| さやまの会 №63 14/11/14 |
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| いまこそ事実調べ・再審開始を~狭山事件の再審を求める市民集会 |
| 10月31日、東京の日比谷野外音楽堂において「狭山事件の再審を求める市民集会」(同実行委員会主催)が李政美さんのミニコンサートを皮切りに開催された。 |
| 集会は1974年10月31日に東京高裁・寺尾裁判長による無期懲役判決40年に抗議し、再審開始を願う人々約1200人(徳島から15人)が参加した。 |
| 主催者を代表して組坂部落解放同盟中央本部委員長は「来年早々に21回目の第三者協議が開催される。先人の闘いを引き継ぎ勝利に結びつけよう」と挨拶があった。 |
| 続いて石川一雄さん・早智子さんからは「今年中に結論が出ると期待していた。無実を法廷の場で明らかにする。『殺人犯』のレッテルをはがすため更なる支援をたまわりたい」と訴えた。 |
| 中山主任弁護士から、「寺尾裁判長は部落問題について『(捜査について)部落差別はない』と言い放った。捜査に部落差別があったのは明らかである。万人は一人のために」の決意でがんばろうと訴えた。 |
| 中北弁護士は、「証拠開示で石川さんの無実は明白になってきている。開示された供述書に『死体のことを知らないから教えてほしい』と関巡査に尋ねていることがわかった。これは石川さんが警察に状況を聞いて、それに沿った供述を自白させられている」と報告された。 |
| 片岡中央執行委員は、「関巡査に『死体のことを教えてほしい』と聞いていることは、石川さんが何も知らないことを暴露している。三者協議は5年になるが、さらに証拠開示を進めるために必要である。狭上映運動をすすめ運動を盛り上げよう」と提案した。 |
| 連帯アピールで、再審が決定している袴田事件の袴田巌さん、姉申秀子さんが「無罪獲得まで石川さんとともに闘う」と力強く述べた。集会終了後、常盤橋公園までデモ行進し、石川さんの無実を訴えた。 |
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| 東京高裁・高検への要請行動 |
| 集会に先立ち、10時から東京高検前の公園で集会を開き、その後東京高検、東京高裁に各県代表が要請を行った。要請書は徳島県内12団体から提出があり、徳島からは2人が代表して要請を行った。 |
| 集会では、組坂部落解放同盟中央執行委員長が「石川さんの無実を晴らさず逝った先人の志を受けつぎ勝利に向かって闘っていく」と決意を述べた。 |
| 石川一雄さん・早智子さんからは「いつもの支援に礼を感謝申し上げる。検察が証拠開示することに期待をしたが裏切られた。皆さんの力を借りて、この第三次再審で終結できるようにしたい。一層の支援をたまわりたい」とこれまでの支援に対する感謝と更なる支援を訴えた。 |
| 片岡狭山闘争本部長は、「昨日の第20回三者協議は、裁判長の『証拠リストを出すように』との指示があったにもかかわらず、文書で『証拠リストを出す必要はない』と開き直った。裁判長は再度出すよう指示した。 |
| 録音テープのやりとりから、石川さんの書いた地図からは鞄は発見されていないことになっている。関巡査の供述書では、石川さんが『どのように善枝ちやんが殺されていたのか』聞いており、石川さんが困ってウソの自白をしたことがわかる」と現状を報告した。 |
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| 狭山県内集会 |
| 10月29日に約120人の参加のもと狭山県内集会が開催された。集会では、本会の木村代表が「狭山事件を取り巻く情勢と課題」と題した講演を行った。 |
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| 現状について講演する木村代表 |
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| 講演では、第16回~第19回三者協議の状況について詳しく説明され、この間、狭山弁護団が提出してきた新証拠により確定判決がもはや維持できない状況まできていること。証拠リストの開示についても裁判所が開示の方向で検討してほしい旨を検察側に示していること。 |
| 筆跡に関する未開示証拠についても検察側が裁判所に提出しプライバシーの問題の有無について裁判所が検討した結果、問題のないものについては弁護団に開示する方法が提案され、現在、裁判所が未開示筆跡資料について開示の方向で検討中であることが示されていると現状について報告された。 |
| とりわけ証拠リストの開示が行われれば、これまで検察は証拠開示に関してはどの証拠か特定するよう弁護団に求めていたが、その証拠が特定できることにより、石川さんの無実を証明する新証拠の発見につながっていく。 |
| 今後の三者協議の進展具合によっては大きな山場を迎えることとなり、再審開始に向け着実に前進している状況であるとしながらも、今後の課題として、3点を挙げ①徹底した証拠開示、②鑑定人尋問等の事実調べ、③再審開始へ向けての大きな世論形成が必要であると参加者に訴えた。 |
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| 真の交流会 |
| 8月16日、夏の交流会を藍住町の緑の広場で差別問題を考える藍住の会との共催で約50人が参加により行われた。 |
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| 挨拶をする石川一雄さん、早智子さん |
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| 石川一雄さん、早智子さんから現状報告やこの間の支援のお礼とあわせてさらなる支援が訴えられた。 |
| 参加者は石川一雄さん・早智子さんと交流を深め再審開始・再審無実に向けともに闘う決意を新たにした。 |
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