香は仏教と共に伝来したと考えられています。平安時代に大陸から伝来した六種の薫物が
貴族達を刺激します。独自性と美意識が刷り込まれ薫物合わせが盛んになり、やがて文学と
融合していきます。そして雅やかに香を楽しむ ”翫香”という香文化が形成されました。
鎌倉時代になると武士達が 自然で混じり気の無い”沈水香木” を好むようになります。
各種の香を独自の製法で混ぜ合わせた薫物からのパラダイムシフトが起きます。
室町時代になると闘香が盛んとなります。やがて沈水香木そのものに価値を見い出し、時の
将軍を中心に香木の鑑賞方法を試行錯誤します。そして志野宗信らによって日本の伝統的文化
のひとつとして香道の祖が誕生することになります。安土・桃山時代になりますと香はより
洗練され,磨きが掛かる共に体系化されます。江戸時代には隆盛を極め、家元制度が確立され
ます。香は匂うを嗅ぐのではなく香りを鑑賞して聞くという聞香文化が定着、彼らを茶人に対
して聞人や香人と呼ばれました。
明治時代,文明開化の波により一旦は全てのが文化が衰退します。後に(著)新渡戸稲造の
”武士道”が世界から注目を集めたのを機に日本文化が盛り返えします。武士の流れを汲む
聞香文化にも「道」という概念が付与され体系が整い香道流派として確立します。
一方、平安貴族の薫物と文学が融合した薫物文化に起源を発する流派は香を楽しむ ”翫香”
を主体としており、概ねこの二つの流れが現代の聞香文化の二大流派とされています。
また、これらの流派から諸派が誕生して来ました。

                                            

                                             
※ 当家の見解です

香道の歴史について








 

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