| さやまの会 №94 23/1/20 |
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| 狭山現地調査 |
| コロナ禍により2年間現地調査ができず、ようやく21回目の狭山現地調査を10月15日に11人の参加によりおこなうことができました。 |
| 富士見集会所で部落解放同盟中央本部の安田さんから狭山事件の経過と現状の説明では「無実を証明する新証拠は255点に上り、東京高等裁判所に11人の証人尋問を請求している。第3次再審請求は最終の段階にきている」と現状説明を受け、現地調査を行いました。 |
| 事件から59年が経過し、現地の状況は当時とはすっかり変わっています。しかし、強制・誘導による「自白」に基づいて現場を歩いてみると時間的にも「自白」に疑問が残ります。 |
| 3回目の家宅捜査で見つかった被害者のものとされる万年筆についても2回の徹底した家宅捜索で発見されなかった万年筆が、3回目の簡単な家宅捜索で発見できたのも不自然です。当時捜査をしていた捜査官も「捜査したが何もなかった」と述べています。 |
| 現地調査によって疑問が次々とわいてきます。裁判官が現地を「自白」にそって調べれば石川さんの無実がわかってもらえると思います。 |
| また、当時の新聞には「被差別部落の者ならやりかねない」、「(被差別部落を)悪の温床」と決めつけ、差別と予断によって事件が報じられていました。 |
| 石川一雄さんは、部落差別によって教育を奪われ、小学校にもほとんど通うことができませんでした。そのため、十分に文字を書くことさえできず犯人が書いたとされる「脅迫状」も書くことができません。現在、文字を書くことができるのは、獄中で看守の助けにより必死に文字を奪い返したからです。 |
| 狭山現地事務所で暖かく迎えてくれた石川さんから狭山現地調査団に「抛棄(ほうき=放棄)せず 慰藉(いしゃ=慰め)に吾は 後押しされ 科学が暴いて 驚天動地」、「生死賭し 堅固豪傑 司法の正義が 裁いて再審」と書した2枚の色紙が託されました。 |
| 再審でえん罪が確定した事件は、事実調べや証人調べが行われています。是非とも裁判所に事実調べ・証人尋問を行わせるためにも事実調べを求める署名を成功させ、再審開始を勝ち取ることを誓い合いました。 |
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| 鑑定人尋問を求める ~再審を求める市民集会~ |
| 全国から約1000人の狭山を闘う仲間が日比谷野外音楽堂に結集しました。徳島からは市民の会をはじめ11人が参加しました。 |
| 開会挨拶で西島部落解放同盟中央本部委員長は「中央本部役員は全国をまわり、103921筆の個人署名と1024団体の団体署名を集めた。東京高等裁判所に11人の鑑定人尋問を行わせる。年末までには20万筆の署名を集める。ネット署名も新たに行い、事実調べ再審開始を勝ちとる」とまさに狭山の正念場であることを訴えられた。 |
| 石川一雄さんは「元気で勝利するまで闘う。なにとぞ勝利するまでご支援をお願いしたい」と訴えられた。 |
| 早智子さんは「各団体が署名に力を注いでいただきありがたい。皆さんの闘いに私たちも感動している。狭山の風が吹いている。光は見えている。多くの支援者に支えられ闘ってきた。なんとしても今回で狭山の闘いに勝利したい」と最大のヤマ場でより一層の支援を訴えられた。 |
| 弁護団の中北弁護士から「再審開始がされるかどうかは鑑定人尋問にかかっている」と鑑定人尋問に向けた取り組みの必要性が述べられ、集会アピールの採決後、霞ヶ関周辺をデモ行進して集会を終えた。 |
| この集会に先立ち、午前中に東京高等検察庁、東京高等裁判所に要請行動が行われた。 |
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| 県内でも再審を求める |
| 10月31日に狭山県内集会が開催され、集会では本会の木村代表が「狭山事件を取り巻く情勢課題」と題した講演を行いました。 |
| 講演では「寺尾確定判決の有罪の根拠とされた筆跡などについて、狭山弁護団は有罪の根拠をくつがえす作業を繰り返し新証拠は255点に及んでいる。現在鑑定人尋問の請求と職権によるインク鑑定を裁判所に求めている。再審実現に向け世論喚起が必要となることから、20万人署名を成功させ、可能であれば要請ハガキを提出するなどの取り組みを」と訴えられた。 |
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| 定期総会のお知らせ |
| 第27回定期総会を開催します。多数の会員のご出席をよろしくお願いします。 |
日時 2023年2月10日(金) 18時30分~
*総会終了後、石川早智子さんを講師に学習会を開催します。
場所 徳島県徳島市幸町3-98 自治労プラザ4階 |
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