A君のたわごと ----------------------------------------------------------------------------- この物語はフィクションであり、実在するいかなる人物、団体名とも関係ない ----------------------------------------------------------------------------- 「進化と退化」  人間の能力も時代を経て変化している。 記憶力という能力も時代を経て変化しているように思える。 国語の教科書に興味深いことが書かれていた。 「古事記」編纂者の一人稗田阿礼は物語の内容を全て覚えていたらしい 物語は口伝で伝えられていたので記憶力がたよりの時代であった。 話して伝え・聞いて覚える 時代が進んで文字ができたことにより 口伝から文字への進化で人間の脳の一部が紙媒体に出た。 このため人間の記憶力が弱まってしまった。 書いて伝え・読んで理解 さらに時代が進んで、今では記録媒体が紙から電脳と呼ばれているコンピュータ の記憶装置に移っている。 キーボードから文字を入力するため、手書きを行う能力がだんだん 弱まってきている。 最近は人間の頭の中の一部(思考回路や記憶回路の一部)がネットーワーク上に 出てしまっているように思える。 コピー&ペースト  しかし、コンピュータは若干不便で電気が必要であったり画面をスクロール すると消えるなと紙とは違う特性を持つので有効に扱うには別の能力が必要である。 ネットワークは発達しすぎるとXXへのアクセス方法やポインタだけ覚えるようになり 短なるHowToだけが広がるようになっていると感じる。 この先人間がどのように進化(退化)するかわからない。 体を使って何かを行う能力がだんだん退化しているのかもしれない。 何をやるにしても頭の中に何かを思い浮かべて組み立てを行う作業をやらなければ ならいことは変わりがない、イメージできなければ何もできない。 こちらの能力がだんだん進化しているか?退化しているのか? よくわからない世の中である。 電脳社会になっても体を使う業界の人は今後貴重になるのではないかと感じる。 運動選手、職人、達人や芸術家は頭の中の イメージを体を使ってトレースしている。 音楽家は頭の中のイメージを楽譜や楽器で表現 運動選手は体を動かして表現 作家は文章を書いて表現 画家・デザイナー・建築家は絵を描いて表現 落語家や歌い手などは声で表現 これらは文字通り「芸術」という範疇である。 芸術家は聞いて覚える。見て覚える能力が高い人に思える。