低ナトリウム血症のまとめ

低ナトリウム血症の症状は、血清ナトリウム濃度がどの程度まで低下したか、そしてその低下がどのくらいのスピードで進行したかに大きく左右されます。

1. 低ナトリウム血症の症状

(1) 軽症(通常、血清ナトリウム濃度 125~135 mEq/L 程度)

この段階では、非特異的で軽微な神経症状が中心となります。

※これらの症状は他の多くの疾患でも見られるため、診断にはまず血清Na値の確認が重要です。

(2) 重症(通常、血清ナトリウム濃度 120 mEq/L 以下)

この段階では、中枢神経系の症状が顕著となり、生命を脅かすリスクが高まります。

これらの重症症状は、脳浮腫の進行によって引き起こされます。特に血清ナトリウム濃度が急速に低下した場合(例:数時間~24時間以内に 10 mEq/L 以上低下)は、ナトリウム値が 120 mEq/L 以上であっても重篤な脳浮腫をきたすリスクが高いため、慎重な対応が必要です。

臨床的な注意点

2. 低ナトリウム血症の治療

※主として軽症の低ナトリウム血症(通常、血清ナトリウム濃度 125~135 mEq/L 程度)における、原因疾患の治療と水分・塩分管理を中心とした方針です。

① 治療法の基本方針

軽症の場合、最も重要な治療は「原因疾患の治療」「水分の出入りをコントロールすること」です。

② 食事指導

③ 市販の経口補水液(OS-1など)の使用について

軽症の低ナトリウム血症の場合、OS-1などの経口補水液の積極的な使用は推奨しません。

【患者さんへの説明のポイント】

3. 夏に軽度の低ナトリウム血症をきたす原因と鑑別

高齢者の生理的な変化と、夏の環境要因(熱中症対策など)が重なることで発症しやすくなります。

① 水分過剰摂取による希釈性低ナトリウム血症

② 薬剤の影響

③ 加齢に伴う腎機能の変化

④ 軽度の不顕性脱水と、それに伴う水分の過剰摂取

夏場に発汗でナトリウムが失われ、食事での補給が追いつかないまま水分の摂取量が上回ることで発生します。

【鑑別のためのポイント】

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