救う会徳島


このページでは、拉致問題及び特定失踪者問題の早期解決のために活動する
救う会徳島の活動を中心にして、内外の動きを含めて紹介していきます





「らちねっと徳島」

平成26年10月20日更新

拉致再調査に係る担当者平壌派遣を支持する声明文

 

 

 本日、安倍総理大臣は拉致問題の解決には対話を継続する必要があるなどとして、担当者を平壌に派遣する考えを示し、政府は伊原大洋州局長らの担当者を平壌に派遣することを決定しましたが、私たちはこの政府決定を支持するものです。

 安倍総理大臣は、政府と与野党の国会議員で作る協議会で、「政府関係者の平壌派遣について、さまざまなご意見があると承知をしている。拉致問題の解決のためには対話と圧力、行動対行動の原則を貫きつつ、粘り強く交渉を続けていくことが必要だと考えている」と述べています。

 確かに、拉致議連や家族会をはじめ今回の拉致再調査に係る担当者平壌派遣については慎重論や反対論が根強いことを私たちも承知しておりますが、折角、政府担当者の努力もあって開いた日朝協議の扉を、北朝鮮の再調査結果報告の優先順位が違うとかいう理由で反対すれば、拉致問題の解決がこの先どこまで引き伸ばしになってしまうか分らないことを危惧するものです。

 今回調査対象となっている拉致被害者、行方不明者、日本人遺骨問題、残留日本人・日本人配偶者のどの当事者にも家族・親族はおり、当事者のみならずその家族・親族においても等しく辛く哀しい想いを抱え、不安と望郷の念を抱きながら人生を歩まれてきたものと推察いたします。

 今、日本に生きる私たちは、北朝鮮において当事者が生存しているか否かを問わず、同胞の名誉と誇りを等しく守らなければならない責務を負っています。それは、政府に対する発言力の大小や世間に対する注目度の強弱によって判断されるものではなく、国家として自国民に対する公平な取り扱いという見地から判断されるべきものと私たちは考えます。

 北朝鮮が約束を守らなければ制裁をより強化して課すべきことは当然であり、そのことに何の躊躇も必要ありません。ただ、それを断行する前に、やっとのことで紡いだ対話の糸を相手の話も聞かないうちから断ち切ってしまうことは短慮の謗りを免れないものと私たちは憂慮するものです。どうか、政府におかれては拉致再調査に係る担当者平壌派遣を遂行した後は、その結果について広く国民世論に報告するものとし、一部の国民にだけを官邸に招いて結果報告するようなことは止めて頂きたいと切望するものであります。

 

平成261020

 

北朝鮮による日本人拉致問題の解決を目指す徳島ネットワーク 

会長 陶久敏郎

 

北朝鮮に拉致された日本人を救う会神奈川 代表 川添友幸

 



平成26年10月12日更新
「救う会徳島の緊急要望書案」

 内閣総理大臣 安倍晋三 殿

 

拉致被害者救出に優先順位を付けないことを求める緊急要望書

本年9月21日付の共同通信は、『北朝鮮、初回報告は特定失踪者 拉致は「調査中」、日本拒否』との見出しをつけ、「北朝鮮が9月中旬、日本人拉致被害者らの再調査に関し、拉致の疑いが拭えない特定失踪者と、残留日本人、日本人配偶者の安否情報に限って初回報告に盛り込む考えを日本側に示していたことが分かった。日本政府認定の拉致被害者12人については「調査中」として具体的な情報は提示しなかった。日朝関係筋が20日、明らかにした。日本側は、12人に関する新たな情報が含まれない限り、報告を受け入れることはできないとして拒否した。日本政府は、北朝鮮が経済的な見返りを得るため、情報を小出しにする駆け引きの姿勢を強めたと分析。拉致被害者12人の調査を最重視する構えだ。」との記事を配信しています。

しかしながら、政府は平成25年1月25日開催の拉致問題対策本部会議において決定した「拉致問題の解決に向けた方針と具体的施策」において、「拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国のために全力を尽くす。」ことを決定しています。この決定からすると、共同通信が配信した記事の内容は明らかに政府の現行方針に逆行する極めて悪質で差別的な対応だと言わざるを得ません。記事の中にある、「日本側は、12人に関する新たな情報が含まれない限り、報告を受け入れることはできないとして拒否した。」というのは本当なのでしょうか。まず、この事実関係について国民に説明をして頂きたいと思います。

