さやまの会 №99 24/10/11 |
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事実調べに向け正念場 ~再審法改正をあわせて実現しよう~ |
5月23日に狭山事件の再審を求める市民集会が開催され、全国から約1500人の狭山を闘う仲間が東京の日比谷野外音楽堂に結集し、徳島県からは部落解放同盟、地方共闘会議、市民の会から参加しました。 |
開会挨拶で西島部落解放同盟中央本部委員長は 「三者協議が開始されてから18年、59回行われてきた。石川無実の闘いとともに再審法改正を実現しよう」
とあいさつしました。 |
石川一雄さんは、「仮出獄から30年。狭山事件は最終段階を迎えている。無罪判決を勝ち取るまで力強いご支援を」 と訴えられました。 |
石川早智子さんは 「石川一雄はえん罪を晴らす一心で再審を闘っている。元気なうちに何としても無罪を勝ち取りたい」 とより一層の支援をと訴えられました。 |
弁護団報告では竹下事務局長から 「三者協議において、事実調べの必要性を説明するプレゼンテーションを裁判長に実施した。11人の鑑定人尋問とインク鑑定実施要求に対して検察は必要ないとする意見書を提出してきた。今後、反論と新たな証拠の提出を行い裁判所が証拠調べを行うかどうかという状況である」
と報告されました。 |
部落解放同盟の片岡中央執行副委員長からの基調提案では、事実調べの実現に向けた一層の取り組みを訴えるとともに袴田事件が再審決定から結審まで10年かかったことに触れ 「検察が再審開始決定後の抗告を禁止するよう再審法の改正が必要である、狭山事件の再審開始にむけ取り組みを強化しよう」 と訴えられました。 |
その後、集会アピールが行われ、霞ヶ関周辺をデモ行進し集会を終えました。 |
この集会に先立ち、東京高検、東京高裁に要請行動を行い、徳島からは各団体の署名を東京高裁・東京高検に手渡し再審開始などを訴えました。 |
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第23回狭山現地調査 ~再審開始を誓い合う~ |
昨年は大雨で高速道路が不通のため充分な現地調査はできませんでしたが、今年は快晴の中、23回目の狭山現地調査を行うことができました。 |
今回は、12人が参加し、5月10日午後10時に藍住町文化ホール前駐車場を出発。11日の午前中は小江戸・川越市で視察研修し、11時頃に埼玉県狭山市に到着しました。現地では早智子さんがいつもの笑顔で出迎えてくれました。 |
早速、富士見集会所で早智子さん、一雄さんの挨拶と現状報告が行われました。 |
部落解放同盟埼玉県連の菊池さんのからの報告では 「昨年12月に東京高裁の裁判長が替わり、新たな局面を迎えた」 と説明があり、その後、菊池さんからウソの 「自白」 に基づいた説明を受けながら現地調査を実施しました。 |
説明を聞きながら歩いていても、15分から20分くらいの距離が 「自白」 では2時間以上かかっており、常識では考えられないこと。「殺害現場」 とされる場所も、すぐ近くで農作業をしていた人がいるのに、悲鳴も聞いていないし、人影も見ていないとの証言があるにもかかわらずこれを無視していること。 |
物的証拠の一つとされている万年筆においても、1回目も2回目も20人前後の警察官が2時間ぐらいかけて捜索したにもかかわらず、3回目にはわずか4人の捜査員により20分余りで発見されたことも不自然であり、どう考えてもねつ造が疑われます。 |
事件から61年経過していますが、時間や万年筆発見場所とされる鴨居は変わっていません。その鴨居では当時捜索した警察官が 「丁寧に捜索したが何も無かった」 と証言しています。裁判長が現地に赴き、「自白」 に沿って調査すれば無実であることがわかると思います。 |
石川一雄さんは、部落差別によって教育を奪われ、小学校にもほとんど通えていませんでした。そのため、ひらがなすら十分に書けませんでした。現在、文字を書くことができるのは、獄中で心ある看守の手助けにより獲得したものです。 |
石川一雄さんからは、「第3次再審は勝つと信じている。警察から 『自白しなければ兄を逮捕する』 と言われ、兄を逮捕するなら私を逮捕してくれとウソの自白をしてしまった。今も私には本当の自由が無い。最後まで闘い続ける」 と述べ、私たち現調団に 「吾が無実 叫び続けて60年 動かせ司法 満座の声で」 などと書した数種の集合写真をいただきました。 |
早智子さんからは 「私は地元の仲間の皆さんが苦労して来てくれたことがうれしい。さらなる支援をお願いしたい」 と感謝を述べられました。 |
再審でえん罪が確定した事件は、証人調べが行われています。是非とも裁判所に事実調べ・証人尋問を行わせるためにも世論に訴え、再審無罪を勝ち取ることを誓い合いました。 |
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第61回三者協議 ~裁判所が鑑定実施に協力要請~ |
第61回三者協議が8月27日に行われ、弁護団はインク資料鑑定について8月19日付の「申入書」で裁判所によるインク鑑定の実施にかえて弁護団が推薦したⅩ線分析の専門家による蛍光Ⅹ線分析を弁護側で行い、その結果 を新証拠として提出したいので裁判所および検察官の協力を求めていたことに対して、裁判所は鑑定資料がすべて検察官の手元にあることから弁護団の鑑定実施に協力するよう検察官に要請しました。 |
今後は、インク鑑定を行う専門家を含めて弁護団が求めている鑑定人尋問の実施が焦点となっており、重要な局面を迎えています。 |
次回の三者協議は11月中旬に行われる予定となっており、事実調べの実施に向け世論を大きくしていく必要があります。 |
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狭山県内集会 |
日時 10月29日(火) 午後6時~
場所 労働福祉会館別館5階 |
※本会の木村代表が「狭山 事件を取り巻く課題と情 勢」と題し講演を予定しています。会員のみなさんの参加をお願いします。 |
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徳島から再書開始を訴える |
5月24日に狭山事件の再審開始を求める県内集会が、部落解放徳島地方共闘会議の主催により徳島駅前で街宣行動として開催されました。当日は、多くの会員も参加し再審開始を多くの人に訴えました。 |
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