生態系トラスト協会は、多様な生態系を後世に伝える活動を行っています。

ヤイロチョウとは?


■ヤイロチョウという鳥
 ヤイロチョウはムクドリほどの(スズメよりも大きく、ハトよりも小さな)野鳥です。とても鮮やかで美しい羽を持っていることから「八色鳥」の名があります。ヤイロチョウの仲間は、30種ほどあり、東南アジアやアフリカ、インド、オーストラリアに分布しています。
 ヤイロチョウは日本や中国、韓国の温暖な地域に夏鳥として渡来して子育てを行いますが、その数はとても少なく、日本全国で100~150羽程度(環境省、2002)とされています。国を始め、記録のある都府県では絶滅危惧種に指定されています。冬は南の温暖な国で越冬すると考えらえれていますが…どこへ行っているのかは未だ謎です!


■ヤイロチョウの子育て
 私たちが活動している四万十川の流域では、梅雨の雨の多い時期 がちょうどヤイロチョウの子育ての時期になります。親鳥はミミズやムカデ、時には小さなヘビの子などをヒナに与えます。ヤイロチョウはとても警戒心が強く、姿を見るチャンスはなかなかありません。そのため生態は多くの謎に包まれています。謎が多ければもっと知りたくなるものですが、私たちはヤイロチョウが安心して子育てができるよう、子育て期間中にむやみに森へ入ったり、写真を撮ったりすることを避けています。

ヤイロチョウの親鳥がヒナに餌を与えている様子

■ヤイロチョウの森を守ろう!
 ヤイロチョウの数が少ない原因として、生息地となる豊かな広葉樹の森 が各地で失われてきたことが挙げられます。私たちは、ヤイロチョウが毎年渡ってきて、子育てを行う大切な森をこの先もずっと残していくために、皆様から寄付をつのり、森の買い取りや環境管理を行っています。「10年で100ヘクタールの森を買い取ろう!」という目標を掲げて活動を続けた結果、9年目でトラストの森は115ヘクタールを超え、一つ目の目標を達成しました!これは偏に多くの会員や一口オーナーの皆様のおかげです。けれども、ヤイロチョウを守るためにはまだまだ不充分です。これからも応援のほどよろしくお願いします。


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