次に、日本側は、12人に関する新たな情報が含まれない限り、報告を受け入れることはできないとして拒否した。」というのは、政府としては政府認定・未認定の拉致被害者の生命や人権の重みには軽重があり、同じ日本国民であっても政府認定の拉致被害者は特定失踪者よりも重いのだと判断しているのですか、このことについて国民及び特定失踪者883人の家族に説明をして頂きたいと思います。さらに、政府認定・未認定の拉致被害者の救出に優先順位を付けるという方針は、日本国憲法が国民に保障する法の下の平等に抵触しないのでしょうか、この点についてもお伺いします。

私たちは、一人でも多くの日本人拉致被害者を救出することが国民的合意との見地から、自国民の救出に優先順位を付けるという行為は極めて差別的な施策(方針)であると同時に政府による許しがたい人権侵害だと捉えています。それが誰であろうと、まず救出できる同胞から順番に救出していく(順次救出し)、そして最終的に全ての拉致被害者を救出するという公平な方針を政府において構築し、政府・国民が一丸となって北朝鮮との交渉を勝ち抜いていくことを切に要望するものです。重ねて要望いたしますが、政府認定・未認定の拉致被害者の生命や人権の重みに軽重をつけるような差別的な方針は撤回して頂きたいと思います。

平成26年10月22日

 

【北朝鮮当局による拉致の可能性を排除できない被害者御家族】

大澤昭一 (大澤孝司さんの兄)         

大澤茂樹 (大澤孝司さんの兄)

寺島イツ子  (寺島佐津子さんの母)      

寺島六郎  (寺島佐津子さんの父)

藤田隆司  (藤田進さんの弟・藤田慎の甥) 

藤田春之助 ( 藤田進さんの父)

賀上文代 (賀上大助さんの母)

 

 

【要望者・団体】

庄内ブルーリボンの会 佐藤忠智

博多ブルーリボンの会 代表 松尾和幸

浜松ブルーリボンの会 代表 石川博之

HRネットワーク徳島 代表 丸山太

国民新聞しおかぜ友の会  代表 山田惠久 

救う会徳島会長  陶久敏郎

救う会青森 代表 成田義人

救う会宮城 代表 安藤哲夫 

救う会神奈川 代表 川添友幸

救う会岩手 代表 熊谷義弘

情報公開によりすべての拉致被害者を取り戻す会 代表 陶久敏郎

シンクヒューマンライツ 代表 賀上文代

 

 

【要望者・個人】

阿南市議会議員 丸山 太




平成26年10月12日更新
「有田芳生参議院議員のつぶやき」

横田早紀江さんから日本の担当者は平壌に行くべきかどうかを問われたときのことです。「金正恩はどんな情況なんでしょうか」と聞かれました。じつは最近の早紀江さんからはそんな質問がしばしばです。「最近は顔色がよくないですよね」と言われたこともあります。13歳のめぐみさんを拉致された母として、北朝鮮の指導者の動向をつかもうと表情にまで敏感にアンテナが動いているのです。金正恩第一書記が10月10日の朝鮮労働党創建69周年記念日に姿を現さなかったことは、国際的にも注目されています。韓国の国情院は金第一書記が平壌近郊に滞在していることを確認、日本政府も健康問題があるようだが、最高指導者としての仕事はしていると判断しています。日本独自の情報収集の結果ではなく、韓国をふくむ情報機関から入手したインテリジェンスでしょう。日本政府の担当者は平壌で特別調査委員会の報告を聞くべきかどうか。ここでも情報戦がはじまっています。外務省に批判的な立場を取る議員や関係者は「日本政府は平壌に行かないことを決めた」というような噂を精力的に流しています。安倍首相は交渉を途絶えさせないこと...を最重要に考えています。私は安倍首相の判断に賛成します。消息筋によると、ここで日本側が訪朝を拒否すれば、北朝鮮側は「寝る」可能性がそうとうに高いからです。「寝る」には「商品や資金が流通しない状態になる」という意味があります(『角川必携国語辞典』)。日朝交渉が再び途絶えれば、拉致被害者家族の年齢を考えても、「最後のチャンス」が閉ざされることになります。昨夜8時45分から渋谷で「金日成のパレード」という映画を見ました。ポーランドの監督です。しかし内容は完全に北朝鮮の国策映画でした。そのあとに秘密撮影された「北朝鮮・素顔の人々」を上映。2005年に行われた公開処刑のシーンは衝撃です。最後のシーンとなる「コッチェビ」(浮浪児)の歌声が何とも哀切でたまりませんでした。映画館を出ると深夜の渋谷は若者たちの群れとネオンの明るさで賑わっています。その流れのなかを歩いていても、たったひとりで生きている「コッチェビ」の姿が記憶にまとわりついていました。これもまた北朝鮮の「素顔」なのです。映画は11月15日から28日までイメージフォラムで上映されます。(2014/10/11)



