夏の海のざわめきが好き 

立ち止まって振り向く そこに何かが残っていそうで

冷たい水にそっと爪さきから入る

静かな波が足首に打ち寄せる ユラユラと波に浮かんで

透き透った空を見上げた 手の届きそうな錯覚

同じ空を見上げてるのかな 今も・・ 

 

世界中が見渡せる場所に座って 流れていく雲を眺めていたら

朝と夜が溶け合う時間の中 遠くから吹いてくる風に包まれる

とても優しく話しかけてくるから 思わず声を立てて笑った

遠い土地を流れる水の音 降り頻る雨が流れに混じる

四季のある美しい国を知っている 夏しかない熱砂の王国

雪に閉ざされた氷河の国 地平線に沈む太陽の美しさ

不可思議な宇宙に浮かぶ 蒼い宝石に生まれてきたから

世界中を見渡せる場所で いつまでも見ていたい人がいる

  

息苦しくって 眠れなくて 泣きたくなって

自分の声で目が醒めた夜中 悲しい声が夢の中で

夢の中でしか泣けないと 笑った顔に泣きたくなった  

 

言えない想いなら このまま告げずに消し去って

君を大切に想う心まで 嘘にはしたくないけれど

それを恋とは呼べなくて それを言葉にはしないだけ

想いの深さは果てしなく その果ての向こうで溜息をつく



心をすくいとろうと思った

そっと伸ばした手で

きっと届くと思ってた

でも 無理だったんだね

 

月が見ていてくれるから 

あの想いは月が覚えていてくれる

言葉にして聞かせてあげる 今夜は

いつかは消えてしまう 記憶の奥に押しやられる

そんな小さな存在でしかなかった想い だけど…

空に浮かぶ白いお月様 永遠なのはその姿 

 

 

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