「三句の法門」
菩提心を(ぼだいしん)を因(いん)とし
大悲(だいひ)を根(こん)とし
方便(ほうべん)を究竟(くきょう)とす
略・・・菩提心とは、我々の現実の汚い心が悟り――つまり菩提に向かうのではなく、菩提がそのまま心であるとする密教の考え方です。ですから、「菩提心を因とし」ということは、まさに悟りそのもを心としているものが、いちばん基礎にになっている、ということです。
「大悲を根とし」ということは、大悲――仏の、すべての人を救いつくそうとする慈悲心が根幹になる、ということです。そして「方便を究竟とす」とは、方便、つまり現実世界における活動を究極とする、ということです。略・・・ (松長有慶著書「空海 無限を生きる」より)
(撮影・齋藤k氏)
【蓮華の三徳】
○ 汚泥不染の徳
○ 種子不失の徳
○ 華果同時の徳