「政府は、北朝鮮が行う日本人拉致被害者らの再調査の現状を確認するための日本政府担当者の訪朝について、今月下旬に政府・与野党拉致連絡会を開いたうえで正式決定する方針を固めた。安倍晋三首相は9日、山谷えり子拉致問題担当相、古屋圭司・自民党拉致問題対策本部長と対応を協議。20日の週に同連絡会を開くことを決めた」(朝日新聞)。記事の続きには家族会の横田早紀江さんらが「情報もないなかでいくのは反対だ」と語ったことなどが紹介されています。早紀江さんから「どう思いますか」と問われた私は「行くべきだ」と答えました。その理由は、この日朝交渉が破綻すれば、もはや拉致問題の解決はないと判断するからです。福田政権を最後に安倍政権まで、北朝鮮指導部につながる接点はありませんでした。それを切り開いたのが横田滋さん、早紀江さんの孫に会うという決断でした。そこから日本と北朝鮮のルートができたのです。そして北朝鮮は特別調査委員会を設置、1年ほどの時間で拉致問題や日本人遺骨問題など、4つの課題を解決することで合意したのです。ところが日本経済新聞が北朝鮮が日本側に複数の拉致被害者も入ったリストを提示したという報道がありました(私はずっと懐疑的)。さらには拉致被害者が帰国したときの対応を行う法律案までが作成されます。期待感はいっきょに高まっていきました。北朝鮮が最初から拉致被害者情報を出してこないことは、これまでの北朝鮮外交の手法を振り返れば、明らかなことです。政府はそれがわかったから、1回目の報告を拒否したのでしょう。結論をいえば、どんな報告があろうとも前に進めるしかないのです。ソンイルホ大使はスポークスマンであっても、特別調査委員会のことは知らされていません。ならば直接に担当者たちから話を聞くしかないでしょう。「こんな報告を聞くために平壌まで行ったのか」そんな批判が出るのはいまからわかっています。それでも次の段階に進めるためには、平壌に行くことです。この判断を誤れば、日本外交の汚点となるでしょう。横田早紀江さんにはそのようなことをお伝えしました。(2014/10/10)



日朝交渉が中国の瀋陽で行われました。結果はすでに報じられたように、外務省などの担当者が日本から平壌に出向き、特別調査委員会の進捗状況を聞くことになりそうです。多くの報道が間違っているのは、これが北朝鮮側の提案だと決めつけていることです。たしかに北朝鮮側が平壌への受け入れを発言したのは事実です。しかしまだ特別調査委員会の第1回報告があると理解されていたとき、日本政府はどこで、どのような体制で報告を聞くのかが検討されていました。私は北朝鮮の1回目の報告が拉致被害者などにかかわる核心的なものではないだろうとずっと発言をしてきました。それでも日本政府からすれば、これは期待感が高まりすぎていたことからくる判断ですが、もし拉致被害者や特定失踪者の情報が報告されたなら、疑問点などを提示する必要が生じると想定していました。そうした延長上に平壌で報告を受けることも選択肢にあげられていたようです。北朝鮮が平壌で説明をすること、日本政府が担当者を派遣することに強い批判を語る論調があります。だが特別調査委員会のメンバーと面会することを要求してきたのも日本政府です。ストックホルムでの「5・29合意」とそれに基づく特別調査委員会については、北朝鮮が調査に1年ほどかかるということで日本側も了承しています。ここはじっくりと北朝鮮の出方を見つめる時期でしょう。「甘い見通しで前のめりになった安倍首相が北朝鮮側に手玉に取られ、その大失態を隠すために必死になっている」(「週刊ポスト」)というのは半分だけ正しいでしょう。「甘い見通し」はそのとおりです。しかし「大失態」にまでは至ってはいません。(2014/10/1)





