます
2008年1月11日掲示板より 投稿者:うさぎのミミさん
オル○スコ は昨年6月の発売でしたね。
成人用として日本初となる1日1回投与の吸入ステロイド剤ですが、今までのくせで つい朝も吸入しそうになります。
使い始めの最初の日から たいへん呼吸も楽ですし、不快なにおいも全くありません。
なにより 薬価がいままでに比べて 1/5になりました。
オル○スコは、主薬であるシクレソニドの薬理学的および薬物動態学的特性により肺内に長時間滞留することから、成人用としては日本で初めての1日1回の投与で高い有効性を示す吸入ステロイド剤として承認されています。
また、微粒子の割合が高いことから、薬物の肺内到達率が約52%と高いですし
1日800μgを投与する場合は、朝・夜の1日2回に分けて投与することになりますが、使いやすいです。
薬剤の口腔内付着率が低いことから、吸入ステロイド剤で発現しやすいと言われている口腔咽頭部の局所副作用(嗄声、口腔内カンジダ症など)の軽減が期待されています。
私にとっては、ここが一番肝心なところですが、、
ア○エアと並んで、普及しそうですね~
うさぎのミミさんが選んだ対策
1.吸入ステロイドの変更:フルエアー→オルベスコ
2.スペーサーをつけてゆっくりと吸入すること
3.うがいを丁寧にする