国指定重要有形民族文化

犬飼の農村舞台


樹間の舞台・埋まる観客

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大きなかやぶき屋根をトタンで覆った木造平屋の建物。
間口十メートルほどの舞台の前に設けられたむしろ敷きの観客席が県内外から訪れた人たちでいっぱいになるころ、伝統の阿波人形芝居の始まり、始まり。

縁起物の「式三番叟(そう)」で開演した後、阿波人形浄瑠璃の保存・伝承に努めている勝浦座が、おなじみの「傾城阿波鳴門」などの出し物を次々と披露すると、観客は人形と太夫の語りが醸し出す独特の世界に引きずり込まれていく。

圧巻は地元の保存会メンバーが演ずる、からくり仕掛けのふすま絵の早変わり「段返し千畳敷」。大小百三十二枚のふすま絵で十二場面を構成し、花や鳥などの絵が回転したり開いたり次々変化するたびに、大きな拍手や歓声が起こる。

徳島市郊外の八多町犬飼の五王神社境内で、毎年文化の日の十一月三日に開かれる同神社の秋祭りの恒例行事。
この建物は一八七三(明治六)年に造られたもので老朽化が激しく、全面改修されたばかりだ。



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                         メモ 交通 JR徳島駅前から車で国道55号バイパス
                          県道小松島−佐那河内線などで約30分。徳島市バスで
                          「五滝」で下車し徒歩約10分。
                          TEL0886(21)5419(徳島市教育委員会)。

                                  近くの見どころ
                                 
「阿波の法隆寺」と呼ばれている
                          名刹(めいさつ)丈六寺(農村舞台から車で約10分)
                          ▽ガラス工芸が体験できる徳島ガラススタジオ 
                           (同舞台から車で約15分)