平成26年9月26日更新
「採択された二つの意見書提出」
 徳島県議会と阿南市議会の9月定例会において、県議会では「議第1号 北朝鮮による日本人拉致問題の早期解決を求める意見書」が、市議会では「議第1号 北朝鮮による拉致の可能性を排除できない失踪者883人の調査を求める意見書」がそれぞれ採択され、国の関係機関に意見書が提出される運びとなった。
 御提案頂いた議員の皆様、採決に賛同頂いた議員の皆様、心より感謝申し上げます。北朝鮮側による再調査なるものが混迷を深める中、活動を続ける我々をどれだけ勇気づけてくれるか分りません。本当にありがとうございました。


徳島県議会で採択された意見書


阿南市議会で採択された意見書



平成26年9月22日更新
「政府は差別主義者か?」

北朝鮮が9月中旬、日本人拉致被害者らの再調査に関し、拉致の疑いが拭えない特定失踪者と、残留日本人、日本人配偶者の安否情報に限って初回報告に盛り込む考えを日本側に示していたことが分かった。日本政府認定の拉致被害者12人については「調査中」として具体的な情報は提示しなかった。日朝関係筋が20日、明らかにした。日本側は、12人に関する新たな情報が含まれない限り、報告を受け入れることはできないとして拒否した。
 日本政府は、北朝鮮が経済的な見返りを得るため、情報を小出しにする駆け引きの姿勢を強めたと分析。拉致被害者12人の調査を最重視する構えだ。
2014/09/21 02:00   【共同通信】

 我々(政府)が拉致被害者と特定失踪者の命の重みや基本的人権の重みの軽重を量り、救出に優先順位をつけるということは自国民に対する差別的行為であり看過することはできません。政府認定・未認定に係らず一人でも多くの拉致被害者を救出することが現行政府の方針であり圧倒的国民の望むところである以上、拉致被害者12人を最重視するという政府の選択は明らかな間違いであると思います。国民は、拉致被害者12人を助ける為だけに税金を納めているわけではないのです。
 まずは、共同通信(及び政府)に事実関係を確認し、この記事に間違いがないのなら断固抗議して政府(外務省)にこのような愚かな企てを中止させるべきです。そのためには、全国の特定失踪者の御家族と国民世論に働きかけをし、大きな声を挙げることが必要と考えます。ここは重大な正念場と思いますから、意を決して立ち上がりましょう。


平成26年9月7日更新
「参考資料」
 本日、アムネスティインターナショナル日本として北朝鮮の拉致問題•人権問題での外務省に対して国連総会での強い決議を出す要請書を提出して外務省で記者会見を行いました。外務省は山中人権人道課長が対応しました。

アムネスティインターナショナル日本 コリアチーム
サブコーディネーター  川添友幸


201498

外務大臣 

岸田文雄 殿

公益社団法人アムネスティ・インターナショナル日本

事務局長 若林秀樹

 

69回国連総会における北朝鮮の人権状況に関する決議案についての要請書

 

69回国連総会に提出される、北朝鮮の人権状況に関する決議案についての要請です。ご存知の通り、北朝鮮では、半世紀以上にもわたって、国家が組織的かつ広範囲に人びとの人権を奪い続けています。20142月、国連調査委員会(COI)は、北朝鮮の人権侵害は人道に対する罪に値すると報告し、解決のためのあらゆる勧告を提示しています。

 

現在、日本政府はEUと合同で、国連総会に提出される決議案を作成されております。是非、この決議案がCOIの勧告を十分に反映させた強固なものになるよう、お力添えいただきたくお願い申し上げます。国連総会で国際社会の強い意思を示すことは、北朝鮮を動かす大きな圧力になります。

 

