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求聞持法
(ぐもんじほう)

善無畏訳「虚空蔵菩薩能満所願最勝心陀羅尼求聞持法」の中に「一経耳目文義倶解。記之於心永無遺忘」とある。お経を一度見聞きする事が有ればお経の意味を理解する事ができ、永く忘れる事が無い。虚空蔵求聞持法一巻
御大師様(弘法大師空海)の「三教指帰」に「爰有一沙門。呈余虚空蔵求聞持法。其経説。若人依法。誦此真言百万遍。即得一切教法文義暗記」
 (一沙門より虚空蔵求聞持法を授かる。法に依って此の真言百万遍を誦すれば、一切の教法の文義を暗記する事を得)。このような事が良く知られている。経にはそれ以外にも次のようなこと等も説かれています。
 「若能常誦此陀羅尼者従無始来五無間等一切罪障悉皆消滅・・・」
  (若し能く常にこの陀羅尼を誦する者は、無始より来たる五無間等の一切罪障は悉く消滅す・・・) 等など。三教指帰」に「阿国大滝嶽に躋り攀ち、土州室戸崎に勤念す。谷響を惜しまず、明星来影す。」
御大師様(弘法大師空海)が求聞持法を修されたことが書かれております。興教大師覚鑁上人様は九度なされたと言われます。御真言(マントラ)壱百万遍、御唱えします。 虚空蔵菩薩の御真言・ノウボウ アカシャ ギャラバヤ オンアリ キャマリ ボ(ウ)リ ソワカ。壱百万遍を百日間で唱えるとすると一日、一座一万遍。(又は五十日、七十五日間)五十日間で修行する方が多いようです。五十日間ですと一日、二座(二回修法)で二万遍。一座の修法は個人差が有りますが五~六時間程。
★ 修行者要項

[行者用心(密教事相大系、高井観海)]
行者は修行中他の請待を受けず、酒、鹽(しお)の入りたるものを食はず、惣じて悪い香りのするものは食はず、信心堅固にして、沐浴し、持斎生活し、妄語、疑惑、睡眠を少なくし、厳重には女人の調へたものを食はず、海草等も食はず、寝るに帯を解かず茸等食ふべからず、但し昆布だけは差し支えなしと云う、要するに婬と、無益な言語と、酒と疑心と睡眠と不浄食、韮大蒜(にらにんにく)等臭きものを厳禁せねばならぬ、浄衣は黄色を可とす。どんな場所 が良いか経中には、(空閑寂静の処、或は山頂樹下・・・・・ 其の像、西或は北へ向かう・・・)。見晴らしが良く東。南(西も開けていれば最上)は開けている。修行者は東方又は南方へ向かう。 これは明星を虚空蔵菩薩の化身とし拝む為です。

修行場:徳島県阿南市、太龍寺。室戸岬の御厨戸、神明窟。広島県宮島、大聖院。和歌山県、高野山真別所。奈良県吉野、宝寿院。・・・等等。  

香華の例
御本尊・・・板本尊である虚空蔵菩薩 木壇・・・かやの木で作られる木壇  ・・・華瓶(かやの枝を使う) ・・・佛供  灯明・・・灯明(かやの油を使う)
・・・小豆 カ・・・かやの実   ・・・閼伽(あか) ・・・塗香 ・・・華蔓(けまん)  ・・・打鳴  ・・・柄香呂(かやの枝を使う)
榧の実(かやのみ)榧の実は御供物。カヤの葉は香華。枝は柄香呂に必要。


 

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