150 ----------------------------------------------------------------------------- この物語はフィクションであり、実在するいかなる人物、団体名とも関係ない ----------------------------------------------------------------------------- 「どうでもいい話・電卓編」 電卓:電子式卓上計算機の略である 省略する前の単語を聞いても今の人は意味不明なはずである。 昔の計算機は大きく机の上に置かれているものであった。 AC100V で動作し緑色の蛍光表示管やオレンジのニキシ―管の表示を思い出す。 これらの言葉ももはや死語かもしれない。 筐体も大きいがその分表示桁数も多く14ケタくらいの表示ができたようである。 値段も高価で簡単には手に入れることはできなかった。 日本では1970年代にCasio Miniが発売され大きく変ってしまった。 この頃すでに「電子式卓上計算機」では無くなっている。 6桁整数計算ができる計算機で電子そろばんのようである。 個人で買えるという考え方で企画されたようである。 この電卓は仕様の割り切りという考えでうまく行った例かもしれない。 この後各社がポケットサイズの電卓を売り始めたらしいがSHARPとCASIO以外は 見たことが無かった。 大学に入ってからTIやHPが電卓を販売していることを知った、当時はBitと生協に置いて あったカタログが唯一の情報源であった。秋葉原には専門店があったようである。 スペックを調べてみる日本製は省電力小型軽量なわりに高速で安価であった。 ただ計算精度や桁数は10ケタ+-E99という範囲のままになっている これはTI社の製品がそのような仕様だったことが関係している? HP社は12ケタ+-E499の範囲である。 日本は1970年後半から液晶表示の電卓を販売していてこの時期の製品は機能美というもの があったように思う。銀色の電卓でボタン表示が見やすく使いやすいので好きであった。 まだ海外メーカーはLEDが主流であった。 この時期海外メーカーも液晶表示の電卓を発売していたがLogicICが電気を食うようで電池 寿命では日本の製品にはかなわなかった。だた計算アルゴリズムなどは海外製のほうが良く できていたようでソフトウェアで電卓を作っていたようである。 電卓に限らず電気製品は1980年代がピークであったように思う、この時期の製品はけっこう洗練 されていて今でも通用するデザインや機能である。 当時のHP電卓の機種名に素数が多く使われている。HP-11c,HP-17B,19,29,41,71,67,97 最近の電卓は日本海外製共に黒色ばかりで面白くない。製造国もChinaになっていて かつての質感が失われている。また妙な曲線を使ったデザインが多いので長く使うと飽きる。 1980年代の銀色で直線を基調にしたデザインのほうが飽きが来ないと感じる。 普通の電卓は20年前から進歩が止まっているように見える。 たいてい8桁か10桁のものしか店では見かけない。 電気屋以外にも100円ショップでみかけるの、でもう大手の会社が手掛ける製品ではなく なっているのであろう。 関数電卓はさらに妙な進化をしていて1970年代の形式の関数電卓はほとんど姿を消している。 RPN電卓もほとんど見かけない。最近は数式通りに入力する電卓が増えてきている。 価格は大変安価になっているが物としての作りはあまりよくない。 このタイプの電卓は使いにくいので好きではないのであるが時代の流れであろう。 数式通りの入力を行う電卓をいくつか触ってみるとまだまだ発展途上のようで 完成度が低いように思う。電卓を使う人は小数点の値を欲しがっているのに結果が分数 で表示されたりして「なんだこれは?」と思ってしまう。 また機能が多すぎで必要な機能がメニューの奥深くにあったりして使いにくく なってきている。 しかもプログラム電卓はほとんど見かけない。 1970〜1980年台のHP-RPN方式のプログラム電卓やTIのプログラム電卓のような キーボードマクロのような日本製プログラム電卓がもう入手できない。 FX-502PやFX-602Pは名作であったのに無くなってしまい残念に思う。 イマドキのプログラム電卓はBACIC-likeな言語を持っているが 完全なBASICではないので凝ったこともできず中途半端に感じる。 今ではPCがあるのでプログラム電卓に頼らなくて良いのであろう。 スマートフォンでソフトウェアエミュレートした電卓があるのでそちら を使うこともある。しかし物理的なボタンがあるほうが使いやすい。 唯一進化しているのは内部演算制度で最近では内部18桁の精度で 計算しているものがある。見た目にはわからない改良点である。 表示デバイスも変化していて高精細LCDになっていて日本語メニューが 出るタイプやカラーLCDタイプもある。 液晶表示なのに充電式電池方式の電卓がありちょっと邪道だと思う。 また結果が分数になるものがありちょっと戸惑ってしまう。 たとえば1÷2を計算すると1/2と表示される(確かにそうなのであるが)。 本当は0.5が知りたいのにこの結果には少し驚く。 電卓を使う場合ほとんどの人は分数より概数を知りたい。 計算結果としての数値が欲しいから使っているので式の変形をしてほしい とは思っていないと思う。 こんな部分の進化よりFX-602P,HP-32S,HP-42Sを再発売してほしいと思う。 Casio fx-991M,fx-650Mのような単純なものでも良い。 これらの機種は必要な機能が各ボタンに割り当てられていて1操作でその 機能を使う事が出来る。ユーザーインターフェースとしてはこちらのほうが 優れているように感じ、直感的に使える。 今どきの機械は不必要なくらい多機能化されていて深いメニューの中に機能が隠されている。 これは電卓に限らずさまざまな電気製品にあてはまる傾向である。 初心に帰ってユーザインターフェースの研究をしたほうが良いのでないかと思ってしまう。 いろいろ考えてはみたものの、残念ながら最近はそれほど複雑な計算をしなくなったので 一番安い物でも十分になってきている。;-<