枝垂れ桜の枝の下 誰を待っているの?

ずっと空間を見上げて 時間と同化する

幾度の春が過ぎて 幾夜の夜露にその身を濡らす

待ち人来らず 掛ける言葉は意味を無くす

時折風が見せる影 心が見かけた春の幻影

桜の陰で立ち尽くす 時の傷に封印された想い

  

ここは少し窮屈すぎるから 先に行くね

いつまでも立ち竦んでばかりで 進もうとしないで

終った恋は過去の物 消えた想いは戻ってこない

何を待っているの? 誰も来やしないのに

振りかえって 足跡に耳を澄ます

立ち止まって 角まで走って…それから?

歩いていくしかないのなら 誰かが待っているのなら

もっと広い空間へ 呼吸のつける透明な世界へ

だってここは狭過ぎるから いつまでもここにはいられない

 

人の心なんか解らないから 壁を作るのは当たり前

好きな物ばかりで周りを固めて 現実逃避が当たり前 

遠くから見てる景色と 手で触れれる景色の違いが解る?

宇宙の孤独と私の孤独 誰にでもなく問い掛ける 

  

泣きたくなるのはいつもこんな時間 解ってる彼女のせいじゃない

自分を責めたくなるのはいつもそう 誰だってこうやって乗り越えてる

言いたかった事の半分も 伝えたかった事を言葉に出来ず

違うよって否定される想い 笑う彼女の向う側

立ち尽くしてる自分の影に 泣きたい気持ちを抱きしめる

今は笑って話せない 言葉が見つからなくて泣けてくる

開きかけた心を閉じる 馬鹿だな 笑うしかないじゃない

声を掛けずに通り過ぎる 想いの深さに心が痛む

振り返らずに通り過ぎた 想いの欠片を打ち砕く 

 

夢のままで終らしたはずだった そうなるはずだったのに

君が帰ってこれなくなるから 一歩譲るのは私の役目

もう少しだけはこのままで 私の現実に戻るまで

彼女が笑うのを見てるのが好きだから

真実なんてどこにもないよ 仮想空間から抜け出さないと

眠れない夜が続いても 元の私に戻るだけ

もう少しだけこのままで 立ち去るのは私から

平気だから笑ったままで 君の居場所を返してあげる

 

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