インタラクティブ脂質管理ガイドライン・ダッシュボード

冠動脈疾患予防におけるLDL-Cとトリグリセライドの管理目標を対話的に探索・比較します。

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LDL-C ガイドライン・エクスプローラー

LDL-Cは脂質管理の主要なターゲットです。下のボタンで患者プロファイルを選択し、各地域のガイドラインが示す目標値と治療方針を比較してください。

二次予防(超高リスク)における目標値の視覚的比較

このグラフは、冠動脈疾患の既往がある患者に対する各ガイドラインのLDL-C目標値を示しています。欧米のガイドラインがより積極的な目標を設定していることがわかります。

ガイドライン詳細解説

各ガイドラインの背景や特徴について、さらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

LDL-Cはアテローム性動脈硬化の主要な原因因子であり、その管理は心血管疾患予防の根幹をなします。「低ければ低いほど良い(The lower, the better)」という原則が世界的なコンセンサスとなっており、特に二次予防や高リスク患者においては、より厳格な目標値が設定される傾向にあります。日本のガイドラインは国内の疫学データに基づきリスクを細分化する一方、欧米のガイドラインはより積極的な目標値を掲げ、早期からの併用療法も視野に入れた治療戦略を推奨しています。これらの違いは、各地域の医療環境や疾患構造を反映したものです。

トリグリセライド(TG)は、LDL-C管理後の残存リスク因子として重要です。特に糖尿病やメタボリックシンドロームを合併する患者では、高TG血症が心血管リスクを高めることが知られています。管理の基本は食事や運動、禁酒などの生活習慣改善ですが、TG値が極端に高い場合(500mg/dL以上)は急性膵炎のリスクがあるため薬物療法が考慮されます。また、近年の研究では、LDL-Cが管理されていてもTGが高い高リスク患者に対し、高純度EPA製剤を追加することが心血管イベントを抑制する可能性が示されており、治療の選択肢として注目されています。