特に日本も含め、国際社会に対しては、ノン・ルフールマンの原則を順守し、保護を求めて北朝鮮を逃れた者の強制送還を止めること、そして国際刑事裁判所またはその他適切な国際司法機関への付託を考慮し、人道に対する罪を犯した者の責任を追及することを言及してください。

 

また、北朝鮮に対しては下記を求めて下さい。

・日本を含め、外国からの拉致被害者とその家族が自由に帰国できるようにすること。

・強制送還された脱北者たちを拷問や虐待、強制労働、強制失踪、または死刑に処さないこと。

・囚人への拷問と虐待をやめ、すべての政治囚強制収容所を閉鎖すること。

・十分かつ公平な食糧配給を市民に保証するため、人道団体の監視、食糧生産の維持と向上に必要な財政及び技術の援助を確保すること。

・国連の特別報告者、韓国に設立される国連人権監視施設、その他国連の委員会や加盟国に協力すること。

・自由権規約第二議定書、人種差別撤廃条約、拷問等禁止条約などの国際人権条約や基準に批准すること。

 

今年3月に採択された国連人権理事会の北朝鮮に関する決議は、日本政府などの強い働きかけがあって、強い内容のものとなりました。今度の国連総会でも、世界最悪とされる北朝鮮の人権問題を解決するため、日本政府のご尽力を心よりお願い申し上げます。

 


平成26年9月7日更新
「第28回拉致被害者と家族の人権を考える市民集会」
 9月6日、神奈川県藤沢市・藤沢ミナパークにおいて標記の集会が開催され、私は第2部シンポジウムのパネリストとして参加した。
 第1部の講演には、横田夫妻、五味洋治東京新聞編集委員、杉野正治調査会常務理事が登壇し、第2部のシンポジウムには横田夫妻に代わって私と宮塚寿美子氏が参加した。
 横田夫妻が講演するとあって150人以上の参加者と大勢のマスコミが詰め掛けた。集会の模様は、当然のことであるが、詰め掛けたマスコミによって全国的に報道された。


左から杉野氏、横田夫妻、五味氏


2014.9.6 藤沢市民集会決議文(案)

 

 

2002年10月に5人の拉致被害者が帰国して以降、全くの進展がない状況が続いていたが、本年5月末のストックホルムでの日朝協議において、北朝鮮側は拉致被害者・特定失踪者・日本人妻・残留日本人及び遺骨問題の包括的な調査を受け入れ、日本政府も経済制裁の一部解除を実施した。9月中旬以降にも北朝鮮側から第一回目の調査報告があるとされており、拉致問題が非常に重要な局面を迎えていることに鑑み、私達は以下の点について強く求めるものである。

 

 

1.  政府には、北朝鮮側の再調査について、政府方針にある「拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国のために全力を尽くす。」という方針に基づき、即刻、北朝鮮に対して政府認定拉致被害者12名及び拉致の疑いが排除できない883人全員の調査を実行することを要求するよう求めたい。

2.  本年2月に北朝鮮における人権に関する国連調査委員会(COI)最終報告書が公表されたが、このCOI報告書では、北朝鮮で行われている「他国の人びとの拉致を含む強制失踪」以外にも「政治囚収容所やその他収監施設でのあらゆる人権侵害」、「恣意的な逮捕及び拘禁」、「拷問と非人間的な処遇」等の9つを「人道に対する罪」に値すると報告している。ついては、国連安全保障理事会において、ICC(国際刑事裁判所)又は特別法廷設置を議論するよう最大限の外交努力を行うことを政府に求めたい。

3.  金正恩第一書記及び北朝鮮国家指導部には、今すぐ特定失踪者を含めた日本人拉致被害者について真相究明を徹底して履行し、生存者は即時帰国させることを求める。さらに、韓国人拉致被害者をはじめその他の外国人拉致被害者についても同様な対応を求める。

4.  金正恩第一書記及び北朝鮮国家指導部には、日朝平壌宣言に則り核開発及びミサイル発射を即刻中止して自国民の基本的人権の擁護及び生活の安定向上に尽力するだけでなく、本年5月の日朝合意の完全な履行なくして我が国の独自制裁解除の道は決して開かれないことを自覚するよう求める。

 

 

平成2696

 

 

藤沢市民集会参加者一同



    
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