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金色の星が降り注ぐドームの中で、私はずっと何かを待っていた。 ガラスの向こうは、どこまでも広がる銀河が続き、壊れていく星が次々と当たって砕けていく。 これがこの世の終わりの始まり? 沢山の命が星になったように降り注いでくる。 宇宙の果ての果ての異空間、人は決してたどり着くことのない狭間。 誰もいなくなってしまったのではなく、最初から一人だったから淋しいなんて感じた事はなかった。 時折、誰かの感情の中に滑り込む事はあったけど、それは夢でしかなかった。 人々の見る夢は、儚くて脆すぎて切なさを私に投げかけてくる。 自分の感情を何かに反映させて、私は時の過ぎていく退屈さを紛らわせる。 誰かの夢に滑り込んで、誰かの記憶の一片にすりかわる。 人々はそれを、インスピレーションと表現して、目が覚めると忘れて日常に帰って行く。 最後のカケラが落ちてくるまでは、まだまだ何億光年先の事。 私も、ずっと宇宙空間に浮かんでいる誰かの意識の一つかもしれない。 |