さやまの会 №93   22/9/20
 市民集会に1000人~鑑定人尋問から再審開始を
5月24日の 「狭山事件の再審を求める市民集会」 に真夏を思わせる炎天下の中、約1000人狭山を闘う仲間が日比谷野外音楽堂に結集した。
開会挨拶で組坂部落解放同盟中央本部委員長は 「狭山の勝利なくして部落の完全解放はない。下山第二鑑定は裁判所も無視できない。この夏には鑑定人尋問を請求する。石川さんの見えない手錠を外すまで闘っていく」 とこの夏には最大の山場が来ることを表明した。
石川一雄さんは、「来年には勝利するために直接行動を起こしてもらいたい」 と訴えた。
早智子さんは 「狭山は大きく動いている。光は見えている。三者協議の中で裁判長が証拠開示を促し、194点の証拠開示がなされた。83年の人生のうち59年間はえん罪を晴らすために生きてきた。多くの支援者に支えられ闘ってきた。なんとしても裁判所を動かす闘いをやってもらいたい。狭山の闘いは熱と光の闘いだった。今まで生きてきてよかったという人生を歩ませてください」 とヤマ場により一層の闘いを訴えた。
弁護団からは、「自白」 は強要によって供述させられている。鑑定人尋問に向け闘う方針を述べた。
片岡副委員長から 「①この夏には鑑定人尋問を実施させるよう運動を盛り上げる。②下山鑑定 (善枝さんの使っていたインクと発見された万年筆のインクが違う) に的を絞ったアピールを行う。③部落差別事件であり、部落差別に基づいたえん罪であり、我々の名誉と権利を取り返す闘いである。④水平社運動100年のうち59年が狭山の闘いである」 との基調提案があった。
このあと集会アピールを採択後、霞ヶ関周辺をデモ行進し集会を終えた。
この集会に先立ち、午前中に東京高等検察庁、東京高等裁判所に要請行動を行った。
 徳島から再審開始を訴える
5月23日に狭山事件の再審開始を求める県内集会が徳島駅前で街宣行動として開催された。
 第51回三者協議~署名活動の取り組み強化を
9月1日に東京高裁で開催し、弁護団は8月29日に提出したスコップについての補充意見書などの新証拠を説明しました。
弁護団は新証拠とは別に事実調べ請求書を東京高裁に提出し、これまで提出した新証拠を作成した鑑定人尋問と鑑定の実施を求めています。
この事実調べ請求書の提出により狭山闘争は大きな山場をを迎えています。鑑定人尋問を求める署名活動により世論の盛り上げが必要となっていることから署名用紙を同封しますので、会員の皆様のご協力をお願いします。
 狭山県内集会
日時 10月31日(月) 午後6時~
場所 ふれあい健康館
*新型コロナ感染予防対策の上ご参加ください。
 確かめよう狭山事件の真実  反差別研修・狭山現地調査
1963年5月1日、埼玉県狭山市で発生した女子高校生誘拐・殺人事件において、部落差別に基づく予断と偏見により近くの被差別部落に住む石川一雄さんが不当逮捕されて59年になります。
1994年に石川一雄さんは31年7か月ぶりに仮出獄し、現在第三次再審請求を闘っています。これまで弁護団、東京高等検察庁、東京高等裁判所による三者協議は51回(2022.9現在)を数え、石川さんの無実を明らかにする新証拠は255点に及んでいます。
新証拠において、発見された万年筆のインクが被害者のものとは異なることが科学的に証明されました (下山第2鑑定)。また、福江鑑定は、石川さんの筆跡と脅迫状の筆跡をコンピューターで比較した結果99.9%の確率で異なるとしています。
あわせて、開示された取り調べの録音テープから 「自白」 が取調官に誘導されたデッチあげであることが判明しています。
いま、狭山事件は大詰めを迎えています。事件発生か59年を迎える狭山事件の現場を歩き、強制的に 「自白」 させられた内容と客観的事実との矛盾点を理解していただくとともに、背景にある部落差別について検証・学習します。
と き  2022年10月15日(土)~16日(日)
ところ  埼玉県狭山市
      部落解放徳島地方共聞会議  部落解放徳島青年共闘会議
      狭山事件を考える徳島の会  特定非営利活動法人みずすまし