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たとえ話
たとえばの話をしようか。 そんなに改まってかまえる事はないからリラックスして聞いてくれればいいよ。 一人の人間が生きていくのには、一体何が絶対不可欠に必要かと言う話。 もちろん、両親ってのは存在するためには絶対いなければいけない項目。 項目って言い方はあてはまってはいないかもしれない。でも、ずっと居る存在でもない、 いつかいなくなってしまうかもしれない。実際、居ない人だっている訳だし。 話が少し横道に逸れてしまったね。ごめんごめん、元に戻そう。
本人が望んで、そこに生まれてきた訳でもないのに。 僕らのいる日本だと、義務教育って言う制度があって、ある一定の生活水準の家庭なら 受けられる義務があるのは知ってるよね。 でも、ここが遠い外国で、教育さえも受けられない所だったら? 実際、そう言う国は幾らだってあるからね。僕らの知らない所では、 そんな事が当たり前だったりして訳だから。 解った。選択する舞台を日本だと限定してみよう。これなら脱線したりせずにすむ。 両親がいて、住む環境があって、そして? 兄弟? あぁっそうだね。家族は必要だ。
友達? そうだね。小さい時からいた方がいいに決まっているから。遊びを知らずに 育つ子供くらい悲しい存在はないから。 でも、友達がいない人間だってどこかにいるのかもしれない。 笑う事を知らずに育った子供だっているのかもしれない。そんな子はいないって? そうかもしれないね。君は幸せに育ってきたんだね。 それから? そう、食べ物は絶対に必要だよね。生活をしていくためにはお金だって。 そのお金を得るためには、働かなければいけないし。
環境によって人は変わってくるから。両親と環境と兄弟と友達。君は全部揃ってたんだ。 僕? これはたとえ話なんだからそんな事はどうだっていい事なんだよ。 人間って存在は、一人じゃ成り立たない物なんだな。って思っただけだから。 あとは、もうないかな? 夢? 夢か…。 もうやめよう。ただのたとえ話なんだから。 |