A君のたわごと ----------------------------------------------------------------------------- この物語はフィクションであり、実在するいかなる人物、団体名とも関係ない ----------------------------------------------------------------------------- 「少し昔の正月」  かつての正月はお餅やおせちを作って正月休みに備えていた。 近所には個人商店しかなく問答無用で3日間休みになる。 なので「お餅」や「おせち」は意味があった。 結構な量作るので3日かどころか7日くらいは平気であった。  そうでなくても常温で保存できる食料は各家庭常備されていた。 農家が多かったこのあたりは米と味噌と漬物は必ず置いてあった。 芋やたまねぎも軒下につるしていた記憶がある。たまに干し柿もあった。 味噌はJAが各家庭から材料+手数料を集め共同で作成したものを配っていて、 1年分くらいはあったようである、でも1年の終わりの頃は味が変わっていた記憶がある。  個人商店も諸般の事情で市場が休みの場合は店も休みになる。 今みたいに冷蔵庫や物流システムが無いので季節はずれの食材が 店に並ぶことはなかった。  台風が来た日も店が休みになるので台風が来る前に買いだめした記憶がある。 親が戦争体験者なので自己管理、自己防衛という意識があったようである。  雪が降った日もどこにも行かずに家の中にいた記憶がある。 これはある意味潔い生活であった。 道路も舗装されていないし車を持っている家も少ない、 大雪や台風の日はどこも店が閉まっているので、そもそも行く場所が無い。 今はそんなこともなく多少の雪や大雨でも関係なく外出できてしまう 昔に比べたら季節感の無い生活になってしまっている。 今回の大雪での騒ぎで、そんな頃があったことを思い出した。 つづく