糖尿病患者指導の未来

デジタル・リソースを活用し、診療の質を向上させる

なぜ今、デジタル活用が重要なのか?

糖尿病は、患者数、医療費、合併症の深刻さにおいて、日本の医療が直面する大きな課題です。限られた診察時間内で効果的な指導を行うため、信頼性の高いデジタル・リソースの活用が不可欠となっています。

強く疑われる患者数

579万人

年間医療費

1.2兆円

新規透析導入の最大の原因

糖尿病性腎症が全体の4割以上を占め、合併症予防の重要性を示唆しています。

信頼できる情報の「デジタル・エコシステム」

患者指導に活用できるウェブサイトは、それぞれ異なる役割と強みを持っています。これらを組み合わせることで、多角的で質の高い情報提供が可能になります。

信頼性の基盤

公的機関や専門学会が提供する、科学的根拠に基づく正確な情報。全ての指導の土台となります。

実践と継続

日々の生活に即した具体的な情報や最新ニュース。患者の継続的な自己管理を支援します。

共感と支援

特定の患者層(1型、小児など)に特化し、当事者目線での情報や心理的サポートを提供します。

医師の役割:患者に最適な情報への「案内人」

医師は、患者一人ひとりの状況やニーズを的確に把握し、膨大な情報の中から最適なリソースへと導く「デジタル・キュレーター」です。以下のフローは、その判断プロセスを可視化したものです。

患者の状況は?

新規診断

病気の全体像を理解させたい

推奨リソース

糖尿病情報センター(NCGM)のPDF資料や、日本糖尿病協会(JDA)の入門動画

生活習慣指導

食事や運動の具体的な方法を知りたい

推奨リソース

糖尿病ネットワークのレシピや献立例、JDAの実践動画

特定層

1型、小児、合併症予防など

推奨リソース

日本IDDMネットワーク (1型)、日本小児・思春期糖尿病研究会 (小児)など