行ってきましたTOP

埼玉県の聴覚障害専用老人ホームを視察しました

 10月21日、午後3時に埼玉県入間郡毛呂山町にある聴覚障害者のための特別養護老人ホーム「ななふく苑」を視察してきました。

 全国で7箇所ある聴覚障害者のための特別養護老人ホームで、5年前に出来た最も新しい施設です。定員が68名でユニット型個室で、手話が出来る職員が65名。利用者が主人公との基本理念で「七つの幸福のある暮らし」をめざして、聴覚障害を持つ方に配慮した設備を備え、手話をはじめ様々なコミュニケーションの共有・保障のもとでの生活が約束されている素晴らしい施設です。経営主体は社会福祉法人埼玉聴覚障害者福祉会です。
 施設長の永井紀世彦氏は生まれつき聴覚障害がある方で、社会福祉士と介護支援専門員の資格を持つ方でした。
 手話通訳を介しての説明を受けた後、施設を案内して頂きました。施設が出来るまでのご苦労や聴覚障害者に対する介護認定の見直しの必要性、国や県の役割、何故、東日本で一箇所しかないのか等についてお聞きしました。

 全国で一番早く設立されたのは広島県で、福岡県、兵庫県、大阪府、京都府、北海道に続いて埼玉県に設置されたと伺いました。人口が一番多い東京都や神奈川県に無いのが不思議な思いです。

 入所者は半分が埼玉県内、半分が東京都を始め関東からとのことでした。一般の市町村の老人ホームと違い、聴覚障害者は市町村に点在している事から広域的な対応が必要であり、その意味で都道府県の役割があると思いました。
 視覚障害者の為の施設は全国70箇所近くあるが、視覚障害者と比べると聴覚障害者に対しては理解が十分に得られていないとの指摘も有りました。
 事務所では各フロアへ、イベントの案内や火事や地震などの緊急時には自動的に映像を流し、円滑な情報提供が出来るシステムやエレベーター内の状況がわかるテレビカメラも完備され、様々な工夫がされていました。

 入所の皆様にもお会いしましたが、お互い手話で意思の疎通を図って楽しそうな雰囲気でした。施設の運営では様々な取り組みがされており、選挙で役員を選んでいる事にも驚きました。
 こうした施設がせめて都道府県に最低一箇所は設されるべきと思いました。私も今後こうした施設が徳島県内に設置されるよう努力していきたいと思います。
 最後に永井施設長と手話通訳の方には貴重なお時間を頂き、ご丁寧な説明とご案内を頂き心から感謝と御礼を申し上げます。
 

 22日午前9時半からは港区役所を訪れ、保健福祉部高齢者支援課在宅支援係長の真継直氏から、同区が全国で最初に実施した「情報キット」を始め様々な先進的な高齢者サービスについて説明を受けました。

 高齢化が全国より10年早いと言われている徳島県にとっても、大変参考になる取り組みがされている事に感心させられました。
 なお、同区の区議の杉本とよひろ氏も同席して頂き、議会としての取組みもお聞きしました。

 この後、昨日オープンした羽田空港国際線を見学してきました。オープン二日目でもあり、利用者だけでなく、見学者で溢れていましたが関心の高さを実感しました。また、従来の成田だけでなく、国内線とリンクした羽田空港の利用客が大きく増える事を実感しました。徳島空港からもダブルトラッキングで海外旅行で羽田経由が増えると思います。