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Fry me to the moon
小さく唇に浮かべる微笑 声を立てて笑わなくなってからの癖。
あなたがいなくなってからの時間は退屈な単調な繰り返し。
だけど私は何処にも行けやしない。
この氷付いた時間の中で身動きが出来なくなってる。
部屋の中から見えるあの月に居るの?
暗い部屋の中、薄っすらと差し込んでくる銀色の月明かり。
空まで続く銀色の道、走っていけば空さえも越えていける?
冷たいベッドの上で何度も寝返りを打つ夜を繰り返している。
深い夢の底に沈んでみたいのに、 ずっと醒めない夢の中に落ち込みたいのに。
白いシーツを握りしめて噛み締める唇。
何度も願った言葉、私も連れて行って と。
空に浮かんでいるあの月は、永遠に私には届かない。
どんどん遠ざかっていく、手から零れ落ちる時の砂のように。
壊れていく心を抱えたまま、あなたを失ったあの瞬間から距離感だけ増える。
あなたは永遠に時間を止めているのに、私だけが流されてく。
このままいっそ… … 。
Illustration By 弥卯 様高束マドモアゼル
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