拉致問題講演会に参加しました
1月26日14時からあわぎんホール5階小ホールで、法務省「平成29年度人権啓発活動地方委託事業」による徳島県主催の「拉致問題講演会」が開催され、徳島県議会拉致議連の副会長の私も参加しました。
講師は北朝鮮難民支援基金理事長の加藤博氏で「脱北者難民と拉致被害者の今後」と題して、1時間半程度講演がありました。
最近、北朝鮮漁業者の船が多数日本に漂着している事から、日本人拉致被害者の現状等を始め、北朝鮮という国の考え方を理解した上で対応しなければならないと力説されました。
「以下は同氏のレジメから抜粋」
日本政府の圧力のみの対応では解決しない。
北朝鮮による日本人拉致は国家犯罪行為であり、深刻な人権侵害であり、人道に対する罪である。無条件での被害者の帰国・真相解明・実行犯引渡し、あるいは国際裁判所への訴追が必要である。
北朝鮮は拉致解決に、多額の資金援助を条件とするのは間違いない。2016年8月に韓国に亡命し駐イギリス公使であった太永浩氏によれば、解決には「巨額の対価」が要求されるようだ。
氏によれば資金援助の規模は100億円と言われるような要求は言語道断だが、拉致問題を解決するには「身勝手な論理を許さない」と言ってるだけでは、解決の糸口にも達しないのではないか。
2002年の小泉訪朝で帰ってきた5人の拉致被害者以外11人も取り戻すことができない日本政府の実力を冷静に受け入れるべきだろう。拉致被害者の帰国を待つ家族の高齢化が進み、昨年暮れには親族の死去も相次いだ。
残念ながら、日本政府は北朝鮮がどのような意思決定、指揮命令系統の中で、いかなる発想、価値観、ルールで問題に対処しようとしているのかを掌握できていないのではないか。「私の在任中に解決する」「国難」などと放言するだけでは到底解決はおぼつかない。
拉致問題を解決した後は、日本政府は北朝鮮に対して戦時賠償をしなければならない。政府開発援助が使用されるのであるから拉致問題で北朝鮮が要求する北の金額は相殺されるという考えに立てば、解決への糸口は確実にある。